始まりの日、青空の下
読みづらかったらごめんち
入道雲の下、少年は汗を大量に流しつつ歩いていた。
「暑い」
いつもと同じ時間、同じ道、同じようなことを言いながら。
その顔を盛大に歪めて、同じ言葉をついこぼす
「暑すぎだろ」
その目は鋭く、見るものを畏怖させる気配を含む。
髪は長くもなく、短くもなく、強いて言うなら色が少し抜けて若干赤くなっている程度であった。
日本のとある場所、普通の家庭に生まれ、普通に育ってきた。
少年、真藤翔駒は学校に向かっていた。
まだ朝だってのに全身から汗が噴き出す程にあつい。
なんなんだこのあつさは、喉が乾く。
家を出てからまだ10分しか歩いていない。
この調子では学校に着くまでに溶けてしまいそうだ。
なんて益体も無いことをかんがえながら、学校までの道を歩く。
今日はたしか日直だったが、そんなものはどうでもいい。
担任の先生になにか言われてもヘラヘラしながら謝れば許してくれるだろう。
よしんば許してくれなくても、申し訳無さそうな顔をすればイチコロである。
そんな汚い打算を抱えながら、いつもと同じ時間を進む。
いつもと全てが同じ時間を過ごす。
一つ違いがあるとすれば、それは夜更かしによる周囲への注意力低下と、暑さによるダルさだろう。
いつもの彼ならばあるいは気づいていたかもしれない。
信号を無視するトラックに。
青信号は確認した。これでも心配性なため2回は青い信号をみた。
きちんと歩行者のマークが光っていた。
だから左右を確認することはしなかった。
トラックが来るとは思わなかった。
ブーーーーーッ!!
トラックのクラクションがけたたましく鳴り響く。
今更なにを鳴らしてんだ。
トラックの運ちゃんも居眠りなのか、注意力散漫なのか、歩行者に今気づいた様だ。
ああ、終わった。
回避不能。
いくつもの光景が蘇る。
これが走馬灯か…。
何故か心は凪いでいた。
異常なほどに。
一瞬の出来事が、何十秒にも感じられた。
ドンッッッ!!!
衝撃音が響き渡り、この世界から1人の命が散った。
魂が輪廻を廻った…。
読んでくれて恐悦至極!!
本番はここから