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ブラックジャック

 我輩は飼い主と、ブラックジャックの勝負を始めた。


 ブラックジャックはシンプルなトランプゲームである。

 お互いにカードを配り、カードの合計を21にする。数字の合計は、21に近い方が勝ちである。しかし、22以上になってしまうと、負けである。


 我輩たちは、カードを切り直さず、5回勝負で勝敗を決めることにした。



 ゲームの勝率に重要なのは確率計算である。

 もちろん、確率に依存している以上、負けることもあるが、勝つことの方が確率的に高くなる。


 このブラックジャックの性質上、重要なのは10の存在である。

 52枚のカードのうち、10、ジャック、クイーン、キングの計16枚が10として扱われるのである。確率にすると、30%の確率で10を引くことになる。他の数字がそれぞれ7%に対して、4倍の確率で引きやすいのだ。特に、カードを切り直さないルールの下では、いかに10の数を把握し続けるかが重要である。


 お互いが10の数を把握していれば、10以外の数も把握し続けなければならない。そして、お互いが完全にカードを把握していれば、あとは運の勝負である。


 我輩は数学者として、カードを把握することになんら問題はない。しかし、我輩が把握できないのは、飼い主の力量である。この豪邸に住めるほどの富を築いているのであるから、なんらかの専門家であるかもしれない。


 我輩の杞憂であれば良いのだが、我輩の飼い主は、何やら偉大な人物なような気がするのである。

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