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第八章 探索

初投稿です。

仕様等まだ慣れていない為、設定・操作ミスありましたらご容赦ください。


登場人物の残忍さを表現するため、残酷な描写があるためR15としていますが、それ以外は復讐ものと言いつつ笑いネタ満載のアクションコメディー

 中ノ国の首都:京陵にある自宅兼職場の杏林堂に劉煌が戻ったのは、小春が亀福寺から巣立ったと知った翌日の朝だった。


 いつも西乃国から帰ってくると顔がキリリと引き締まっているのに、その日の劉煌は、まるで魂を抜かれたかのように青白く、肩は手が地面につくかという位ガックリと下がり、足元はまるで宙を浮いているかのようにふわふわと頼りない足取りだった。


 この11年半劉煌をいじめ、、、もとい血を吐くほど鍛え続けても、そこまでみじめになった劉煌の姿を見たことがなかったお陸は、肝を冷やしていったい何事かと劉煌に聞いた。


 それに劉煌は、まるで亡霊のように全く覇気なくお陸の方にゆらっと頭を向けると「葛藤よ。」と言った。


「アイヤー、しっかりおし。なんの葛藤かえ?」

「師匠に自白剤使っていい?」


 お陸は、あの百蔵すらげろった劉煌特製の自白剤だけは死んでも飲みたくなかった。


「お嬢ちゃん、いいかい?世の中には、やっていいことと悪いことがあるんだ!この命の恩人でもある師匠に、じ、自白剤を飲ませようなんてっ!あんた地獄に堕ちるよ!!」


 お陸は、恐怖で真っ青になったり、怒りで真っ赤になったりしながら、唾を思いっきり飛ばして反論した。


 劉煌は、そんなお陸の過剰反応にも全く影響を受けることなく、無表情でかったるそうに応えた。


「そうでしょ。だからままには使えない。」


 ”まま?お嬢ちゃんにままって呼ばせている人物は、、、”


 11年半共に時を過ごした劉煌の口から、初めて”まま”という人物の存在を聞いたお陸は、目の玉を左右に動かして考えた。

 ”まさか......”


 お陸は、自白剤を自分に使用しようと考えていた訳ではないと悟り、途端にトーンダウンして劉煌がその存在を隠しているのを知っていてあえて聞いてみた。

「ままって?」

「命の恩人。」

 ”やばい。予感的中や。自白剤なんぞ使われたらとんでもない。絶対に阻止せんと!”


 お陸は心の動揺を悟られないように、さらに追及する。

「お嬢ちゃん、なんでそんな恩人に自白剤を使おうなんて思うんだい。」

「(小春は、)まましか行方を知らないから。」


 ブレインフォグ状態の劉煌がぼーっとしながらそう応えると、お陸は劉煌がやっぱり自白剤を使おうと思いなおさないように、いままでになく気前よくこう言った。

「なんだ、人探しかい。そんなこと自白剤を使うまでもないよ。あたしが探し出してやろう。誰を探してんだい?」

 ”って、劉煌の”まま”しか行方を知らない人物って、聞かなくてもわかるけど。”


 まだ頭の中が白いモヤモヤ状態の劉煌だったが、お陸が銭の話をまっ・・・・たく語らないどころか、少しも匂わせることなく劉煌の手伝いを率先的にやろうとしている姿勢に、本能的にきな臭さを嗅ぎ取ると、彼の頭の白い靄はどんどんと消えていった。


 そしていつもの頭の状態に戻ると劉煌は反撃を開始した。


「それより、師匠にやっていいことと悪いことがあると説教されるとは思ってもみなかったわ。じゃあ、うかがうけど、師匠、紹介料って人から金をだまし取ろうとしたり、内金をねこばばしたことは、やっていいことなのかしら?」


 ”お嬢ちゃん、復活したのはいいけど、極端に変わり過ぎるんだよ!”


 完全に分が悪くなったお陸は「ええい、うるさいんだよ!」と開き直り、その場ですぐにクルっと回ってドロンと消えた。


 このようなお陸との攻防は毎度のことながら、必ず最後はお陸が逆切れして終わる。


 彼はため息をついた後、気を取り直して首の裏を掌でパシパシ叩きながら自室に戻ると、すぐに医師:小高蓮の衣に着替え始めた。


 小春を探すのは、清聴に自白剤を使えば簡単なことだが、清聴との関係がこれ以上悪化するのは劉煌としてはとても遺憾なことだった。


 ”仕方ない。ままが買い物に出かける留守を狙って、ままの部屋に忍び込むしかないな。”


