メイドと主で修羅場なわけがない
日本語、むずい(小並感)
「イア、、、俺は主様になった覚えはないんだが、、」
「はい、ですが私は確信したのです。」
俺も面倒事を確信したよ。
「あの触り方、優しく、丁寧で、なのに少し荒くて、でも私の反応に機敏に反応して私の気持ちいいとこを的確に撫でてくる。
こんなの初めてです。イリス様にも撫でられましたが、こんな気持ちにはなりませんでした。ですから先程の撫で方から、私は確信いたしました。この方が、このお方こそが、私のお使えする運命の方なのだと!どうか!私をお側に!いえ、私の御主人様になって下さい!」
「、、、お断りします」
「どうしてですか、私はこんなにお慕いしておりますのに!」
慕っているとか言うなよ!勘違いしちゃうだろ!
どうせ友達として、とか人として、とかそんなのなんだろ他は知らんが俺は騙されないぞ、そうやって悲惨な目にあったやつを見てきたんだ。主に俺とか。
「取り敢えず落ち着け!」
「どうしてですか!」
「まずは、イリスに聞かないことにはどうしようも無いだろ!」
「、、、あっ」
おい、主様のこと忘れるなよ。
そして、紅茶タイムのイリスに先程のことを話したら、
イリスは食べかけのスコーンをテーブルにポトリと落としこう言った。
「、、、イアをNTRた」
「おい、俺は寝とってなんか無い」
「、、、伽耶を、NTRた」
「どうしてそうなる、、、」
NTRとは男が他人の女を自分のものにしたり、女が他人の男を取ったりすることである。
それを踏まえるなら、ある意味俺はイアをNTRしたことになるのだ。だが俺的にはNTRと言うより、これは快楽堕ちだと思う。
なぜならあんなに気持ち良さげな声を上げていたんだ。言い逃れ出来ないでゲスよ?
「ねぇ伽耶。私も、抱いて。」
「、、、あーあーその話はまた今度ね。それよりもイアがその件で話したいそうなんだ」
そして俺の後ろで待機していたイアは、イリスの側までゆっくりと歩いて行った。空気が変った。イリスがイアをジッと見つめ、イアもイリスをジッと見つめている。ただ見詰めあっているだけ、それなのにまるで2匹の飢えた狼が獲物を見つけてお互いを牽制しているような殺気を放っている。
勿論この場合の獲物は伽耶である。
、、、暫く、お互いが音もなく、静かに睨み合いを続けていると、イアの目が良いこと思い付いたように目をキラキラとさせて、イリスの耳元で何事かを囁いている。それを聞きイリスは顎に手を乗せて考えるポーズを取っている。
、、、ぴかーん
そんな、擬音が付きそうな程にイリスは、はっとしてこちらも良いこと思い付いたとばかりに、イアに何かを囁いている。
何か決まったのか、お互いが笑顔で頷き合い。イリスが言った。
「イア、、、貴女に伽耶の侍女になる事を許可する。いえ、なりなさい、、、」
「はい、かしこまりました」
「イア、、、キチンと役目を果たして、ね」
こうして、俺の意志とは関係なくイアが俺の侍女になりました。
いや、確かに何も言わなかったのは俺だよ?でもね、美少女同士のガチの睨み合いの間に入る勇気なんてありません。
目から少し、水が湧き出て来るのはきっと気のせいだ、これは嬉し涙だ。これ、後から修羅場とかなんないよね。いや思い上がるのは良くない、モテ期なんて都市伝説だ。俺がこんなにモテ男なわけがない。おっとまた目から汁が、、、
誰sideとか見るの楽しい(^ω^)