修行編
第9話
~修行編~
深淵が迫って来た。
暗い冥い昏いどこかだった。
叫び声だけが響いていて、それ以外は何もなかった。
その叫びは人の言葉ではなかったが、強く強く何かを欲していた。
それが何なのかは理解できなかった。
だが、その願いが叶う事はないという事だけはハッキリと分かった。
永遠の嘆き。
永劫の渇き。
ただ、それだけ。
他には何もなかった。
他は全部空っぽだった。
純真で純粋な嘆きと悲しみだけがあった。
純真だったからこそ、純粋だったからこそ。
だからこそ。
つけこむのは簡単だった。
さて、それはこんな話だ。
「いらっしゃいませこんにちはー。」
「いらっしゃいませこんにちわぁーー!!」
「ご一緒にポテトもいかがですかー。」
「ご一緒のポテトもイクラですわぁーー!!」
給仕服に着替えさせられたテレジアがメリーさんと一緒になんかの練習をしている。
当面はテレジアの身元をメリー・メリー・メギストスにて預かり、その性根を叩き直す事をコーディン・ホテルのオーナーに伝えた所、オーナーのヨシュア・フォン・コードは涙を流して喜び、近々様子を見にメリー・メリー・メギストスを訪れる事を約束した。
テレジアは複雑な表情をしていたが、なんだかんだとメリーさんに丸め込まれて、理解はしないまでも納得はしていた。
とはいえ、聡明(だと思われる)な彼女の事。
メリーさん(若い)に師事し、その全てを盗まんと虎視眈々修行を積む決意をしたようだ。
「ベルちゃん。お鍋はどう?」
「なんかグツグツ言ってる。」
「フタが揺れたら火から離して頂戴ね。」
「任せろ。」
ベルも前掛けをしながら、厨房の中をメリーさんの指示で右往左往したり、そうかと思えば今度は鍋のフタを穴が空くほど見つめたりしている。
中々サマにはなっているが、時々危なっかしいのでメリーさんもちょいちょい気にかけてはいるようだ。
メリー・メリー・メギストスではメリーさん(若い)が全ての基点となる。
彼女が白と言えば白なのだ。
黒と言えばそれは黒なのだ。
この宿の全ては彼女を中心とした枠組みの中にあるのだ。
逃れる術などない。
「展開が早すぎて理解が追い付かねぇよ……。」
「奇遇だね。僕もだよ。」
テレジアの迎え入れをあまり快く思わないのは三人の方だった。
フィオナは眉の位置を互い違いにさせたまま自室に戻ったきり出てこない。
ユッタもレオも他にやる事がないのか、メリー・メリー・メギストスのダイニングに座って厨房の様子をそれとなく眺めている。
「メリーさんってあんな感じだったっけ。」
「わからん。でも、なんか今は異様に張り切ってるってのはわかる。」
「今思えば、僕ら怒らせてばっかりだったよねぇ……。」
「そうだな……ん?そうか……?うーん、そうだな……。」
二人は今までのメリーさんとの思い出のシーンを頭の中に浮かべ、その口元が総じてへの字だった事に気付く。
我らがお嬢様と比べてもどちらが上かわからないぐらい、常に機嫌が悪かった気がする。
それらは勿論彼らが料金を踏み倒していた事が原因なのだが、それがこうもアッサリ覆るとは夢にも思わなかったのだ。
「あの角ってさ……。」
「おう。」
「めっちゃ儲かるよね……。」
「だよな。」
何気ないユッタの一言によって、二人の視線が厨房で静止する二本の角に注がれる。
ユッタの喉が不意にゴクリと鳴った。
不穏な視線を感じ取ったベルが二人の方をチラリと見て、レオのぎこちない仮想ハイタッチに同じ動作でにこやかに答えた。
「でもあれ取ったら後で消えちゃうんでしょ……?」
