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短編集

知らぬが仏

作者: Atlia

二作目です。

前回投稿したのを見てくれた人は

「これほんとに同じ作者か?」

ってなると思います。(多分一人しかいないけど)

あらすじにも書いたけど前と同じ感じで1500字で一話完結という謎作品です。

またリア友にてめぇ正気じゃねぇなって言われそう。


舞台は特に変わったところもない普通の町。

その一角にあるゲームセンターの話…


ーー

ーーー

ーーーー


昔からある自分も何回か行ったことのある個人営業ゲーセンの店長が新しいゲームを仕入れたらしい。

そのゲームはネットで調べても全くヒットせず、店長に聞いても少し不満そうな顔をされ、教えてくれない。

大学で言語文化を専攻として学んでいる「俺」は中学生からの付き合いである「涼太」から話を聞いた。彼は彼で弟から話を聞いただけのようで本人曰く帰郷も兼ねて一緒に行こうとのこと。

俺は快く了承した。


ーー


「涼兄ちゃん!大輔くん!」

駅から出ると涼太の弟である颯太がいた。小さい頃から涼太の家には何回も行ったことがあるのでこいつも昔から知っている友達のような存在だ。

歩いて向かう途中にゲームについての話を詳しく聞いた。

「戦車を操作して火器を持った人間を殺戮するゲームだよ!映像が綺麗でスプラッタ表現がすごいんだー!」

「笑顔で凄いこと言ってるぞこいつ…」


「昔からこの町は変わんねぇな…」

「って言っても離れたのは去年の話だろ」

「まだ一年か、結構濃密な大学一年生だったな」

そのような話をしてるうちにゲーセンに着いた。


「あれがその台だよ!」

一つの台に三人の子供が集まっている。

颯太と年はあまり離れてなさそうだ。

その三人組の後ろに並ぶように俺たち三人は立った。

「颯太の説明はあながち間違ってねぇな。」

今どきの子供はこのような種類のゲームが好きなのかと少し不思議に思う。

「強い敵が出てくる方が面白いけどな」と言うと

「言い忘れてたけど、難易度が完全ランダムで敵が束になって遠距離攻撃をしてくることもあるんだよ。村とかもあったりするし。結構ストレス発散になるんだ」

「前言撤回。結構面白そうにおもえてきた」


弾切れになってゲームが終了し、三人の子供が帰って行った。

画面には[10分後に利用可能となります]と表示された。


「ゲームが終わったらいつもこうなるんだ。今回は10分だけど一時間の時もあるんだよ。」

「システムのクールダウンってことか?それにしても時間にずれがあるのは不思議だよな…」

「というか弾切れで終了ってあんまり聞いたことねぇな」

「燃料切れになったり敵の攻撃を一定数受けても終了になるよ!あっ、今思ったけどこっちの場合クールダウンの時間が長い気がする」



「涼兄ちゃんか大輔くんどっちが先にプレイするか決めてね!僕はやったことあるから見てるだけでいいよ!」

「んじゃあじゃんけんで決めるか」

「最初はグー、じゃんけんポン!」


俺:グー

涼太:チョキ



ぼごぉぉぉぉんという音とともにkillカウンターの数字が増える。

「確かにストレス発散になる気がする」

「でしょでしょー!」

「けど苦手な人は拒絶反応起こすだろうな。映像が無駄にきれいだし」


少し経つと敵が集団を作って攻撃するようになった。

大人数になったことで相手の声が聞こえる。

細かいところまで作りこまれているなぁ…


まとめ役のような人間が大きく声をあげている。何とか聞き取れそうだ…


中東の方の言語か?







そのことに気づいた時、今までの不思議だった点が繋がった。

いや…まさかね…流石にそんなことはないだろ…



「おいどうした?さっきから攻撃が全然当たってないぞ」

「大輔くん!的の1人が近づいて来たよ!いい的だ!」


近づいて来た一人の[敵]がこっちを見て何かを言っている。

頭の中で処理し、理解した瞬間、俺の予想は確信に変わった。


そして、ショックから俺は気を失っていた。


ーー

ーーー

ーーーー





俺はあの日の出来事から立ち直れる自信がない。

前に見た子供たちはあのゲームを今もやっているのだろうか?

知らぬが仏とはこういう事を言うのだな。



意味が分からなかった人は作者のTwitterにでも愚痴りに来てください。

大歓迎です。


URL機能するのか知らないけど一応貼る

https://twitter.com/ebitama210

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― 新着の感想 ―
[良い点] サクッと読めてテンポもよく、話がまとまっていて良いと思った。 [一言] クールダウンあるって来て「あー......」ってなって、ラスト案の定だった。 こういう意味怖系割とすき。
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