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   :帰る雷を阻む糸

大介さんと戦闘かいしです!!




また来てくださった方ありがとうございます!

はじめての方はこれからもよろしく!

みんな、楽しんでくれれば幸いです^^

人が連なって歩いているという異様な光景、その全てがある組織の構成員だとは誰も気付かない。

その内の一人が後ろからあらぬスピードで追いかけてくる影に気が付いた。

「おい!!あれをみろ!」

みんながソレをみる。

ソレは足を雷のように迸らせ薄く残像を纏いながらかけてくる・・・

「水鏡様!!」

「む・・・やっと追い付いたか、少々早くないか、まぁそれだけ俺が強くなったのか・・・」

水鏡は楽しそう笑顔を振りまけながらある程度の構成員を確認する。

「・・・・全員か?」

「はい、我ら一同水鏡様の行くところどこであろうと着いていきます!」

水鏡は一瞬驚いた後、ある一人の顔を思い浮かべる。

【彰は・・・・こいつらとは違うふうに俺を尊敬していたのかな・・・そうだといいが・・・そうじゃないのかもな】

どうでもいいっとその考えを切り捨てる。

【そんなことよりも彰が俺に着いてきてくれるとわかったほうが重要だ】

「水鏡様、どうかしましたか?」

いきなり黙ってしまった水鏡を心配してか部下の一人がたずねる。

「ああスマン、ちょっと考え事をな・・・お前達は走って『地獄の使者』を目指せ!」

「水鏡様は?」

「俺はちょっと用事があるんでな、後から行く」

その言葉に数人の組織員が振り返る。

「水鏡様我らも一緒に!」「水鏡様!」「もう離れません!」

「おいおい、俺は後で行くっていっただろ?」

水鏡はその反応が嬉しかったのだが、ソレをだせば俄然やる気をだすに違いないと思い、それをかくす。

「ほんとうで、ございますか?」

「ああ本当だ」

水鏡が言うのが早いか、一瞬で周りを、覇気のある連中に囲まれる。

「あ・・・・はやいなぁ・・・」

それぞれが臨戦態勢に入る中、一人の人間は足に力を篭める。

轟々と『才気』が放たれるその一瞬前、その人影は雷を迸りながら、他の『才気』とは格別した力を見せつける。

次々と吹き飛ぶ謎の使者達。

驚くのは敵だけではない、むしろその強さをみた仲間達でさえ一瞬その強さに驚嘆する。

「あぁ、スマンな、やりすぎた」

その暢気な声だけが辺りに響く。

それを聞いて何人かの敵はその場を早々に立ち去っていく、多分相手の力量を計る事ができたのだ、そして加減されたことも。

そして残った敵は相手の力量を計る事が出来なかった、そして全力でもって始末される哀れな・・・。

「お前達、もう一度言う、先に行け」

その声ですべての仲間は我に戻って尊敬のまなざしを向ける。

「おいおい、そんなのはいいからさっさと戻って、そうだな、彰を呼んできてくれ」

「了解しました、水鏡様・・・・・・・・・・・・・・御武運を」

「ああ」

仲間は一様にあるべき場所に帰っていった。

残る影は二つ、一つはやはり水鏡。

そしてもう一つも・・・。


「一人になったのか?」

「正直あなたの実力は未知数なんですよ、大介さん」

『紡ぎの糸』総指揮大涯 大介、実力こそレッドラインのMAXで、最強の一人と数えられるがその戦う数の少なさは異常だった。

すべて部下に任せきり、前線にもほとんどでない、でも人望や力はついてくる、これにどんな法則が働いているのか。

「そんなに警戒しなくていいぞ、それと俺の対戦成績なんだが勝ち星は少ない」

「そんなこと信じれるわけがないでしょ・・・・根拠はあるのですか?」

「俺はこう見えても人殺しはあんまりしないし、それに勝ちへの執着もない」

「そんなこと根拠にはっ・・・・」

だがな、と優しそうな声で続ける。

「負けるほど弱くもないし、それで誰かが傷つくようなら俺は人だって殺す」

それが大涯の生き様にして、この男をここまで引き上げた原動力でもある。

「お前は少々きけんだ、後に『紡ぎの糸』に悪しき様に立ち回るかもしれん、なら悲しむ人だって出てくるだろう?」

だんだん声色が変わり重く低いものになっていく。

それに伴い大涯を包む空気が変質する、覆っていた穏やかな空気は、どす黒い殺意へと変貌する。

「だったら今殺せばいい、俺は本気でお前を殺しにかかる」

水鏡はその気に圧倒されつつあった。

「だいすけ・・・・・さん・・・・・」

「最後の忠告だ、お前は本当にお前は『紡ぎの糸』を抜けるのか?」

水鏡は完全に圧倒された。

これが大組織のトップにたつ人間の迫力、そして重圧。

おおよそ、そのいくつかを受け取っただけでも自分では倒れるという感触があった。

そして自分のしていることがどれほど自分勝手で小さいことかと思った。

それは他の人にも言えたかもしれない。

【一閃・・・・お前はこれほどの・・・】

突然去ったボス、そしてそれにともない直に落ちてきた責任や重圧。

そしてそれに逃げてしまった自分自身。

「大介・・・さん・・・・」

「言ってみろ、お前は何を選ぶ、また・・・あの重圧のもとに帰り耐え抜けるのか?」

「俺は・・・・俺はもう逃げない!!俺は戦う!そして皆まとめて守り抜いてやる!!」

それはもう仲間を守らなければならないというほどまでに膨れあがった『絶対的責任』。

脚が雷と完全に同化してバチバチと火花を散らす。

圧倒された中で唯一明確に一つの感情を読みとる事ができた。

それは絶対に殺すという大涯の感情、それを肌に感じたとき脚が地面に着きそうになる。

だがそれを必死に踏ん張り持ちこたえる。

「行く・・・・ぞ・・・・!」

「甘いぞ水鏡、名乗れ・・・・・本気だっていっただろ?」

「・・・・『地獄の使者』大空 水鏡!行くぞ!」

「それでいい・・・『紡ぎの糸』大涯 大介、行かせてもらう!」


「また殺されに来たのか?」

一閃は角理を下げながら振り向く、そこにたつのは、

「一閃!俺はお前を信じる!だから戻ってこい!」

翔汰は声を張り上げて小さな玉を放った。

それは風を幾重にもして圧縮し、その中で強化したもの。

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