戦争により荒廃した街で生き残る若者の話
とあるゲームに影響を受けて完全趣味で書かせていただきます。
まあ…気軽に読んでください。
扉を開ける、まだいるのかもしれない。
それでも開ける、開けて開けて…「回収」する。
任務ではない、これは生きるために必要な事なのだ…
本田朔夜、25歳。
会社の出張できた地でまさかこうなるとは…。
今まで培ってきた知識で生き残ってはいるが、それもいつまで続くか…。
「回収」した缶詰を食いながら帰る支度をする。
切れたドックタグをリュックに入れて持ち上げて、
缶詰を投げ捨て立ち上がる。
道中にはどんな脅威があるだろうか…また、待ち伏せされてしまうのだろうか…。
恐怖に駆られながら道無き道を歩く。
そろそろ着く、と連絡しておきたい。
「…もしもし、そろそろ帰るからね。今日はご馳走だよ。」
そう言い、校門を通って3階へ登る。
そこには俺の保護した子供がいた。
「あっ…お、おかえり…なさい」
「ただいま…」
「また…誰かを…?」
「今日は誰も…ほら、戦利品。
いっぱいあるから遠慮せず食べな。」
缶詰とクッキーを渡すと、彼女は遠慮する姿を見せながら食べる。
「中学生?」
「…そうだよ?何?」
「いや…別に。」
(可哀想だ…巻き込まれなければ、今頃親とご飯でも食べてるのかな…。)
こんなことにさえならなければ…良かったのに。
マガジンを外して銃を置く。
金属音に彼女はこっちを向いて言う
「よんいちろく…だっけ?」
部品清掃をしながら
「H&K HK416ね、まあ知らないのも無理はないか…」
「ああ、そうだった……」
少し寂しげな表情を見せて
「ねぇ、ここから本当に出られるのかな。」
「きっと出られるよ」
確証は無い、でもどこかに手掛かりがあるはず。
上着にくるまっておやすみと声をかける。
彼女は布団にくるまって寝る。
明日も忙しい。