第21話 人類滅亡のカウントダウン
人類と魔物との戦いは、既に数時間は過ぎていた。
人類最強の王国軍と魔王軍との全面戦争は、激しさを増していった。
旗色は人類側が悪い。
と言うのも、最前線で戦う者たちの数が徐々に減っていき、第二防衛の援護も少なくなってきているからだ。
ルクス(こいつは……ちょっと……)ハァハァ
アカギ(予想外……ね……)ハァハァハァハァ
魔物「グルルルル……」
ぞろぞろとルクスとアカギを周りに囲む、まるで逃さないようにするつもりをしているように見える。
ルクス「いくら俺たちの魔法使いとしての才能があるからと言って……」ハァハァ
アカギ「戦い……の才能……が……あるわけ……じゃ……ないの……よ……」ハァハァハァハァ
婚約者を寝取った屑「も……もう嫌だ……!」ダッ!
婚約者を裏切った屑女「あ……待っ……」グジュッ
ある所の人たちが魔物たちの恐怖に負け、1人、また1人と逃げていく。取り残された者達はなんとか凌いでいたが、それがきっかけで殺され、
婚約者を寝取った屑「死にたくない……死にたい……」シュピン
鳥型の魔物「ギャアアアアア……!」
逃げた者達はも背後から襲われて殺されている。戦場に出た時点で既に彼らに退路はない。生き残るには勝つしかないのだ。しかし、
戦士「くそ…………数が多すぎる……!」ザシュッ
最前線で戦っている人たちは集団で固まり、連携が上手い、元々死線を潜り抜けてきた者達だ。こういった事にも慣れているのだろう。
しかし、
兵士「元々、複数人で討伐する魔物もうじゃうじゃいる……このままでは……!」ガキンッ
そう、人間相手ならどうてことはないが、魔物相手だと訳が違う。しかも大型の魔物となると、1人でも倒すのはまず不可能。数十人の集団となってはじめて仕留められるかどうかだ。それが1匹ではなく数万いる。いくら歴戦の猛者達でもこれ以上の絶望はないだろう。
ルクス「ハァハァハァハァ……ここら辺は大分片付いたな……」
アカギ「ハァハァハァハァハァハァう……うん……そう……ね」
ルクスとアカギはなんとか凌いで、周りの魔物達を一掃した。最早何体殺したか分からないほど殺していき、体力的にも限界が近づいてきた。
ルクス「ハァハァアカギ、他の人達もまずい、取り敢えず、合流するぞ」
アカギ「ハァハァハァハァハァわか........った......」
そう言って2人はここから移動しようとする......すると
???「ギギギギ」ス......
ルクス「!?.....アカギ!危ない!」バッ
アカギ「え?きゃあ!?」ドン!
ルクスが叫んだと同時にアカギを庇いながら地面に倒れる
アカギ「ルクス!大丈夫!」
ルクス「....ああ、今の所はな.......」キッ
そう言って睨みつける、そこにはマジシャンの様な服を着た緑色の魔物がいた
ルクス「こいつら!さっきの!」
そうそれは、先程ルクス達が視野に入っていたが、自分達の所で精一杯の為見捨てたパーティを襲った、ゴブリン達だった。
アカギ「こい......つら......!!」
アカギ(私達が疲れるのをずっと待ってたわね!ゴブリン.......やはり知性が少なからずある!)
ゴブリンには人間の子供にして5~6歳児と同じ知能があると言われている、初心者達はこれを甘く見て、たかが子供程度の知能しかないのだろ?と軽く行って全滅する冒険者やパーティが後を絶たない。
たかが子供程度の知能しかない、ではなく
人間の子供と同じ知能があるのだ、そうなればトラップや武器等、逆に子供だからこそ無知な為、大人が考えなさそうな恐ろしいことも考える、それを奴らは平然とやるのだ。
今回だってそうだ、弱ってる所を襲う、まるで子供が蟻の巣に水を入れて溺れてる所を楽しむかの様に、残酷に残虐に
ルクス(甘く見ていた!リムル達が来るまで持ち堪えれば楽勝と思ってたけど)
アカギ(魔王が兄さんに言ってた様に、後数時間でこの国は滅びる、魔王、正真正銘の化け物め!)
