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第八話 4エリア/最大攻撃と抵抗2

やっと巨大孔編はこれで終わります

 最後の鮫型を倒してから、隣のビルの屋上が見える位置へ移動する。生きている人間なし、異形のみがふらふらと彷徨っている。


 光刃と弓でクリアする。街路にも異形の影はない。


 そこから非常階段を下りる。動けなかった人々がある程度動けるようになっている。人数が集まった事で少し話でもして落ち着いたのだろう。戦士一人に率いてもらい、シェルターまで送ってもらう。残りの人員は隣のビルへと移動する。


 隣のビル1Fは受付と警備員室、応接室が2つ、給湯室、トイレという構成のようだ。受付嬢は片方は上半身がなく、もう一人は顔が半分なくなっていた。群れている異形は先頭の方で警備員が必死で撃退しようとしている。


 その近辺に戦士とシェラドさんが散り、離れた位置の異形は私が光刃で始末する。


 戦闘していた警備員の残りは2人、5名が死亡したという。警備員室にも怯えた人々と警備員がまだ残っているようだ。


 一旦その部屋に残ってもらい、戦士を1人つける。給湯室には人が残っておらず、ヤツメウナギ型が1体。戦士が止めを刺す。廊下には小規模の群れとバラバラの異形が食事中だ。私は群れを光刃で、戦士達がバラバラの異形を屠る。


 生き残りは重傷者が1名。戦士に担いで貰い、神官の下に向かって貰う。応接室に向かうと、1室は異形が発生しておらず、3人の職員が震えながら部屋の隅に固まっている。


 戦士に動けない3名を警備員室に連れて行って貰う。もう片方の応接室には2匹のヤツメウナギ型と2名の遺骸があった。2名、応接テーブルの下に潜り込み、軽傷で済んだ人を助け出す。身体が動かない状態であった為、戦士に担いで貰って警備員室に戻る。


 全員を集め、動ける人を戦士に率いて貰ってシェルターまで自力で歩いて貰う。動けない人は一旦警備員室で待機だ。


 非常階段のドアを開ける。そこには異形は居らず、避難してきた人達が震えながらこちらを振り返る。人の姿に少しほっとした様子だった。それと、隣のビルとは違い、地下倉庫がある事が解った。人々に1人戦士の護衛をつけ、残った人数で地下へ向かう。


 倉庫には2匹のヤツメウナギ型が居た。人が1人上下に半分にされ、分け合って食べている。シェラドさんと戦士が素早くそれを退治する。隅まで探索すると、端っこの荷物に隠れて2人震えている人を見つけた。


 戦士に担いで貰い、1Fの非常階段へ戻る。警備員室の者も担いで来て貰い、全員を1F非常階段前に集め、1人の戦士を付けて残りの人数で2Fへと上がる。


 2Fは1企業で専有されており、入り口は一つだ。その前にラミア型ヤツメウナギ型、鮫型の3種が群れている。私はその群れに光刃を打ち込んで殲滅する。撃ち漏らしはシェラドさんが片付けてくれる。


 廊下にはもう異形が居ない事を確認してから非常階段のドアを開ける。1匹のラミア型が両手に人を握っていた。シェラドさんが飛び出して一気に片をつける。握力で肋骨などに損傷を負った2名は動けない。臓器に刺さっている可能性もある。急いで戦士になるべく負担の無い担ぎ方をして貰い、神官の元へ急いでもらう。残ったのは3名。動けない3名を担ぎ、戦士達が1Fまで階段を降りて合流させ、戻ってくる。


 2Fの扉を開けると、ワークスペースが幾つかに分かれている。その所為か、異形もそれぞれのスペースへ散り、光刃が打ち込める群れがない。戦士達とシェラドさんが散開し、それぞれの異形、15体を仕留め、食われて欠損した重症者と軽傷者を担いで戻ってくる。