「俺と同じならな。正直俺もこの体の事は未だによくわからん。お嬢ですらよく分かってないぐらいだしな。」
「じゃあちょっと試してみるくらい……。」
「お嬢が色々仕込んだらしい。下手すりゃ返り討ちだ。俺もさっき酷い目にあった。」
「くっ……。」
ユッタが歯を鳴らす。
欲に眩んだ目が一瞬にして絶望に染まった。
尋常では勝てないというその事実がユッタの崖の淵をなんとか堰き止めた。
「……仕方ない。コツコツ行こうか。」
「そうだな。どうする?掲示板でも見に行くか?」
「当分は遊んで暮らしたい気分だけどね……。」
「稼げる時に稼いでおけ。ってお嬢が言ってた。」
「え、今から?」
「善は急げ。ってお嬢が言ってた。」
「世の中の格言全部言ってそうな勢いだね。」
レオは自身が椅子から起立することでユッタをも立ち上がらせる。
まだ未練が残っているのかベルの角を横目でチラチラと見るユッタ。
肩をポンと叩くレオの痛ましい表情が万の言葉となってユッタに諦めろと諭す。
残念そうなユッタの外套が、吹きもしない風になびいて垂れた。
「ちょっと出て来る。夕飯までには戻る。」
「はーい。行ってらっしゃい。ほら。あんたも。」
「寄ってらっしゃい見てらっしゃいですわぁーー!!」
素っ頓狂なテレジアの大声を背に浴びて、レオとユッタはメリー・メリー・メギストスを後にした。
閉まったドアの向こう側から微かに鈴の音が聞こえた気がする。
そこから見える景色は摩天楼だった。
コーディン・ホテルはまだ夕方にもならないというのに燦然と光り輝き、その圧倒的な存在感を周囲に流布していた。
街のステイタス。
コーディン・ホテルの威光にあやからんとする無数の商店が周囲に集い、商店街の様相すら呈す。
その眩しい誘惑を振り切り、歩くこと数十分。
名もなき道に佇む掲示板。
街に詳しくなければ見つける事すらできないその板切れは、今日もご機嫌麗しくボロ紙を体中にピン留めされている。
「どうだ?なんか良いのあるか?」
ユッタより僅かに遅れてやってきたレオが、掲示板に張り付けられたゴミの束を腕組みで眺めるユッタに声をかける。
ユッタはレオの方を見る事も無く。
「無いね。」
そう言うだけだった。
「どれどれ。」
「無いってば。良さげなのは。全部ボランティアみたいなものばかりだよ。」
ユッタがいつもの調子で告げるその言葉通りに。
掲示板に貼られた紙に書かれているのは、要約してしまえば奴隷が欲しいというただその一文のみ。
とはいえ、こんな所を頼りにしなければいけない時点で奴隷みたいなものなのだ。
まともな仕事にありつけない者の最後の受け皿。
それが二人の目の前にある板切れの役割だった。
「これはどうだ。」
「悪魔召喚の儀式の手伝いってやつだよね、それ。見るからに胡散臭いんだけど。」
「この中じゃ一番報酬額マシだろ。」
「マシかもしれないけど、どう考えても危険度と釣り合ってなくない?」
「いいんだよ。儀式が成功する前に妨害して脅しの一つでもかければ。」
「どうしてレオはそうやって話がこじれる手段ばかり取ろうとするんだ……。」
レオは質の悪い紙に深々と刺さったピンを抜き、手触り最悪のそれを掲示板から剥がす。
そしてピンを掲示板にまた深く刺し、剥がした紙を折りたたんで懐に仕舞う。
別にその紙を剥がして他の者に見つからないようにする必要はないのだが、彼らには別の事情があった。
見せる相手がいるのだ。
「お嬢が行ってくれれば一瞬で終わりそうなんだがな。」
「新入りちゃんのお勉強会やるとか言ってなかった?来てくれるとは思えないけど……。」
「そうなったら二人でなんとかするしかないな。」