すぐに起き上がろうとするが、今までの戦闘の疲れのせいで起き上がるのに時間がかかる、その時に襲われる覚悟をしていたが、どうやら痛ぶって殺すらしい、じわりじわりと囲まれ、迫ってくる
アカギ「ルク......ス......」ぎゅ
アカギが手を握る、汗が酷い、顔色も相当悪い、多分彼もそうだろう
ルクス「こいつらにお前が犯される姿は見たくない、もし犯されそうになったら」
アカギ「そう......なる......前にル.....クスと......一.......緒に......死ぬ.....」
平然と言う、彼女は本当にそうするだろう。惨めに犯されて死ぬくらいなら、2人で一緒に死んだ方がマシだろう、とそう言っているのだ。
ルクス「ああ、勿論さ、だけどなぁ」
アカギ「死ぬ......つもり......は.....,ない!」
ルクス、アカギ
「「かかって来い!魔物共がぁ!」」
ゴブリン「ギギギギギャアアアアア!!!」
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魔王軍~魔王本陣~
魔王「まさか、本当にここまで上手くいくとは」
魔王は1人呟く。
魔王「元々魔王城で勇者達を待ち構えて迎え撃つのが我々の流儀だったが、こうすればもっと効率よく人間どもを始末出来るではないか」
そう言いながら、今も戦っている人間達の方を見る。
魔王「来るはずもない勇者の為に必死になって凌いでいるが、時間の問題だ」
不気味な笑みを浮かべながら、魔王は喋り続ける。
魔王「これも全部、お前の計画通りだぞ?........???」
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魔王城~リムルside~
アミ「リムルさん!」ダダッ
リムル「どうだ!見つかったか!」
アミ「いえ、見つかっていません!」
リムル「どうなってやがる!四天王を倒した時にはまだいたはずなのに!」
リムル達は突然いなくなったアイリを探していた。魔法陣は見つかり、今ミアが復元作業をしている。その間に2人はアイリを探していたのだ。(まぁそのお陰で、ルクス達に連絡できたんだが)
アミ「魔法陣が復元完了するまで後1時間程度、もう時間がありません。私達だけでも王都に戻りましょう!」
リムル「..........くそ!魔王が王国の人達と戦ってさえいなければ!」
2人は急いで魔法陣の方に向かう。もう一刻の猶予もないのだ。
リムル(まだ、アミとミアは魅了は解けていない。元々ほとんどかけていないのと同然だからか?そうなるとアイリの場合はどうなる?)
リムル(いや、今は義姉さん達だ!アカギ!ルクスさん!今行きます!!)
2人が急いで向かっていると、その後ろに2つの影が現れた。
???「フフッこれで、あいつもお終いね、......後は」ちら
そう不敵に笑いながら隣にいる少女を見る。
アイリ「........ルクス」
彼女の顔は無表情で何を考えているかわからない。
???「フフッ、彼女の心は面白いわねぇ。好きな相手にあそこまでするなんて、ほんと、人間って面白いわぁ」
アイリ「.........ねえ?」
???は人間の愚かさに笑みをこぼしていると、不意に話しかけられる。
???「ん?」
アイリ「本当に会えるの?」
多分彼の事だろう。
???「ええ、勿論ですとも」
アイリ「.......そう」
そう言うとアイリの顔を笑みが見える。
???「さぁてと、私も色々と準備しなきゃ」
そう言い残すと???は姿を消す。1人残されたアイリは目の光が無くなり、濁った目をしながら、彼を想像し、ニヤつく。
アイリ「ルクス.......ヨウヤクアエルネ......フフフフフフ........」にちゃあ。
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続く