 ワークスペースで襲われていた中では生き残りはその5名のみだ。神官の下へそのまま向かって貰う。休憩室へ向かうと狭かった所為か異形はおらず、10名程の人間が固まって縮こまり、ガタガタ震えている。一旦この階のスペースを回り終えるまでそのまま其処に居て貰うように言う。戦士を1名残した。


 ワークスペースは大半が犠牲になった為、血と肉片に塗れて酷い状態だ。隣の管理職の部屋へ向かうと、2匹のラミア型が捕食している最中だった。運悪く下半身から食われていた男から絶えず絶叫が響く。シェラドさんが素早く2匹を仕留め、腰をきつく縛って戦士に担がせて神官の下へ急がせる。


 1人はもう脚しか残っておらず、絶命している。デスクの下に潜り込んだ5名を保護する。一旦休憩室へと運んで貰う。残りは手洗い所だ。


 そこまで広くないが、鍵の閉まった扉を前に、ヤツメウナギ型が1匹居た。床の血溜まりから、犠牲者は1名ほどだろうか。さっとシェラドさんが止めを刺す。


 助けに来たと告げると、トイレの鍵が解除される。どうにかまだ動ける8名程の生き残りを連れ、休憩室で合流させる。動けないものは戦士が担ぎ、動けるものは自分の足で非常階段へ連れて行く。1Fまで降りて合流させると、3Fへ向かう。


 3F非常階段には異形はおらず、15人程の人がかたまっていた。襲われてない所為か、まだ動ける人間ばかりだ。1人の戦士をつけて1Fまで送って貰う。


 3Fは2Fとは別の会社の名前が書かれていた。扉は2つ。どちらにも群れが集っている。光刃で一層すると、出て来た被害者は4名。上半身を食い散らかされている為、死亡は確定だ。


 3Fに侵入すると、休憩室とワークスペースの2箇所しかない。ワークスペースに溢れた異形を戦士達とシェラドさんが飛び出して始末して回る。


 私は人の近くに居ない異形の群れを光刃で片付ける。犠牲者は5人と少な目で、大半の人が休憩室やデスク下に潜り込み、回避したようだ。デスク下に指を捻じ込んだラミア型の被害で重傷者は居たが、戦士達に担がせて神官の下へ行って貰う。生き残りは20名ほど居る様だ。


 休憩室のドアを開けると2匹のヤツメウナギ型が捕食の最中だった。シェラドさんと戦士が直ぐに止めを刺す。


 食われた人は6名、生き残った人は用具入れの中やテーブル下に潜り込んだ人々。総員で8名。


 手洗い所に向かうと、1匹のラミア型がトイレの上から指を突っ込んでいた。シェラドさんが素早く仕留める。重傷者が5人、無傷な者が7人、このフロアは生き残りが多い。重傷者を血止めし、戦士に担いで神官の下へ行って貰う。歩ける者は自力で歩いて貰い、フロアの人々を集めた。


 1F非常階段前へと、動けない人は戦士に担がせ、動ける人には自力で移動して貰う。


 4F、非常階段前に固まっている人々がおり、異形の影はなかった。軽傷6人の人々に、1人の戦士をつけ、1Fまで降りてもらう。こちらも1企業の専有フロアだ。このビルの形態が1フロア単位での貸し出しになっているのかも知れない。


 4Fフロアに出ると、1つの入り口に異形が集まっている。廊下には食い荒らされた人々が散乱している。多分此処の会社は非常階段で逃げ出そうとした者が多かったのだろう。


 光刃で一掃し、廊下の生き残りが居ない事を確認する。扉を開けるとワークスペースには5匹の異形が捕食していた。殆どの人間は廊下に出ていた為、人数がすくなかった事もあり、生き残りは絶望的だ。戦士とシェラドさんが散開してそれぞれの異形を仕留めるが、デスクの下にも用具入れにも人の姿はなかった。ただ、散乱する血肉が彼らが此処に存在した証だった。