 劉煌はそう結論づけると自室を出て、重い足取りで階下の診察室に入っていった。


 ~


 中ノ国皇宮の後宮では、仲邑波留を仕留めたとの報告を受けたのに、一向に皇太子である照挙に異変が起こらないことに皇帝の側妾である成多桃香は焦りを覚えていた。


 そんな火事から二か月経ったある日のこと、皇后から唐妃と共に呼び出された桃香は、途中で出会った唐妃と何事かと話をしながら皇后楼に入っていった。


 皇后楼への呼び出しとは、皇后から、何か私的な問題ではなく公式な案件が他の後宮の住人に伝えられるということであることを意味するので、2人は皇后楼に入った後すぐに謁見の間に迎えられ、身分の順に、唐妃が前、桃香が後になってその場に跪いて皇后の入室を待った。


 程なくして女官に手を引かれて入室してきた皇后は、頭には黄金でできた鳳凰の冠をかぶり、深紅の裾の長い打掛を後に長く引きずりながら入室してきた。皇后をパッと見た瞬間、桃香はその装いから、皇后から何か吉事について報告があるのだと思った。


 皇后は皇后の席に打掛の裾を払ってから座ると、まず唐妃と桃香に楽にするように伝えた。


 唐妃と桃香は礼をしてから立ち上がり、首を垂れた。


「2人とも、今日は良い知らせがあるの。来月皇太子殿下が妃を迎えることになったの。」


 皇后は自分の息子が身を固めることになる喜びでいっぱいで、本来は形式ばった発表をしなければならないのに、つい2人の顔を見たら普段通りの口調になってしまったのだった。


 唐妃はこれに素早く「皇帝陛下、皇后陛下、皇太子殿下おめでとうございます。」と言ってまたもや跪いて礼をした。

 唐妃のこの行動を見て桃香は慌てて唐妃と同じ行動を取ったが、桃香の顔は真っ青になり、頭の中は無数の疑問符でいっぱいになっていた。


 嬉しくてたまらない皇后は、そんな桃香の変化に全く気づくことなく女官の制止を遮って席から立ち上がると、ささと一人で謁見の間に降りたち、まず唐妃を、次に桃香の手を取って立ち上がらせると、二人の間に立ち「ありがとう。でも先日大火事で民の被害が大きかったでしょ?だから皇太子の婚姻だけど、民が気を使わないように他の人には内緒にしておいてね。そういうことなので、あなたたちが祝ってくださるのが何よりの贈り物だから、贈り物のことは気にしないでね。じゃあ、私は準備があるからこれで。」と屈託なく言うと、ルンルンしながら両腕をフリフリ奥の部屋に引っ込んで行った。


 皇后を目で見送った唐妃は、クスっと笑ってねえと振り返ると、そこにはまるで亡霊のように青ざめた桃香が俯いて立っていた。

 慌てた唐妃は「どうしたの?どこか悪いの?顔が真っ青よ。」と言いながら、心配そうに優しく桃香の肩に手をかけた。

「ここのところ貧血で。」

 前職柄、嘘は手慣れたものの桃香は、悪くなった顔色を戻すことはできなかった。


 ”皇太子が結婚?皇太子が昏睡ではなくて?仲邑波留は死んだはずなのに。いったい誰が妃に?”


 ふらふらしている桃香を女官と唐妃が支えながら、皇后楼から出て後宮の中の迷路のような小路を歩いていると、彼女らは皇太子:成多照挙が宦官を連れて皇后楼に向かっているところに出くわした。


 彼女らは一斉に照挙に向かって礼をした。


 照挙はうんうんと頷きながらその場から立ち去ろうとしていると、唐妃がすかさず「皇太子殿下におかれましては、ご成婚とのこと、心よりお慶び申し上げます。」と言って頭を下げた。


 それに照挙は満面の笑みを浮かべると本当に嬉しそうに答えた。

「皇后陛下から聞いたのかな?そうなんだ。ありがとう。小波留も来月からここの住民になる。いろいろ慣れないことがあって戸惑うと思うので、そんな時は助けてやって欲しい。」

「勿論です。どうぞご安心くださいませ。もっとも仲邑波留殿でしたら何の心配もないでしょうけど。」唐妃は口元に手を当てながら照挙にそう言うと、隣にいた桃香が照挙に向かって頭を下げながら消え入りそうな声で挨拶した。

