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異世界一日目、ちょっとまだ良く分からないけど


朝,目が覚めると僕は1人,草原に立っていた


ちょっと混乱してる。嘘。だいぶ混乱してる。


僕の名前は秋野胡桃。こんな名前だが正真正銘男である。普通のどこにでも居る男子高校生だ。勿論ちゃんと寝る家はある。朝起きたら草原だなんてことがある筈ない。


「ここは一体どこなんだ…?」



とにかくこんな所でぼうっとしててもしょうがない。

「誰かー、居ませんかー」


暫くそうしながら歩いていると、遠くの方から馬の嘶きが聞こえてきた。誰か乗っているだろうか。そちらの方へ行ってみると、

「@@@@@!」


聞き慣れない…というか聞いたこともないような言葉で馬上の誰かが声を掛けてきた。然しこちらは彼の言葉が分からない。困っていると


「あれ、もしかして秋野先輩ですか?」


彼の背後から来た別の誰かが、今度は日本語で声を掛けてきた。


「そうだけど…君は誰?どうして僕のことを知っているの?その人は何語を話していたの?ってかその人は誰?そもそもここどこ?」

日本語が通じる相手に安心して一気に質問してしまったが、質問をぶつけられた本人は無表情のまま

「俺は夢前影汰です。秋野先輩のことは中学の時に知りました。

俺、先輩と同じ中学の一つ下だったんです。高校は違ったんですが…

この人が話していたのはレンタジュ語という、共通語の一つです。

この人は七王帝の一人、カシュミル王です。

そして此処は………異世界です。」


そう答えたのだった。



その後もいろいろ聞きたいことはあったのだが、もう1人の男ーーカシュミル王、といっただろうかーーが声を掛けてきたので、

「とりあえず先輩、彼の城に行きましょう。詳しい話はそれからです。」

という夢前の言葉に従って彼等について行った。



「此処が、城?」

「ええ、城です。」


その城は日本の城とも西洋の城ともどこか違う独特の雰囲気を持っていた。あの、某夢の国にあるお城の周りに塔が幾つかあるの、分かる?あの塔が乱立した感じなんだけど、何かすっごく綺麗。


「まずは服を着替えましょう。俺も部屋着になりますし、

先輩にも何かお貸しします。」

そう言われて気がついた。起きたら異世界(?)だったのだ。つまりーー

「わ、僕ずっとパジャマだった。」

「ええ、ラフな服をお貸ししますから、着てください。」


そう言って渡された服を着て

「着替えたけど、」

と言いながら夢前の方を見ると、


「………え、夢前?」


先程まで夢前がいたはずの其処には、ブルーの髪にグレーの瞳、極めつけに髪と同じブルーのケモ耳をつけた男がいた。


「はい、夢前は俺でs「やめろ。ちょっと危ないから。」


「え、でもさっきまで日本人だったよな?」

「はい。この世界に来ると姿が変わるんですよね。さっきまでは魔法で変えてもらってたんですが……切れちゃったみたいです。それより先輩、自分の姿も見てみたらいいですよ、驚きますから。」


などと謎の言葉を聞きつつ鏡の前に立たされたので見てみると、


「え、誰?」

「先輩ですよ。」

「うっそだぁ……」


純白の髪になんて言うんだろう、勿忘草色?薄い水色にちょっと緑を混ぜたような瞳である。勿論、先程までの僕はこんなトンデモカラーじゃなかった。両方共ハニーブラウン、母親譲りの自慢の色だったのだ。


「この世界に来た時からそうでしたよ。まあ自分の髪とか目なんて鏡見ないと見えないですしね。」


まだよく分かってないけどとりあえず落ち着いてきたので、部屋のティーセットで二人でお茶しながら話をした。


「ところで先輩はこれからどうされますか?カシュミル王は何したいって言っても許可してくれると思いますけど。」

「とりあえず...この国の言葉を勉強しなきゃかなあ。全っ然分かんないし。」

「そうですね。俺は最初からわかりましたけど、先輩は違うみたいですし。」


あれ、夢前最初から分かったの?


「なにそのチート、羨ましい!」

「まあお陰で異世界だって理解するのに時間が掛かりましたけどね。」


でも今は理解してるんだよな……っていうか


「夢前っていつこの…異世界?に来たんだ?」


「去年ですよ。それ以来帰れてないですから…今ごろどういう扱いなんでしょうね。失踪とか……?」


ええ……じゃあ僕もそうなってしまうのか…………?

「先輩の場合は人気者ですからもっと大騒ぎになりますね。中学の頃も大人気でしたし、高校入ってからも他校なのに噂が耳に入りましたよ。」


まるで心を読んだかのようなタイミングで言った夢前の言葉にちょっと想像して顔色を悪くする。


その後は、夢前の日本人舌に合わせて作られた食事に舌鼓を打ったり簡単なボードゲームなんかを教わって遊んだりして、王様が忙しくて挨拶はまたいずれということになったので明日城内を案内するという約束をして、その日は夢前がここに来てからの日本語で起きた出来事の話をして、与えられた夢前の隣の部屋で眠りについた。



僕の異世界(?)一日目はこうして更けていった。



初投稿です。

なるはやで書きますが、スローペースになることが予想されます。

生温い目で見守ってやってください。

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