「え、僕も頭数に含まれてるの。」
「俺一人だと効率悪いだろ。頼むよ。」
「えぇー……。」
ユッタの表情は苦々しいが、どこか楽しげにも見える。
頼られるのが嬉しいのか、それとも。
結局、後ろからレオを追い越したユッタは、同行の話についてはレオに折れて見せた。
「仕方無いから一緒に行ってあげるよ。」
「……どっちにしろついて来る気だったろう。」
「ははは。まあ良いじゃない。」
珍しく歯を見せて笑うユッタ。
レオも鼻を鳴らしてフンと笑い、ユッタの後ろを再び牛歩で進む。
復路をメリー・メリー・メギストスへ歩くこと数十分。
夕日に翳る赤い空の色が濃くなってくる。
沈み行く陽の振る手にバイバイを返すならすぐにでも夜が来てしまいそうな。
往路よりも人の行き来が早く感じる。
人々のしかめっ面と景気の悪そうな歩調に、暮れる前に帰宅や用事を済ませようという気概が感じられた。
着けば都。
去り行く太陽に燃えるその豪華なホテルは、装飾の良さも相まって全てが金色に見えた。
黄金の城を背にして、わずかに影が差すその看板を見上げれば、やはりメリー・メリー・メギストスと慎ましい字で書いてある。
扉に手をかけると、微かに誰かの叫ぶ声が聞こえる。
いつも通りの鈴の音が二人の帰宅を祝福し、中から喧騒が漏れて来た。
「いらっしゃいませこんばんわぁーー!!ご一緒のポテトは野菜ですわぁーー!!」
「ここまで来ると、もう何か別の才能よね。すごいわ。逆に。」
「褒められましたわぁーー!!」
「呆れてんのよ。」
テレジアが出かける前と同じ練習をしている。
その横でこれ以上無いというぐらいに呆れた顔のメリーさん(若い)が、テレジアのアレっぷりに感服していた。
ベルは厨房の方にいるらしい。水の音と火の音がおよそ交互に聞こえてくる。
レオとユッタがメリーさん達(若い)の邪魔をしないように目配せとボディランゲージで帰宅を伝えると、それに気づいたテレジアが練習の成果を見せんと張り切った顔をした。
「お帰りなさいですわぁーー!!ご飯?お風呂?それとも――」
「まだお湯沸かしてないわよ。ご飯はもう出来上がるけど。」
「馴染んでんなぁ。」
「住めば都ですわぁーー!!ワタクシ、筆は選ばなくってよ!」
「うん、ごめん、何が言いたいのかよくわからなかったから、もう一回わかりやすく言ってくれる?」
「お互い過去の事は水に流して手と手を取り合いこれからは共に数々の困難に立ち向かっていこうと言っているのですわぁーー!!」
「……おう。」
「……グイグイ来るね。」
「レオさんもユッタ君も戻ったし、おゆはんにしましょ。お嬢ちゃん呼んで来て。」
「任せなさいですわぁーー!!」
「え、マジ?こいつに行かせんの?不安要素しかないんだがな。」
鼻息をムフーっと吐いたテレジアが勢い良く階段を駆け上がり、二階の部屋のドアを片っ端から開けたり閉めたりしている。
どれがフィオナの部屋かわからないのだろう。
バッタンバッタンと騒ぎ立て、異常を感じたフィオナが様子を見に廊下に出た所を、その腕を掴んで引っ張った。
と思ったが、引っ張られたフィオナではなく、引っ張った側であるテレジアの身体が弾かれたように空を飛んだ。
そして、足が地に付かないまま階段へと。
フワリと浮いたテレジアの髪が横に広がって風の流れの模様を描く。
伸ばされたテレジアの両手が階段の手すりを掴もうとしてスカを食った。
スローモーションのようにテレジアの背中が二階から落ちて来る。
いち早く反応できたのはユッタだった。
片足でレオの背中をドンと強く蹴り押し、わざとテレジアの落下してくる先に移動させた。
