余裕な二人
ったく…。
「呆れた、本当に泊まるんだね。」
「ふふん、ちゃんと従者を丸めk…納得させてきたんだから良いだろう?」
はいはい。相変わらず口が達者なようで
「微妙に事実が漏れていなかったかい?ハイル…」
「ん~?なんのことだろうね。|
はぁ
「あ、そうそう、ことが片付くまでに延長するから、滞在期間」
は…?
「よろしく」
はぁ…?!
「ミシェル、お腹空いた。ご飯作ってくれない?」
「すまないが、今の私にはそんな気力はないんだ。レオニスに頼んでくれ。厨房にいる。黒髪で茶色の瞳のがっしりとした筋肉質の男だ。」
「はぁ、君の料理が食べたかったのだけど。仕方ないかな、私のせいだし。」
レオニスは「羽のない天使」の料理担当だ。『番人』というスキルを与えてあるから不審者が入ってきたら大抵彼の出番になるね。
「それじゃあ、ちょっと頼んでくる。」
『主』
レオニス?どうしたんだい?
『主はどうするんだ?ご飯』
あぁ、私はいいよ。あんまり空いてないしね。ありがとう
『いや、なら飲みもんは?』
ぁー、ワインを頼んでもいいかい?出来ればあいつの分も。少し酔いたい気分なんだ。
『了~解。飲みすぎには気を付けてくれ。』
ふふっ、あぁ、そうするよ。
相変わらずの心配性だな、レオニスは。
製作者ながらあの鍛え抜かれたからだと渋さ加減はたまらないと思う。
「あ、あのぅ、お待たせしましたぁ…」
「ぉ、ありがとう、ルイ。
相変わらず早いね。」
「ありがとうな」
ルイはレオニスの補助で調理場の雑用をしている人形だ。明るい緑の髪と新緑の瞳をもつ少しおどおどしている人形だよ。
ただ、怒ったときとスキルを使うときはとたんに冷酷な男へと様変わりするけどね。
私が彼に与えたスキルは『拷問』読んで時のごとくなスキルだね。
さて、
「久しぶりに呑み交わそうじゃないか、ハイル?」