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無敵の三姫  作者: 猫化猫
3/8

3.寮と寮長

まだまだ続くよシロナ視点!(ヤケクソ)どうぞ。

「それじゃ、今日のホームルームは終わりよ。この後は3年生が迎えに来るまでここで待機しておいて。そんなにかからないと思うけれど、この後は寮に行くから男女で分かれると思うし、今のうちにチーム内の自己紹介でも済ませておきなさい。あ、分かってると思うけれど、その横並びのメンバーがチームメンバーだから。」


そういうと教師は足早に教室を出る。先ほどまでの重苦しい空気を拭いきれておらず、自己紹介というにはあまりにも教室が静かすぎるが、やることもないため、教室内のそこかしこからぽつぽつと話し始める声が聞こえてくる。


「…僕らはもう自己紹介、してしまったね。というかあの先生一回も自分の自己紹介してないような…?」


そうユウリが話題を振ってきたので担任の情報について思い出すことにする。


「…掲示には担任、クラウディア・アルヴェンって書いてた。おそらく…省略した?」

「ああなるほど。可能性はあるね。生徒の洞察力を試したのか、…ただの怠慢か。あまり怠慢だと思いたくはないが、流石に判断つかないね。」

「この学院なら前者でも十分あり得るけど後者の可能性も否定しきれない。」


担任教師、アルヴェン先生について考察したのちに時間をつぶすため、私たちは改めて自己紹介をすることにした。


「じゃあ僕から。名前はユウリ・コーガリー。コーガリー公爵家の長女で得意なことは剣術とか体を動かすこと。能力もそういう系統だと思ってくれていいよ。この学院には僕自身の名声と家の格式を上げるために入ったんだ。」


公爵家は言わずもがなこの国の中で王族に次いで高い爵位。だからこそ、この学院を卒業できたら自身の評判もあがり、次期当主となれるのだろう。

能力、というのは剣術や魔術、勉学のように努力ではどうにもならない個人の持つ力のことで、例を挙げるなら“どんな文字でも読める(オールリード)能力”などがある。…因みにこの能力は私の能力ではない。


「シロナ・クロフォード。平民。頭を使う事柄全般得意。能力は、知識関係。この学院には、研究のために入った。」

「へえ?何の研究?」

「…人間」

「人間?」


…この学院には将来研究をするために入る人間もいると聞いたからおかしくない設定だと踏んだのだけれど、反応的に多分おかしかったのだろう。ユウリは何度か人間?人間な?と繰り返している。


「まあここには天才ばかり集まるっていうし、多少思考のおかしいやつもいるか。」


どうやらユウリなりに納得できたようで、少し安心した。

そうしていると突然教室の扉が開かれ、3年生らしき男女が2人入ってきた。


「ここは1年A組だね?私たちは今回あなたたちの寮案内の担当の3年生よ。」

「これから寮案内をする。早速で悪いんだが、男子は俺のところに、女子はそっちに集まってくれるか。」


そういうと3年生は男女で距離ができるように離れて立つ。1年生は素直に指示に従い、わらわらと男女に分かれて集まっていく。女子は9人。男子は8人になった。比率的には1対1にかなり近い。


「よし、じゃあ移動する。できるだけ暴れないでくれよ?」

「できるだけ皆近寄っててね。」

「「転移起動」」

「男子寮に。」「女子寮へ。」


その言葉と同時にふわっと足元に浮遊感を感じ、次の瞬間には私たちは教室ではないどこかの部屋に移動していた。


「ふふっ。びっくりしたでしょ?さっきのあれは魔道具を使って行った転移魔法。あとであなたたちにも同じものが配布されるよ。今のはおためしも兼ねてるんだ。」


3年生は手のひらに黄緑色の宝石のようなものを浮かべている。

おそらくあれがその魔道具で、キーワードが「転移起動」、その後に場所指定、なのだろう。そう推察しながら周辺を見渡す。少し離れたところに11人、別のところに9人。2人は確実に3年生だろうと想定すると、別クラスの女子は10人と8人。全体でみるとやや女子のほうが多い学年だったらしい。きょろきょろと周囲を見渡したり、ぼーっと放心している人もいる。


