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《19》
「ああっ、本当はワタクシが添い寝して勇者様を心身共にお元気にして差し上げたかったのですが、公務のせいで叶わなかったのです。なんという悲劇! あの国王マジムカつく! いつか絶対殺す!」
「……いや、そんな理由で殺すなよ」
そんな理由で臣下に殺されたら、国王もたまったもんじゃなかろう。
俺が眠ってたのは朝から夕方だから、だいたい6時間くらい。休憩が1時間入ると考えると、仕事の拘束時間としてはそこまで長いワケでもない。毎日12時間以上拘束されてた俺から見たら甘いぐらいだ。
「ん、後ろにいるのは?」
よく見ればパティはひとりじゃなくて、後ろに少女を連れてる。
「こいつですか? ワタクシがお傍にいられない間、勇者様に付き従ってお世話をしていたメイドAです」
「メイドAでございます」
「……いいのか、そのネーミングは」
しずしずと頭を下げるメイドに、俺もどうツッコんでいいやらわからない。