レオは目の前に迫るテレジアの背中を脊髄反射で受け止める。
受け止める、というよりは一緒になってくずれ落ちたのだが。
それでも、レオが腕の中のテレジアごと床を転がるように受け身を取り、なんとか落下の衝撃を和らげた。
二人はゴロゴロと何度も回転し、その勢いを殺す。
ようやく止まってみれば、ぐったりとした二人の姿があった。
「なっ、あっ、ばっ……。」
目を回して混乱したテレジアがパクパクとして、意味のある言葉を発せないでいると。
「馬鹿野郎。いきなり腕を掴む奴があるか。」
先に立ち上がったレオが、まずは説教の嵐をテレジアにひっ被せた。
「というかお前な、呼んで来いってんだから、言葉で呼べばいいんだよ。」
「はっ、わっ……。」
「張り切るのはいいが、何かをやる前にはその後の予測を立ててだな……。」
床にペタンと座って呆然自失のテレジア。
腰が抜けてしまったのだろう。
両手を突っ張りにしてなんとか上半身を支えているが、足が笑っていて立ち上がれない。
焦点もどこか定まっていない。
どこか別の世界の方を見ている。
「…………。」
階上のフィオナも何が何だかという表情で、引っ張られた腕を庇うように組んでいた。
テレジアはそれを見上げて、何かを思い出したように強張った顔をする。
これまで受けて来た数々の仕打ちに比べれば随分マシな状態ではあるが、それでも怖いものは怖い。
ついでに言えばレオの説教も追い討ちのごとくに容赦が無く、中々身に応える。
じわりとその目尻に暖かい液体が溜まった。
そしてそれは容易に零れて。
「びえぇーーー!!!」
「一体何の騒ぎですか。戦争ですか。」
「おゆはんよ。」
「えぇ……?なら、普通に呼んで下さい。暴力に訴えなくても、人類には言葉という叡智がありますよ。」
「ごめんなさいね。」
「……誠意が微塵も感じられない。」
「込めてないもの。」
フィオナが憮然と階段を降りて来る。
泣いているテレジアは歯牙にもかけないといった態度で、澄ました顔がどこか憎たらしくも見える。
一瞥をくれてやる事を厭い、尊大で傲慢な態度なのは間違いなかった。
「だぁー!もう!泣くな泣くな!」
「びえぇーーー!!!」
テレジアの背中を軽く叩いて宥めながら、レオがテレジアをあやしている。
あやしているというか、泣き止むように命令している。
グスングスンと鼻水を垂らしながら涙を流すテレジアを放り、食卓の席に着いた各々が先着順に好きな席に座っていく。
レオも泣き止ませるのを諦めて、ぐずるテレジアに背を向けて席に着いた。
目を擦るテレジアが後から続く。
「今日は皆さんお待ちかねのパンとスープよ。」
「…………。」
「え、嘘でしょ。」
「マジか……。」
フィオナの眉が一度上に上がってから、力を失ったように下げ果てた。
ユッタも眉根を寄せて部屋の一点をじっと見つめて現実逃避している。
レオも話が違うじゃないかと顔が若干引きつっているようだ。
「そんなに嫌がらなくていいわよ。今日はいつものとは違ってちゃんと作ってあるから。」
メリーさんが厨房に合図を送り、その合図を受け取ったエプロン姿のベルが鍋を持ってヨタヨタと歩いてくる。
そしてテーブルまで重たげに運んでくると、よっこらせと持ち上げてドスンと音を立ててテーブルの上の鍋敷きの上に鍋を載せた。
メリーさんがそのフタを取れば中からは湯気が立ち上り、ブイヨンと香草が入り混じった胃袋を刺激する香りがテーブル周辺に充満する。
「おや。おやおや。おやおやおやおや。」
「いいじゃんいいじゃん。こういうのでいいんだよ。こういうので。」
