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第八章:皇VS・・・

やっとここまでこれました・・・・・・まだまだストックがあるからドンドン投稿出来ると思いますw




また来てくださった方ありがとうございます!

はじめての方はこれからもよろしく!

みんな、楽しんでくれれば幸いです^^

「臼と木根のペアが向かってる・・・相手は死んだな」

自室で疾風は呟く。

部屋には誰もいない、『防音の風』を部屋中に張り巡らしているため中からも外からも音は入ってこない。

「・・・腹が減った、飯食いに行こうかな」

疾風は自炊を可能としている。

彼は『七皇』が休んでいるとき、小国の軍隊で修行をしていたからだ。

だが、今は自炊はしない。

いや、したくないのだろう。

疾風はすぐに食堂の空間に足を運んだ。

「何か簡単に食えるものをつくってくれ~!」

声を大きくして厨房の奥に声をかける。

「は~~い!今作るからそこで待ってて~~!」

梨理が厨房の奥から返してくる。

疾風は備え付けられている席についた。

「ままごとか・・・・この歳で」

不意に後ろから声を掛けられ、慌てて危うく椅子から落ちそうになる疾風。

「『道敷大神』か、ビックリさせるなよ」

「ふむ・・・やはりそのようなことを考えていたのか?」

『道敷大神』は意味深な微笑とともに出ていった。

ドキドキしながらそれを見送る疾風、奥からいい匂いが漂ってきた。

そこにもう一人、寝起きみたいな声で入ってくるやつがいた。

「おはよ~」

今は昼だ。

「なんだかおいしそうな匂いがしたから起きちゃったよ~」

どんな嗅覚だよ。

そして入ってきた女は厨房の奥に向かって叫ぶ。

「梨理~~~~~!!!僕にもご飯作ってよ~~!!!」

「おはよ~~鋭美~~!!了解で~~す!!」

疾風はなんとなく嫌な予感がしてきた。

『七皇』の中で最もこの手の話題にするどい奴は鋭美だ、その鋭美が今この場にいてわなにか嫌な感じしかしない。

しかしかといって梨理が作っているであろう料理を無駄にするわけにもいかず悩む疾風。

そんな疾風をよそに真向かいの席を陣取る鋭美、その顔は不気味に見えるくらいの笑顔だった。

「・・・・・・・・・なんだ、鋭美?」

「い~~や~~なんでもないよ~」

否定はしていても絶対に確信犯とわかる態度に少々腹が立つ、だがここでそれを見せれば相手の思うつぼだ。

「そうか・・・・・・・」

なのでそこで話を打ち切ろった。

何故かあんまり食いついて来なかった鋭美に感謝しながら梨理の料理をまつことにする。

ボソッと鋭美が呟いた。

「・・・・・・・・・・・侵入者」

その声は誰にも届かなかった。


華鈴は自室の中にある展望室で外の景色を眺めているように見えた。

だが、違う、その部屋にはもう一人『道敷大神』ではない誰かが立っていた。

「何のようだ?」

華鈴はもの凄く不機嫌な声でもう一人の影に声を掛ける。

「元上司と現部下の様子をみにきてあげたのよ、喜びなさい!」

「・・・・なら私の胸にある手をどけてくださる?」

影はしばらくだまった後、名残惜しそうに華鈴の胸から手を離す。

「それで、様子を見に来ただけなの?」

華鈴はめんどくさそうに言う。

「ええ、あなたがどのようにしてイレギュラーな二人を対処しているか見てみようと思ってね、それにその内の一人は大変興味がある」

「私が知る彼等はとても別次元の『存在』であり、まったくの『違う』ものだった」

華鈴は報告するような感じで言う、どうやら本当に影は華鈴の上司のようだ。

「一人はわかるわ、私がしりたいと言うならばもう一人のほうよ」

「・・・・あくまで私の仮説だけど、彼は機械ね、それもこれから先人類がたどり着くかどうかくらいの・・・」

「へぇ・・・根拠は?」

「根拠になるかどうかわからないけど・・・彼には人間味がありすぎるのよ、そう『不自然』なくらいね・・・」

外には青空が広がっていた。

「囲まれたな」

「こんなの囲まれた内に入りません、私達の移動要塞、『梨理王国』をなめないでよ!!」

「自信あるの?」

「あるにきまってるわ!」

「そう、なら頑張ってね・・・・・・・・・・忠告しとくけど近くに彼もいるもとを忘れないでね、足下をすくわれないように」

女は空間をなぞる。

しばらくして空間が割け、中から何か心地よいような空気が垂れ出てくる。

女はその中に入りしたから空間を閉じていく。

「また来るわよ、華鈴」

「二度と来ないで、紅葉」

空間が完全に閉じたと同時に『道敷大神』が中に入ってきた。

「独り言か?」

「違うわよ・・・・・・・・何人いるかしら?」

『道敷大神』が遠回しな言い方をすれば人一倍以上に時間がかかるため、用件だけを先に聞いておく。

「・・・・・・かなり多いな、一つ二つじゃない、これは一組織並だ、それに全員が全員かなりの精鋭だぞ」

「こっちが勝てる確立は?」

「良くて60パーセントだ、しかし悪ければ全滅も考えられる・・・・彼奴が便乗してくればの話だが」

「そう、それなら心配いらないわね、私の予想だと彼は来ない、みんなに伝えて、すぐに戦いの準備を整えてって」

『道敷大神』は頷いてから踵を返して部屋を出ていった。

華鈴はそれを見送った後部屋にかけてある一つの服を取り出す。

その背中には紅く、どこか恐怖を感じる色でもって、

『七皇』

と書かれていた。

華鈴はそれを羽織る。

「さて行きましょうか、私が楽しむため、任務を遂行するため、そして・・・決着をつけるために」

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