 休憩室へ行くと、2匹のラミア型が捕食していた。シェラドさんと戦士が即時に息の根を止めるが、こちらも血の海だ。テーブル下に逃げ込んだ人も、ラミアの指を突っ込まれ、胸に穴が開いている。もう1人、テーブル下に隠れた人には辛うじて息があった。腹部を貫かれていたのを急いで血止めし、戦士に担いで貰って急いで神官の下へ送って貰う。


 最後に手洗い所。異形は居なかったが、人も居なかった。このフロアで助かった人は殆ど居ない。1つ下の企業との余りの差に眩暈がする。そのまま5Fへと移動する。


 5F非常階段前には2人の人が居た。まだ動けるようだったので、1人の戦士をつけて1Fまで降りてもらう。扉を開け、5Fに入ると、圧倒的に多い群れが廊下に溢れている。人の影などは確認出来ない。光刃を打ち込み、殲滅する。床に散らばった食いかけの人々の残骸がやっと目に入る。誰一人として人間のカタチをした者は居なかった。犠牲者の数は不明だ。


 入り口を開けてワーキングスペースをみると、5匹の異形が捕食中だ。シェラドさんと戦士達が散開し、あっと言う間に即死させる。


 窓際に逃げていた者やデスク下に入った者、用具入れに隠れた者は無傷で助け出される。休憩室へ向かうと、同じく5匹のラミア型とヤツメウナギ型が居り、食事の最中だった。戦士達が散開して止めを刺す。辺りは血の海で生き残りが見当たらない。唇を噛み締めて私は休憩所を撤退した。


 助け出した人たちはなんとか歩ける状態だった為、戦士に率いて貰って1Fまで降りてもらう。6F、どうやら屋上スペースのようだ。誰も非常階段前には居ない。


 先ほど隣のビルから攻撃を仕掛けたが、一応見て回る事にする。人影があった。否、人に見せかけた、顔の殆どが口で出来ている異形だ。


「――来い」


 槍状の光を呼び出し、異形の胸を貫く。倒した瞬間から、暗雲が晴れる。この巨大(ホール)はどうにかクリア出来たようだ。私の体力が限界だ。一度眠らなければならないだろう。


 シェルターまで気力で歩き、その後は倒れるようにシェルター内で気絶に近い睡眠に入った。


4-6

 起きた時にはシェラドさんは見当たらなかった。既に突入しているのだろう。守備に当たっていた戦士を1人お借りして、担いで貰って突入する。


 商店の並んだ町並みと道路が見え、道路にはもう異形は残っていない。が、地下街施設への階段が見える。地上施設の制圧は軒並み終わったようで、広めでイートインのあるパン屋へ匿われた人々が集まっている。戦士が1人守備に残っていた。


 聞くと、地上の一番端にあったインドカレー屋へ行っているとの事。合流しようとそちらへ向かおうとすると、丁度保護した人々を連れた戦士達が戻ってくる所へ行き会った。今から地下施設へ行くという話だったが、一旦パン屋に一杯に待機させた人々をシェルターへ送る事になった。


 ライトで照らして地下へ入る。大きい本屋と文房具屋、雑貨屋に洋食屋、下着店とウニクロがテナントに入っている部分が切り取られている。通路に溜まっている異形は前方の方では人を襲っている為、後方にいる群れを光刃で一掃する。シャッターを閉める余裕はなかったようだ。


 洋食屋以外は扉がなく解放されている為、逃げ惑う人々を追う異形を戦士達とシェラドが必死で駆逐して回っている。私も振り撒くのではなく、1匹づつ光刃で散らしていく。少し時間が掛かったが、異形を駆逐し終える。


 生き残りは12人、遺骸の数はそれを遥かに上回っている。混雑している地下街にいきなり異形が発生したのだろう。残った洋食屋に入ると、3匹のヤツメウナギ型が捕食していた。戦士達がさっと仕留める。テーブル下に潜り込んだ客などは無事救助される。


