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掌編小説集3 (101話~150話)

あべこべ

作者: 蹴沢缶九郎

「大変だー!! お母さんが男になっちゃったー!!」


そう叫びながら慌てて書斎に飛び込んできた息子の言葉を理解するのに少し時間がかかるが、リビングにいる妻の変わり果てた姿を見てやっと状況が飲み込めた。


妻の口周りに生えた無精髭、発する野太い声と、そこに俺の知る妻は存在せず、男となった妻がいた。なるほど、これはどこから見ても確かに男である。


しかし、俺の家族の身に一体何が起こったというのだ?


考えた所で分かる訳もないのだが…。そこでふと、息子の様子が気にかかり、恐る恐る息子を見ると、息子はテーブルの上に置かれた夕飯の魚を今にも食べようとしている所だった。その姿はまるで獲物を狙う猫の様で、息子は「ニャア」と一声鳴くと、魚をくわえ、俊敏な動きで窓から出ていった。


本当に、私の家族の身に一体何が起こったというのかしら?

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― 新着の感想 ―
[良い点] 短くスパッと楽しめる掌編でした。 [気になる点] 「しかし、俺の家族の身に一体何が起こったというのだ?」この時点では変化が起きているのは「妻」だけであり、「家族」という表記に違和感がありま…
2016/03/24 00:20 退会済み
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