「ふむ、全員そろったようだな。諸君!ようこそ天成才学院へ。今日からここがお前たちの宿であり家である。私は生徒会であり女子寮の監督者、セレスティア・ヴァレイン。平民もいるため名前を覚えろとは言わん。寮長とでも呼べ。しかし、私がこの寮を常に監督していることだけはゆめゆめ忘れないように。挨拶は以上だ。

この後はそれぞれ案内役の3年生の指示に従い部屋に戻れ。今後何かわからないことがあれば上級生に聞くように。見分け方は簡単だ。つけている腕章の色が違う。よく見てみろ。それと、私のようにマントを羽織っているものは皆3年の優秀者だ。数は少ないが頼りになるぞ。うまく使え。では解散。」


解散の合図を出したと同時に寮長は瞬きの瞬間にいなくなってしまった。

その場にいた全員が注意を向けて見ていたのにも関わらず、転移魔道具を使った形跡もないのに、完全に目の前から消えた。周囲にいる1年生も驚き戸惑っているが、3年生には慣れた光景なのか特に反応はない。


「ん?あー、そっか。転移魔法って実際、素で使える人って少ないもんね。びっくりしたよね。セレスティア寮長はね、国内でも数少ない転移魔法の使い手で、しかも無詠唱であっちこっちに転移しまくるからそのうち嫌でもなれると思うよ。ただ、静かに背後に現れたときとかは流石に私もびっくりするからその時は怒っていいからね。それじゃ、みんなを部屋に案内するね。」


振り返った案内役の3年生は放心しているこちらを見て簡単に説明してくれる。

…転移魔法を使える人間を私は知らなかった。知識不足だと反省する。


「えーっと、手前左があなたとあなた、向かいがあなたたち。奥の左がそこの2人で、最後2人は右奥よ。荷物類は既に運び込んであるけど荷解きは自分でしてね。今日の昼食は食堂でとって、学内、寮内地図は机の引き出しに1人1枚ずつ入れてあるから暫くはそれを見て移動してくれる?魔道具だとか、寮についての詳しい案内だとかはまた改めてするから少し待ってて。次は午後2時ごろに迎えに来るからそれまではゆっくりしててね。」


部屋の前につき、手早く案内と説明を終わらせると3年生は手を振って帰っていった。部屋に入り、自分の荷物を見つけたため、荷解きをはじめる。


「…で、僕たちは同室だったね。」

「この学院はチームでの動きを最重視してる。可能性は高かった。」


部屋に入るとユウリが開口一番にそう言い放った。ので確率論での話をしておく。


「…そうかもな。それにしてもシロナ。この部屋、不思議だと思わないか?」

「なに。……部屋が明らかに2人部屋じゃない?」


ユウリに聞かれて部屋を見てみるとここは3人部屋だった。


「部屋、間違えた?」

「…かもな。あ、いやでもこれは僕の荷物であってるな。」

「私のもある。…3人部屋しかない?」

「いや、2人部屋が余ってなかった可能性のほうが高くないか?」

「…最初から部屋は4部屋しかなかった。部屋割はできる限りチーム分けにしてるはず。………………わからない、どっちもあり得る。」


チームの最大人数は5人。最低人数は2人。………現時点では考えるだけ無駄かもしれない。

そんなことを考えながらも黙々と荷物の整理を進めたり、寮内の地図を見たりして過ごす。


ユウリ曰く昼食は凄くおいしかったらしい。

3話を読んでいただきありがとうございます。


分からなかった方へ

この世界には「能力」と「魔法」がそれぞれ存在しています。違いは誰でも使える力が否かというだけの話です。


腕章に関しては、現実世界の中学校や高校のように毎年色がローテーションで使われるアレです。赤、黄、青のうちのどれかを3年間身にまといます。説明を入れる隙が無かったので補足しておきます。


作者の心の声

シロナさんや。おまえさん書きにくすぎやしませんか。もう作者は満身創痍じゃよ。早くユウリフェーズに入りたい。

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