逃走と枯渇
あれから何分経っただろう。
道があった道路を歩き続ける、信号機が黄色で点灯している。
「結構離れたな…そろそろ休憩しようか。」
「はぁ…はぁ…そうだね…」
実際俺は全く疲れていない。
だが、彼女にとっては重い荷物を持って軽く5kmは歩き続けてるのだ、普通は耐えられない。
「…お、あれは…ランドクルーザー?」
「…???らんどくるーざー?」
「車だよ、トヨタ・ランドクルーザー。」
そこまで傷が付いていないようだ、もしかして…。
ストックを使いサイドガラスを割り乗り込む。
エンジン音がした。
たしかに、この車のエンジンだ。
「…っしゃ、乗り込めっ!」
「なんかウキウキ…分かった。」
それから車での生活が始まった。
ランクルの後ろで彼女は寝ている、これなら俺も動けるし、彼女も休めるのだ。
俺って天才っ!
と思ったのもつかの間、すぐにガス欠に陥った。
「おにーさん、私でもわかるよ。」
「…ですよね、ハイ、降りましょ…」
車から降りる。
この間いた場所よりもかなり離れているようだ。
そんな中、コンビニを見つけた。
真っ先に思い浮かんだのは…
「駐車場ひっっろ!?」
「田舎だからね…ん?あそこに人居なかった?」
「え?まじ?」
ライトを最高光力で炊き中へ侵入する。
「両手にタクティカル…なんてね」
コンビニの中はかなり廃れていた。
商品の多くは陳列棚から落ちている。
そして…有刺鉄線のトラップが敷かれていた。
「誰かいるん?出てきてくんないかなぁ?」
裏口の扉を開ける
その瞬間、カチャンという音が足元から聞こえた。
「離れろ!!!!」
「えっ??」