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異世界迷宮で、血を統べる  作者: 吸血者
18/18

閑話休題


あれから数日が過ぎた

あの日己の復讐を果たしたが、心には大きな穴が空いたままだった

復讐によって満たされると思っていた、心に開いたどす黒い穴は満たされることはなく、むしろ徐々にその大きさを広げているような感覚があった


この世界に来てまず、人間ではなくなった

種族のところにも吸血鬼とでている

考えないように、見ないようにしていたがそれも限界だった

血を吸い、命を奪ってしまった時から自覚してしまった

今まで人間として生きてきて今更人間じゃないよと言われてもハイそうですかと聞き分けられるほど図太い神経はしていなかった

この世界に来てからは休む暇がなかった

ずっとずっと何かを求めてひたすら走ってきた

心が少しずつ磨耗していくの感じていた

自分が壊れていくのをただ見ていることしかできなかった、無力だ

しかし、心を壊さないとこの先、生きていける自覚はなく、むしろ仕方のない事だと割り切っている

こればっかりはしょうがない

そう思って現実逃避をする

あの日のことは今思い出しても心が大きく動く

余りにも色々な事が起こりすぎた

怒り、絶望、憎悪、歓喜、安堵、不安、孤独…

そして最後には1人の少女の前で泣き出した

あの時の自分を殴りたい

非常に恥ずかしい

少女の事を思い起こす

あの日出会った名も知らなかった少女

最初は興味などこれっぽっちもなく、ただ気分で助けてやっただけの存在

彼女は俺を怖がらなかった

そのことが嬉しくもあり、悲しくもある。複雑な気分だ

彼女はセリアと名乗り、自分についていくと言いだしたのだ。これには驚いた

セリアは自分と似た境遇の中にいた

そんなセリアに同情したのか、親近感が湧いたのか

今ではわからない

ただ一つわかる事は、セリアが付いてくると言って嬉しく思う自分がいた事だ

そのことを自覚すると同時に自分の気持ちを理解した


ずっと心の中では他人の温もりに飢えていたのだ

どこかで寄り添える相手を探していたのだ

それが少女だとしても


そんなにも自分の心は脆くなっているのか

危機感と共に焦りが湧いてきた

このままでは本当に心が壊れて(シンデ)しまう

何か対策をしなくてはならないと思っていた


ベッドの上で色々と考え事をしている

今までの生活では考えられない程、ゆっくりとした時間

もうすこし休憩をしていよう

心も身体も


しかしそんなまったりとした時間を邪魔する声


「あのぉ…」


控えめな少女の声が聞こえるーー

更新遅れてスイマセン

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