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    :お祭り準備!

めっちゃ疲れた・・・・・


でも頑張って投稿しておきました!


楽しんでいただければ光栄ですw

『地獄の使者』にとっての大戦が終わり一息つくまもなく『覇光』は祭りの最終仕上げにかかった。


だが今はボスである水鏡が療養の為に休んでいる為に作業は遅れ気味に進んでいる。


そんな中彰はボーゼンと作業中の広場から少し離れたところで休憩していた。


「それにしても祭りの準備急げって・・・・・一閃様も無理を言うよな」


ついさっき一閃がきて、彰にそう直接言ってきたのだ。


「この人数に水鏡がいない今、そんなことが出来るかね?」


初めから多くは無かった『覇光』のメンバーが今少し大戦のあとで減っている。


元々水鏡がその人数でもやっとこさギリギリ間に合うようにくみ上げたスケジュールを水鏡なしでとわ・・・・・。


「サボリはいけませんね、ちゃんと働かないと終わりませんよ」


後ろから見たことあるような女性が話しかけてきた。


「え~~と・・・・・誰でしたっけ?」


彰がそう聞くと、げんこつが落ちてきた。


「こんな美少女を忘れるとは・・・・・『近衛』の冥です!羽柴 冥!!」


【そういやこの前の副隊長の会でいたっけな】


彰は朦朧な記憶の中から冥をみつける。


冥は怒ったように腕を組んでいる。


「だいたいですね、この場での管理者がこんな調子では出来るものも出来ないと思うんです!」


「あぁ、そうだな」


「水鏡さんがいなければこの『覇光』はこんなにも脆いんですか!」


「あぁ、そうだな」


「こんな時のために副隊長というものが存在すると思うんですよね!」


「あぁ、そうだな」


「折角『近衛』が手伝いに来たっていうのに、こんな調子じゃ」


「あぁ、そう・・・・!!」


さっきまでまどろんでいた頭がフル回転し始める。


「『近衛』が来てるだと!こんなことに『近衛』をつかうのか!?」


もう少しで冥に襲いかかるような勢いで彰が立ち上がる。


冥は軽く引きながら、


「えぇ、別に『近衛』だけじゃありませんよ、『法度』も『改水』、人員のほとんどがこの祭りの手伝いに来ています」


彰は驚いて、辺りを見渡した、確かに見る限り、明らかに人の数は増えていた。


冥は呆れたように


「・・・・・まさかきずいてなかったの?」


「自慢じゃないがきずいてなかった、それにしてもえらく力を入れてるな・・・・・」


「いつもこのくらいしてるよ?・・・・まさか、毎回サボってたの!?」


彰は逃げるように屈み込む。


「だってメンドくさかったし・・・・・一閃様は俺のトコまでこなかったし、俺の部屋放送用のスピーカー壊してるし・・・・・」


冥は屈み込んでいる彰を無理矢理持ち上げて、作業場に戻る。


作業は計画通りのトコまで何とか終わっていた。


冥は屋台の組み立てを手伝っている、・・・・・のだが、


「彰、これはここでいいの?」


「違う、もう一個上にある穴に入れるんだ・・・・オイ!ネジ忘れんな!これがなきゃ付けられんだろが!」


「これは?何の部品?ちょっと長すぎる気がしますけど・・・・・」


「部品じゃない!それはネジ巻くヤツだ!ドライバー!」


「屋根の布持ってきたよ!」


「おぉありがと、そこに置いといてくれ・・・・・・・・冥!!これは下に敷くやつだ!ってよく見りゃ屋根のやつを敷いてるじゃねぇか!」


「彰・・・・・何か外れた・・・・・!」


「ん?・・・・・ちょま!おい!これ屋根支えてる一番大切なヤツじゃねぇか!こんなの普通にしてりゃはずれねぇぞ!!むしろどうやって外しやがった!?」



ガッシャーーーーン!!