「皇太子殿下、おめでとうございます。ご結婚ということは、仲邑波留殿は全快されたのですね。誠におめでとうございます。」


 まさか桃香が仲邑波留の命を狙っているとは思ってもいない照挙は、ここで無意識に敵に情報を与えてしまう。


「実は小波留はまだ療養中なんだ。でも完治のめどがついたから来月挙式を挙げることになったのだ。」


 すると話好きの唐妃が横から入り「あら、やだ。まだ療養中だったのですか。」と心配そうに聞くと、


「そうなんだ。あの京陵の大火事が無かったらとっくに全快していたんだが、あの火事で煙を大量に吸ってしまって、今空気の良いところで療養中だ。」


と照挙は答えてしまった。

 すぐに仲邑波留の居所を掴んで今度こそ抹殺しようと企んだ桃香は、すぐに「空気の良いところとは、、、」と言い始めたが、照挙はそれを無視して「では。急ぐので失礼。」と言って速足でその場からいなくなってしまった。


 自室に戻った桃香はすぐに文をしたため下女を萬殷楼の女将の元へ行かせた。


 ~


 結局美に執着のある劉煌から顔を普通に変えてもらえなかった万蔵は、京陵にいると目立つので仲邑波留の替え玉護衛も兼ねて、大原郡香向村の仲邑家の別荘に滞在していた。


 その晩、いつも通り自室で食事を取っていた万蔵は、彼の誰にも見えない触角が何かを検知すると、突然バッと立ち上がって庭に飛び出した。


 そこには万蔵の触角が感知した通り、使用人のふりをした知らない男が誰も使っていない部屋の扉を開けようとしていた。


 不審な男の方も彼と同じ着物を着ている万蔵が、いわゆる使用人とは違うことにすぐ気づき、誤魔化して逃げることはできないと判断し、持っていたお盆を万蔵目掛けて投げつけた。万蔵がそれをエビぞりになってよけると、相手はすかさず五寸釘を五月雨のように打ってきた。万蔵はすぐに扉を外してそれを盾にすると、相手の攻撃を交わしながら相手に飛び掛かった。その頃には内庭での激しい物音に、守衛たちも集まり逃げきれないと判断した男はそこで自ら毒を飲んで自害した。


 万蔵はその男が完全にこと切れていることを確認すると、その足ですぐ仲邑波留の部屋に向かった。

 波留付の女中と共に部屋に入った万蔵は、彼女が大きないびきをかいて寝ているのにホッとすると共にたまげてもいた。


 ”こんな大きな物音が外でしていて起きないどころか爆睡しているとは、、、大物というかなんというか、、、”


 万蔵は念のため守衛を3人波留の部屋の前に配置すると、残りの守衛と共に侵入した男の遺体を馬小屋まで運び、遺体の着物から何から何まで全身をくまなく探った。


 守衛の一人は万蔵にその男のことを知っているのかと尋ねた。


「全く知らない顔だ。着物の中にも入っているのは武器と毒だけで、その武器にしろ毒にしろ特徴がないからまったく手がかりにならねぇ。」とかったるそうに万蔵は答えてやったが、彼の心の中ではさらにこう呟いていた。”ただ、骸組や火口衆のような間者ではないな。”


 万蔵は翌朝、京陵にいる仲邑備中宛に伝書鳩を飛ばした。


 伝書鳩を受け取った備中は、すぐに文を燃やし夜になってから密かに宰相府の私兵を50人大原県向香村の別荘に向かわせた。


 ”どうもこれは時期からして後宮の仕業かもしれない。”

 ”報告のような輩を手配できるとなると、1名に絞られるな。”

 ”はああ、これは結婚の儀の時は、殿下と小春を後宮に任せていたら大変なことになる。なんとか後宮の関与を退けなければ。”


 翌朝備中は、まず伝書鳩を別荘に飛ばしてから朝廷に出廷した。


 朝廷では、案の定皇太子の結婚の儀は後宮が取り仕切ると言ってきたが、備中は娘の足の具合がまだ本調子で無いこと、大火事で犠牲者が出たことを理由に、簡略化した結婚の儀を提案した。


 確かに、過日の災害で首都で多数の民間人犠牲者が出てあまり月日が経っていないことから、後宮が提案した大々的な結婚の儀は多数の意見で却下され、近親者のみで東宮で行うことに落ち着いた。それに伴い、通常3か国間では、どの国の皇太子の婚儀でも他の2か国の皇帝が参列することが慣例になっていたのだが、東之国は喪中だし、西乃国の皇帝は毎年の3か国の祭典の使いに対してもガン無視なので、両国の皇帝には皇太子が12月25日に結婚する報告の伝令だけが遣わされることになった。


 勿論この決定に皇后は同意できかねた。


 自分の一人息子で、皇太子である照挙が、皇太子妃を娶るのは一生に一度のことである。側室を娶るのではない。皇太子妃、すなわち未来の皇后を娶るというのに。


 ”しかも備中殿は前々から波留の婚礼は大々的に行うと生まれた時から言っていたのに、、、!!”