 厨房へ行くとそちらには異形は居らず、コックや従業員などは大半を確保出来た。動けない人員は戦士が担ぎ、動ける人には自力で歩いてシェルターへ向かって貰う。休んだばかりだし、私はまだ戦える。


4-7

 戦士達は既に突入済みで、巨大孔ホールの隙間から広いホームセンターが見える。広い場所だけあって、通路に詰まった異形の駆逐に難航していた。人の見えない群れにだけ光刃を打ち込み、殲滅していく。


 シェラドさんは戦士達の方へ助力し、人々を助ける側に回った。私は人が居ない群れだけを狙い、どんどん光刃を打ち込んでいく。段々と見晴らしが良くなり、戦士達の動きも大分と良くなった。狭すぎるとスピードが出せないのだ。お客の大半は食い散らかされているように見える。助け出せるのはほんの一部だろう。広い割りに隠れる場所が少ないのだ。良くてトイレと従業員室と倉庫くらいだろうか。


 かなりの時間が掛かったが、隅々まで確かめても異形の姿はもう無くなった。生き残りのお客の数は23人。70名以上は遺骸となったようである。従業員室の扉を開けると、1匹のヤツメウナギ型が犇く人々を喰らっている。シェラドさんが即座に止めを刺す。


 遺骸を見ると5人ほどは犠牲になったようだ。残る18名を保護し、倉庫へ向かう。倉庫前に居た2匹のラミア型に集られている。戦士達が素早く片付け、倉庫の扉を開く。倉庫内には異形は居なかった。5人の倉庫作業をしていた従業員を保護。


 トイレへと向かう。1匹のヤツメウナギ型が捕食中だ。さっとシェラドさんが止めを刺す。個室の外に居たのはその1名のみのようだ。倒したことを告げると、個室の扉が開く。5名の人間を保護する。生き残りを全て集め、歩ける人間は自力の足で、動けない人間は戦士が担いでシェルターへ向かう。


 暗雲の晴れた空が見えた。


4-8

 こちらも戦士達は既に突入しており、時間も暫く経っていた。巨大孔ホールからは高校の校舎が見える。私は眉を顰める。あちらでは子供である高校生だが、15を過ぎたらこちらの世界では大人と見做される。それが悪い風に働かなければいいのだが。


 校庭で逃げ惑う体操服の生徒と木刀で対抗しているチームが居る。スポーツ・武道の推奨校だったようだ。逃げ切れて居ない鮫型を先に光刃で叩き落す。


 残りは戦士達が散開してヤツメウナギ型とラミア型を人に近い順で瞬殺していく。私は少し離れた場所に居る小さな群れなどを光刃で始末していった。


 凄い。こんな開けた場所で70%は生き残っている。戦闘力として期待出来る。校庭最後の異形を退治し終わったあと、歓声が起こった。


 遺骸に黙祷を捧げ、重傷者は戦士が背負い、無事な生徒には戦士を1人付けて自力で歩いて貰い、シェルターへ連れて行く。


 次に体育館へ向かう。その広さから異形は必ず居る筈だ。剣道の授業中であったらしい、竹刀や木刀で抵抗し、素早く逃げている。


 人に近い異形を、戦士達が散開して止めを刺す。教師は自らも戦いながら号令を出している。鮫型は私が光刃で討つ。完全に入り乱れている為、纏めて倒すことは出来ない。一匹づつ光刃で仕留めて援護する。少しして異形の駆除は済んだ。壇上舞台裏も確認済みだ。


 2Fにある投影室を確認しに行くが、誰も居らず、異形の姿も無かった。


 幾人かは欠損している。遺骸は1割程度。黙祷し、怪我人は戦士が担ぎ、神官の下へ行く。歩ける者達は戦士を1人付けて自力で歩いてシェルターまで行って貰う。


 教室棟から建物へ入る。1Fが1年、2Fが2年、3Fが3年、4Fがと教員室と校長室、理科室、PC室、教材室と分かれている様だ。授業中だった為、廊下に出ている生徒は居ない。1F廊下に溜まっている異形をコンボで片付ける。