さっきできあがったばかりの屋台が大きな音と共に屋根から落ちた。


冥は冷や汗をかきながらゆっくりと彰の方を見る、むろん怒られるのを覚悟していた。


が、彰は意外に溜息をつくだけだった。


「あの・・・・・怒ってる?」


「いや、懐かしくてな、まさか昔の俺が水鏡にどんだけ迷惑かけたと思うと・・・・・少々申し訳ない」


彰はまたその屋台をくみ上げにかかる。


冥は今度はおとなしくしていようと、座って見ることにした。


すると彰は振り向いて、


「何やってるんだ?お前も来いよ」


「え?だって迷惑だから・・・・・」


「おう迷惑だ、だけどやり始めた事を途中で投げ出すな!・・・・・水鏡が俺に言ったことだ、教えてやるから来い、それとも出来ない奴ってレッテルを欲しいのか?」


彰は動こうとせず冥がくるのを待っている。


冥は初めはためらったが、自分が動かないと彰は絶対に動かないと分かると、


「後で後悔しても知りませんよ」


「後悔するのは目に見えている、どれだけ後悔するかだな、ほら、早く来いよ始めれないだろ」


立ち上がり、心持ち明るい気持ちで彰の元に行った。







その後も何度も失敗する冥に呆れ果てた彰はある一部以外の準備をやらせることにした。


「ここは何をする場所なの?」


「定食屋」


素っ気なく答えて作業に入る。


「何ボケッと突っ立ってるんだよ、さっさと手伝え!後ドライバー持ってきてくれ!」


彰の言葉に反応して工具箱から工具を取り出して走っていく。


「はい!持ってきたよ、ドライバー!」


工具を受け取った彰はそれをしばらく眺めてからゆっくりと立ち上がり冥に寄っていく。


そしておもむろに持っていた工具と予備のネジを持たして言う。


「あそこ・・・・・この工具でネジを止めてこい、他は俺がするから・・・・・いいな、この工具以外使うんじゃないぞ?」


そういって、彰は工具箱から違う工具を取り出して違う場所の作業にかかっていく。


冥は嫌な予感がしつつも変える訳にはいかず、教えて貰った通りの工具の使い方を実行。


カン、カン、カン・・・・・


その間にも彰はゆっくりとしたペースで作業を進めていったり、ちゃんと出来ているかを確認しにいったりしていた。


カン、カン、カン・・・・・


休憩中も冥はひたすらにその工具を使った。


カン・・・・・カン・・・・・カン・・・・・・・・・・・・・カン・・・・・


ピタッとその動きが止まりちょうど休憩中だった彰の元に冥がきて言う。


「ネジが巻けないよ?」


「だろうな、そんなハンマーじゃいくらたっても巻けんだろう」


「ハンマー・・・・・言ってくれてもいいんじゃないかな?結構頑張ったんだよ?」


「それ以前に俺がどれだけ頑張ってお前に工具の名前を教えたと思ってるんだよ?それに俺は忘れてないからな?お前が、ちゃんと覚えたよ~って自慢げに言った事を」


彰はそう言って、持っていた工具を渡す。


「ホラ、コレがドライバー、ちゃんと締めてこい、そしてら休憩しよう」


「うん・・・・・」


冥はドライバーを受け取って作業場所に戻っていき、しばらくして戻ってきた。


「出来た」


「そうかよ」


短く返して、スポーツドリンクの入ったコップを手渡す、それを受け取って冥は一気に飲み干した。


「プハッ!こんな調子じゃおわらないんじゃないかな?」


「お前が言うな、お前が!・・・・・大丈夫だ、他の場所はもうかなり終わってる、後は半分以上未完成なのは此処くらいだ」


「でも夜中の作業は中止だよ~?日がある内に終われない~」


冥はとても済まなさそうに伏せ目になるが、彰はニヤリと不敵に笑う。


「大丈夫だって、だってここ俺ん家だもん」


「え?えええええええええええ!!?」


「どうせ知らなかっただろ?祭りの時隠れた名所なんだぜ?ここの定食屋、ちなみに作っているのは俺だ」


「どうして黙ってたのかな!?かな!?」


冥はとても怒ったように彰に詰め寄るが、依然と笑ったまま彰が言う。


「聞かれなかったから」


「うっ!・・・・・・まぁいいけど・・・・・そうだよね、なんか悔しいから勝負しよ!私が勝ったら彰は明日一日中私の奴隷ね!」


「別に構わん、なら俺が勝った場合はお前が奴隷と言う事で」


「・・・・・・ま、まぁいいもん!どうせ私がカツから!」


「言ってろ、っで?何で勝負するんだ?」


ふふふ・・・・・冥はニヤリと不敵な笑みを浮かべる。


「今度から私がミスするかしないか!それでもちろんミスなんてもうしないと思うからミスが増えるたびに言う事聞く度合いを上げていこうよ!」


「じゃあそれで、とっととやるか、じゃないと終わりそうにないからな」


二人は互いに思う所をもったまま作業の為に家の中に入っていった。


もちろん数秒足らずで一回家の中から大きな音が響いたのは言うまでもない。

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