アフター
テニスサークル主催の新入生歓迎会のパーティーはその後も盛り上がり続けた。適度に酔っぱらっていた僕の意識のあちら側で、世にも奇妙な合いの手に従って、先輩学生たちが一気飲みを続けていた。僕らはまだ未成年だからと初めは控えめに飲んでいたのだが、それも時間の問題であった。大して美味いとも思わない、注射をする時に腕に塗りたくる薬品のような味のする酒を半ば無理矢理に喉の奥へと流し込んだ。そこら中が酒やらジャンクフードやらそれらの嘔吐物やらの匂いでむせ返るようだった。それに加えて、僕の隣では流行のファッションを3年分くらい先取りし過ぎたんじゃないかと疑いたくなるような髪型をした先輩がやはりガバガバとタバコを吸い続けるものだから、その後の僕のするべきことはと言えば、少しでも空気の新鮮そうなあちら側に行き、どうにかして我を失わないようにすることで精いっぱいであった。
ジョーズは既に芝生の上のビニールシートの上で気持ち良さそうに眠っていた。順はこの場から既にいなくなっていた。僕は一人でフラフラと空気の新鮮そうな場所へと向かって行った。そこにキミがいた。アユミ。キミとの出会いだった。