 クラス数は5、異形の数は各3未満だ。戦士達が散開し、各クラスに同時に侵入、異形を倒した。どのクラスも大体1~3人程が亡くなっており、その他の生徒は机などを振り回して対抗していたようだ。


 2F、3Fも同じような状態だった。戦士が同じように散開して片付ける。それぞれ重傷者は戦士が担いで神官へと運び、残りの生徒は自分の足でシェルターに向かって貰う。


 4F、廊下をうろつく異形は10匹。光刃で一掃する。


 職員室を開けると、ヤツメウナギ型が3匹。先生方はデスク下に隠れ、無理に戦う者は居なかった。見渡す限り遺骸はない。


 戦士が素早く異形の止めを刺し、教師を救出する。


 次に校長室へ向かう。1匹のヤツメウナギ型と槍投げの槍で戦い、打ちのめしていた。


 だが核の存在を知らない為徐々に動きが鈍っている。戦士が踏み込んで一閃で瞬殺すると、疲れたように槍を部屋の隅に立てかけた。


「手数をかけた」


「いえ、すごいがくえんですね。せいぞんりつがたかくてびっくりしています」


 生徒たちへの黙祷の後、怪我人は担いで神官の下へ運び、残りの生徒と先生は自力で歩いてシェルターへ向かって貰う。兎に角人数が多い。電車の件を思い出す。


 音楽・家庭科棟と部活棟は今使われていないと言っていたが、暗雲は晴れていない。部活棟から回ってみる。


 無人の中、ぽつぽつと異形の姿が見える。サボっていたらしい生徒を捕食しているモノも居た。群れは見当たらない為、戦士達が散開して点在する異形を駆逐する。全ての部屋を回ったが、生き残った人は見当たらなかった。


 まだ暗雲は晴れない。音楽・家庭科棟に侵入すると、部活棟と同じようにぽつぽつと点在する異形と、サボって喫煙していたらしい3人の遺骸が見付かった。火事にならないよう、小火になり掛けている場所に水を掛けて消火する。散開した戦士とシェラドさんが異形を片付けていく。


 音楽室がある上階へ上るがヤツメウナギ型が1匹居るだけだった。光刃で瞬殺する。窓から見える空が晴れていく。戦士とシェラドさんと共に、シェルターへと戻った。


4-9

 戦士突入から結構経っているとのこと。巨大(ホール)からは民営プールが見えている。私とシェラドさんも直ぐに突入した。プール前の道路は既に一掃されていたが、茂みの中に重症を負った戦士が隠れていた。きつく血止めをし、シェラドさんが神官の所まで担いで行く。全部で3名、運んだ後は施設内へ突入した。癒された3人も遅れて後ろを駆ける。


 受付内事務室の異形は一掃されている。辺りは血の海で、生き残りが居るのか、居たら何処に匿われているのか解らない。トイレなども確認したが、同じく血の痕跡のみが残っていた。


 女性脱衣所へ踏み込むと、まだ戦士が闘っており、人々の生き残りの数は少ない。7割方食い荒らされている。生き残ってる人は戦士の後ろへと逃げ込んだ人々のみだ。群れにはなっていない上に戦士と入り乱れている。一気に殲滅は出来ない。シェラドさんはいち早く戦士達に並び、異形を瞬殺して回る。少しすると異形の姿はなくなった。


 重傷者の血止めをし、戦士が担いで神官の下へ急ぐ。生き残った人々は動けず、戦士を1人残して此処で待機だ。今迄生き残った人々をどうしたか聞くと、極端に数が少なかった為、担いでシェルターへと運んだという。