フィオナが感心したように嘆息した。
ユッタは不躾に鍋に鼻を近づけてその匂いを嗅いでいる。
「パンはすぐに焼きあがるわ。」
言われてみれば、厨房から仄かに香ばしい匂いが漂って来る。
誰かの腹の虫がグウと唸り声を上げた気がした。
深めの皿へとお玉でスープを注ぐベル。
具の量が目分量過ぎてまちまちだったが、最早そんな事は大した問題ではなかった。
自分の分だけちょっと多めにしていたのも、事ここに至ってそれを指摘するような野暮な者はいなかった。
和やかな食卓がそこにはあった。
食事を楽しいと思った事自体が久しぶりのような気がした。
味もまぁ大体満足は可能な範囲のものだった。
多少の問題は全て些事として片付ける事ができた。
何故なら、それ自体が新しい体験だったのだから。
新世界の扉が開かれたかのようだったのだから。
ドヤ顔で腰に手を当てて踏ん反り返るメリーさんの姿を見るのはあまりに珍しかったのだから。
スープの具は小々貧相だと言わざるを得なかったが、歯ごたえが残る具材があるというだけで、それだけでもうなんか嬉しかった。
パンも味は何故か塩辛かったが、食感は焼きたてのそれであったし、何より水分と一緒でなくても飲み込むことができた。
「レオ。今後はどうするつもりです?まさか、働かない……なんてことは。」
「ああ。その件なんだが、明日はユッタと出る。あっと、これだ。」
ひらりと折りたたんだ紙を伸ばし、レオがフィオナに例の紙を見せる。
しばし視線を落としたフィオナだったが。
報酬の欄を見て、ほんの少しだけ口角を上げた。
「まぁ、いいんじゃないですか。あ、でも、私は行きませんからね。」
「分かってる。楽しい楽しいお勉強会なんだろ。」
「楽しくなーいー私も行きたーいー。」
ベルが椅子の上で器用にゆらゆらと揺れる。
その拍子に二本の角もゆらゆらと。
暮れる街の陽に赤焼けたガラス窓が、その色を部屋中にばら撒いている。
少し待てばまた夜が訪れるだろう。
向かいに見える黄金の国の光が少し濃くなった。
ライトアップされたのだ。
その人工的な光が告げるのはその日の営みが滞りなく終了したという事。
浴びる程あった橙色の全てが、やがて黒ずんで魅力を失っていく。
「ユッタは放っておけば籠りがちですし、たまには運動しておくと良いと思いますよ。」
「お嬢ほどヒッキーやってるつもりはないんだけどな……。」
「私は色々研究をしてるんですよ。製造元による飴の味の違いの研究とか。」
「僕だって昼寝の研究には余念が無いよ。」
にこやかな軽口。
メリー・メリー・メギストスの雰囲気は絶頂にあった。
「ワタクシは今後どうすればいいんですの?死ぬんですの?」
「開いてる部屋を好きに使って頂戴。それと、明日は買い物があるから、その荷物持ちよ。」
「えっ、このテレジア・フォン・コードを荷物持ちに!?正気なの!?」
「大マジよ。それとも、荷物持ちすら満足にできない木偶の棒なのかしら?コーディン・ホテルの重鎮さんは。」
「でっ、できますわぁーー!!ワタクシを愚弄するなんて十年早くってよ!」
「その自信だけは百点満点なのよねぇ。」
日が暮れる。
ランプの火が灯る。
華々しい黄昏の終焉が訪れる。
カラスの声がする。
夜が始まる。
「便利ねぇ。皿洗いの魔法。」
「いつもより多く回しております。」
「多く回す理由は何かあるんですの?あ、もしかしてのっぴきならない程の重大な隠し要素が実は――」
「ない。」
「……そう。」
新しい夜は団欒を宵に。
新しい宵は睡眠を朝に。
第10話 ~何も起こらないハズが無く~ へ続く