第二の世界
という、というわけで、俺の最終学歴は中学。
まー。生きていかないけないわけで。
両親はよくしてくれたけどよ。四年近くどこぞに行って、記憶がねーと主張する子。
マジ親不孝だよな。
いや、その時は免許とってよ。
リーマンショックとか言って大変だったけどさ。運ちゃんしてよ。
二年勤めてよ。正社員とかそいう話もあったんだよ。
別の世界に喚ばれちゃったんだよな。
仕方なくね?
オーソドックスに女神様が俺を喚んだのよ。
「魔王、倒して」て。
魔王、かわいそうなやつだったよ。
何も、持ってなかったよ。
魔術の才がちょっとあっただけのその辺のガキが虐められて、世界滅ぼすんだって、その努力が実ろうとしちゃっただけなんだって。
でもまぁ、仕方ねー。
殺したよ。
そしたら、そいつ、世界も一緒に持ってちゃってよ。
女神様、俺だけこっちに戻してくれたわけ。
女神様がくれた能力はそのままだったけどよ。ステータス透視とか持ってても仕方ねーんだって。
女神様、そんなことしなくても俺はあんたたちのこと忘れたりしねーよ。
好感度とか見えても知らねー。俺の初恋の人は、一年ちょっといなかった間に、離婚して子どもが交通事故で死んで、病死したんだってよ。
あーあ。
ままならねー。