 その日一日中むしゃくしゃして皇后楼の中を行ったり来たりしていた彼女は、あまりの怒りに夕食も喉に通らず、夜皇帝が来たら文句を言おうと思って待ち構えていたら、その皇帝は桃香の所へ行ったというではないか。


 ”まったく、私から文句を言われると思って逃げたわね!”


 怒りを皇帝に訴えられないとわかった皇后は、夜半過ぎだというのに仲邑備中を呼び出した。


 皇帝との話で、おそらく皇后が皇太子の婚礼について異議を申し立てると踏んでいた備中は、皇后からの使者が門前にやってきたと聞いた瞬間に、宰相府を飛び出した。


 備中が叩頭している中、謁見の間に現れた皇后は開口一番「備中兄さん、あなたには失望しましたよ。」と言った。


 皇后が一通り怒りをぶつけた後、備中はただ「申し訳ございません。」と平謝りに謝ってその場から解放してもらえた。盆地の寒い晩秋の中、すれ違う宦官は皆寒い寒いと手をこする中、備中は一人大汗をかきながら皇宮内を速足で歩いていたが、途中で皇帝の乗る輿にバッタリ遭遇してしまった。

 皇帝は輿を下に降ろさせるとすぐに備中に歩み寄りひそひそと備中の耳元で聞いた。

「皇后はどうだった?」

「勿論怒り心頭でございました。何も弁解せずただ謝罪してまいりました。」

 それを聞いた皇帝は1回頷くと、宦官たちに向かって「皇后楼に参る。」と言って輿に座りなおした。

 皇帝の輿は鶴の一声で急遽Uターンし、また後宮に向かい始めた。

 それをお辞儀をしながら見えなくなるまで見送ってから、備中は宰相府へと歩みを進めた。


 ~


「信じられない!あれほど血を吐くような思いをして御令嬢になるための特訓をしてきたのに!なんでまたこんな汚い格好して京陵まで歩いて行かなきゃなんないのさ。」


 頭のてっぺんからつま先まで、伏見村で暮らしていた時と同じ恰好をさせられた挙句、毎日長距離を歩かされることになった小春は、向香村を出てから4日目にとうとうこう文句を垂れた。


「お嬢様、何度も申し上げた通り、あなたは命を狙われている。あなたが仲邑波留だと知られたらすぐに殺されるんです。だから仲邑波留だとわからないような姿で、仲邑波留だと悟られない手段で京陵まで行かないといけないんです。」

「それもう耳にタコなんだよぉ。」小春は万蔵にそう悪態をついた瞬間、後ろからやってくる荷車に気が付いた。

「あっ、荷車だ!ねえ、おっちゃん、どこまで行くの?ねぇ乗っけってってくんない?」

 小春は、万蔵に文句を言っている間に自分の側を追い越していった荷車の御者に向かってすかさず声をかけた。


 万蔵は職業柄荷車の御者のふりをすることも多々あった為、この大胆な宰相令嬢の振る舞いに色めき立ったが、彼女に向かって小言を言おうとした時には、既にちゃっかり荷台に乗り込み、豚と仲良くやっているかの”宰相令嬢”を見て、これなら絶対狙われないとも思えた。


 万蔵はしぶしぶ荷台に一緒に乗り込むと、その臭いに顔をしかめた。


「あんた、この悪臭大丈夫なのかい?」豚の糞尿に怯むことなく平気でいる小春を見て、思わず、彼女が宰相令嬢であることを忘れて万蔵はため口でこう聞いてしまった。

 そんなことをまったく気にすることなく小春は「悪臭?どこが?」と真顔で聞いた。

「豚の糞尿だらけじゃないか。」

「それが何か?これをまとめて腐らせるといい肥料になるんだよ。それに今はしたばっかりだからそんなに臭くない。だんだんと腐っていく時がもっと臭いんだよ。だから大丈夫。」


 豚とその排泄物に囲まれた万蔵は、この宰相令嬢が何故「だから大丈夫」と言ったのか全く理解できなかったが、荷車で行けば予定より3日は早く宰相府に着くだろうと計算すると京陵に着いてからなすべきことを考え始めた。


お読みいただきありがとうございました!

またのお越しを心よりお待ちしております!

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