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追章

「こちらが先代の聖女様が眠っておられると言われる御山ですじゃ」


老婆がそう言って指し示したのは、山頂に雪が積もる険しい山だった。


「魔王を倒した際、勇者様は再び聖女様に会いに戻って来る、そう約束していたそうですじゃ。

しかし、復興が済み、人々が平和を謳歌するようになっても勇者様は戻らなかった。

周囲の人々は聖女様に言ったそうじゃ。そろそろご自身の幸せをと。

けれど聖女様はこう仰った。

勇者様を待つことこそが自身の幸せだ、と。

そうして聖女様は一人、永久凍土の中で眠りにつかれたのじゃ。

そして今も勇者様が現れるのを待っておられる。

そう、言われておりますじゃ」


「そう・・・ですか・・・・・・・」


それは勇者と聖女の悲恋の物語。

古くから語り継がれる伝承。

私は今、その伝承が伝わる山を見上げている。


「ねえ、本当に登るんですか?こんな険しい山を?」


仲間の一人が問いかけて来る。そう、私達は今からこの山を登ろうとしている。

正直、この山は勇者パーティーでもかなり厳しい。


素通りしても魔王討伐には何ら支障がない山。

正直登る理由はない。


けれど、私の勇者としてのスキルが、直感が、この山に登れと訴えている。

それが私の大事な人に会う鍵になると。


正直そこに居るのが本当に聖女かどうかも分からない。

モンスターや野党がいるだけかもしれない。

けれど私はその直感に従う。だって、私の願いは彼に再び会うことだから。


「うん、登ろう」

「まったく、柚希は一度言い出したら聞かないんですから」


仲間達は渋々といった顔をしながら、けれど私を信頼した声音でため息をつく。


「ありがとう」


そうして私は一歩を踏み出す。

これがきっと救いになると信じて――――――――――。

『神様やめたくて』はこれにて終章となります。このお話が少しでも読者の皆様の心に残る物語になっていれば幸いです。他にもいくつか作品を書いていますので、もし良ければお読み頂ければ幸いです。よろしくお願いします。

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