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                 あとがきに換えて

 こうして読者の方々にご挨拶するのは初めての事になるかと思います。私、廣瀬雀吉と申します。

 この場をお借りして、最後までこの作品に目を通して下さった奇特な読者の皆様に篤く御礼申し上げます。皆様のお力が無ければ私はこの作品を書き切る事がきっと出来なかったに違いありません。

 凡そ「小説家になろう」「小説を読もう」で人気を博している作品とは居住まいを大きく違えるマイノリティーなジャンルである『伝奇物』(いまだにこの作品を「ファンタジー」と呼んでいいのか作者自身も迷ってはいます)であるにも関わらず、更新の度に読んで頂けたと言う事実が私の執筆活動のモチベーション足り得ました。お陰さまで自身の処女作品としては現段階での限界一杯まで力を引き出して書く事が出来たと自負しております。

 ところでこの場をお借りするのはお礼の為だけでは在りません。加えてお詫びしたい事も御座います。

 まず一つ目。

「小説を読もう」のサイトでご覧になっている読者の皆様なら直ぐにお分かりになるとは思いますが、去年の十二月初旬に前半・中盤部分の大幅な加筆修正を行いました。

 最初は自身の文章力の推移を分析する為に、ありのままで残して置くつもりでした。ですが如何に私小説とは言えネットと言う媒体に載せて不特定多数の人々の目に触れる物。

 御見苦しい作品(これは読み返した時の素直な感想です)をこのまま放置しておく事は真似事とは言え物書きの風上にも置けない行為だと自省しまして、当初予定していた校正方針を転換。ほぼ書き直しとも言える改稿を実施させて戴きました。

 とはいえ、話の筋の変更はありません。純粋に文章表現に於いてのみの改稿ですのでその辺りはご安心下さい。ですが「なんだよ、折角我慢して読んで来てやったのによ」と寛容を無にする行為を前に義憤に駆られる読者の方々がいらっしゃるかも知れません。もしその様なお考えに到った読者の方がいらっしゃいましたら、此処でお詫び申し上げます。

 本当に御免なさい。其れも此れも自分の力が到らなかったためです。勘弁して下さい。

 叱られついでにもう一点。

 起稿当時に冒頭に記載したあらすじが変更されています。此れはあらすじに無いこの『創生篇』の内容が膨れ上がりすぎた為、これから読もうと思い立った読者の方々に誤解を与えない様に配慮した為です。

「ふっざけんなよ! じゃあ最初から読んでる俺達の立場は!? 」とお怒りの諸兄、本当に申し訳有りません。

 でも、少しだけこの事に関しては言い訳をさせて下さい。

 私は執筆の為の構想を書き残さないタイプの人種で、大まかな物だけが頭の中に存在します。最初この『創生篇』は大体六万字位、四話か五話位で終了させるつもりでした。元々この話は次の『穢土篇』へ繋げる為の導入部分。導入部分にそれほどの力を費やす必要性を感じては居なかったのです。

 ところが其処へ持ってきて、覚瑜が(私は彼の事を構想プロットブレイカーと呼んでいました)「彼女の運命に関わってしまった全ての存在云々」等と言ってしまった物だからさあ大変。(四話「魔界」の最後の方ですね)現場である私の頭の中は大混乱に陥ります。

 まあ、その時点では此れほどまでに思想や宗教に深く絡んだ話にしようとは全く考えてなかったんですね。どちらかというと『孔○王』の劣化版的な。とにかくその台詞のお陰で「彼女の運命に関わってしまった全ての存在」を登場させない事にはどうにも話の収まりが悪い。

 そこで急遽登場させたのが楯岡達『お庭番』の面々。彼らに与えられた役目は『澪の回収』位の役所。

 さあ、此処で困った事に構想が一気に膨れ上がります。只出すだけじゃ勿体無い。何か絡みが無いものかと考えあぐねて見つけたのが、既に舞台から姿を消した月読。其処から碧に繋がって、伏線が出来て又繋がって。

 物語の中盤以降ではその連鎖が加速します。そうなると私には手の打ち様が無い。出てくる登場人物の好きに任せて物語を進め始めます。構想も何もあったもんじゃない。

 気が付けば書きも書いたり三十万字を突破して、まだクライマックスも訪れない。誰がそんな字数の話を管理するというのでしょうか。

 と言うか、誰が読むんじゃそんなもん。スティーブン・キングの『ダークタワー』じゃあるまいし。

 ここでこの話を導入部にする事を諦めました。一つの作品としてけりを付けちまおうと。其処で已む無くあらすじを変更させていただいたと言う次第です。

 あらすじを読んでこの作品に足を運んでしまった読者の方々、本当に御免なさい。此れも偏に「奴」と、其れを管理統率できなかった作者のせいです。


 さて、物語はいよいよ当初のあらすじ通り東京へと移ります。時は十七年後の2018年。その間に一つ過去の出来事を挟んで(また余計な事を …… )展開される澪と以蔵の物語。周囲の人々に誤解されたまま引き離された二人がどういう形で出遭うのか、私も興味津々ではあります。

 だってどうせ考えても勝手に物事進めるんだもの。考えるだけ無駄、無駄。

 もう好きにして下さい。黙って素直に書きますから。

 最後になりましたが、このお話のテーマは『愛』です。ま、一口に『愛』と言ってもいろんな形がありますよね。人を好きになる事だけが『愛』ではなく、その言葉を使って色々な色や形が世界に存在する。それを上手く表現して読者の方々と共感や意見を交換できたらと思います。

 資料整理の為に時間は少し戴く事になるかも知れませんが、近日中に執筆を再会したいと思います。

 それと、時間が有ればの話ですがもう一本不定期で連載を開始しようかな、と考えています。

 ジャンルはFF。書きたいとはかなり前から考えてはいたのですが何せ遅筆な物ですからこれ以上書けるのかどうかも定かではありません。でもがんばって書いてみようかと。

 興味のある方は期待せずに待ってて下さい。

 では、何れの再会を楽しみにしております。本当に有難う御座いました。


                                2010年 節分             廣瀬 雀吉

 

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