:雷神と知識の戦の始まり・・・阻止
どんどんサブタイトルが雑になってくw
鋭美は目の前に起こっている現象について理解が及ばず立ちつくしていた。
「ねぇ『道敷大神』・・・・・僕の『グングニル』、ちゃんと当たって被害は出てるよね?」
「ああ、出てるな」
機械的に返す『道敷大神』、実は表面には出ていないが彼も混乱しているのだった。
「じゃあ何で被害がこんなものですんでるの?」
そうソレがもっとも不思議な点。
鋭美の十八番『グングニル』は、最低でも一日丸々使って電撃を溜めて放つものである。
その膨大な精神力と込められた『才気』の強さは、一直線の攻撃ならば一閃をも凌駕していた。
固められた『才気』のため質量を以て物理的なダメージすら与える事が出来る代物だ。
その通った後には例外なく通った後が刻み込まれて、それが一種の『七皇』を示す印となって、世界を恐怖させるのに一役かっていた。
「信じがたいがあの砂が止めているようだな、だが必要最低限だ・・・・・そこが信じられないのだが・・・・・」
二人の目の前には、『グングニル』の質量を持った部分の残骸が落ちていた。
「一体誰が・・・・・ってやる奴ってより出来る奴は一人しかいないか・・・・・」
「そうだな・・・・・」
「「再砂!!!」」
『道敷大神』は目を閉じて再砂の居場所を探す、それもすぐに見つかった。
それはそうだ、再砂は初めから、逃げも隠れもせずにそこで華鈴と戦っているのだから、それも開けた場所で。
「再砂は予定通り華鈴が戦っている、このまま攻めきる・・・・・・!」
攻めると言った所で強烈な殺気を感じた。
【この『体』で震え上がるような『才気』を感じたのはいつぶりか・・・再砂、お前は何者なんだ?】
「『道敷大神』、そう簡単には入れてくれないみたいだよ、こんなものがいきなり現れるからね、多分僕の雷では倒せなさそう」
「そうだな・・・・・早くしなければ、三十分後には『歩く災害』『暴虫』が攻め込み始める・・・・それまでには」
「そうだね、早くしないと!」
二人の前に立ちはだかっているのは砂で出来た巨人だった。
回り込むように動く二人、止まってしまえばもちろん下の砂に呑み込まれてしまう。
迂回しようとしたところで、二匹の砂の大蛇が行方を阻み、悩んでいる所に巨人が襲ってくる。
鋭美は雷速で動いているのだが、砂の大蛇が楽々追い付いてくる。
『道敷大神』は『才気』を使って相手の『才気』に混乱を与えようとするが、すぐに何かが割り込んできてそれを拒む。
二人は一度併走する。
「強すぎじゃない?」
「・・・・・・・・動きに操作系を感じる、多分再砂の自立の砂だ」
「倒す方法はあるかな?」
「・・・・・難しいな、もう少し時間をくれ」
「了解」
二人はまた散り散りに動き始める。