 もう一方の男性脱衣所に、残った戦士と私とシェラドさんが加勢に走る。そこも女子脱衣所と変わらず血の海だ。シェラドさんと戦士がさっと散開し、異形を瞬殺する。


 こちらの戦士には片腕に怪我を負っているものが居た為、神官の下へ行って貰う。生き残りの重傷者を血止めし、戦士が担いで神官の下へ送って貰う。


 生き残りの者は悩んだが、薄着である為女子側と合流はさせずにこちらにも1人戦士を残した。


 浄化槽とシャワー帯を抜けてサウナを覗くと、避難してきた者でいっぱいだった。異形は居なかった為、そのままプールサイドへ走る。プールサイドに溢れている異形を、戦士達とシェラドさんが散開して始末していくが、生き残りが少ない。


 人と入り乱れている為、光刃も1発づつしか撃てない。殲滅した頃には生き残りは僅か4人。


 プール内部はもう手の施しようがない。鮫型の本領発揮とでも言うべき速度で人を食って回っており、光刃すらも避けられてしまう。戦士達には危ないので絶対に水に入らぬよう伝える。最後の人が犠牲になった瞬間にやっと当てることが出来た。しかし鮫型はあと3匹回遊して遺骸を喰らっている。喰らう瞬間の速度が緩む一瞬を狙い、やっとの事で鮫型を殲滅する。天上付近のガラス窓から、暗雲が晴れるのが見えた。


 プールサイドの人は多かれ少なかれ怪我を負っており、戦士が担いで神官の下に運んでいく。サウナに篭っていた人は20名。


 職員の事務室には異形は湧いておらず、2人の職員を連れ出した。脱衣所の人々はなんとか服を着る事が出来、プールサイドの生き残りの人の荷物も持ち出す。サウナの人々も着替え始めたので、女子脱衣所には私が残る事になった。


 準備が出来たら、自分の足で歩いてシェルターまで来て貰う。


 私とシェラドさんは、最後の4-10へと向かった。


4-10

 こちらも戦士突入から結構時間が経っているようだった。巨大(ホール)から見える景色は葡萄狩りの人々と葡萄畑だった。


 受付に居た人は縦半分――どころか4分の3を持っていかれて頭部は細切りの肉片だ。群れは殆どなく、人に接敵しそうなものばかりだ。戦士にも被害が出ており、2名の遺骸が見える。


 戦士とシェラドさんが散開して今にも襲われそうな者を優先で敵を瞬殺して回る。私は少し離れた小さな群れに光刃を打ち込んでいく。人に近いものも、気遣った1発づつの光刃で少しづつ異形を削っていく。


 鮫型から逃れるのは難しい為、なるべく鮫型を狙う。鮫型を駆除し終わり、数匹の異形を倒した所で漸く退治し終えた。


 ツアーの団体客が来ていた様で、恐ろしく肉片と血の量が多い。100名ちょい居たらしいお客の中で、生き残りは27名と厳しい数字だ。


 啜り泣きながらへたり込む人々を一先ず一箇所に集めて戦士を1名つける。暗雲は晴れない。


 会場に隣接した農家に潜んでいるようだ。農家入り口まで行くと、異形が溜まっている。


 光刃で一掃し、ドアを開けると長い廊下が見え、3匹のヤツメウナギ型がそれぞれの部屋の前をうろついている。ドアは5つあるようだ。


 まずは光刃で3匹のヤツメウナギ型を退治する。廊下に人は出ていなかったようで、血の痕等はない。近い(ふすま)を開けると、そこには異形が居らず、逃げ込んだらしき客が7名ほど詰まっていた。


 一旦其処に戦士を1人置いて別の部屋を開ける。其処には1匹のラミア型が居り、捕食の最中だった。戦士が一瞬で異形を退治する。


 押入れなどを開けると、3名ほどの男女が隠れていた。1部屋目まで戦士が担いで移動させ、3つ目の入り口を開ける。


 一匹のヤツメウナギ型が居り、僅かな血痕が見える。シェラドさんが瞬殺し、部屋の中を探索する。押入れ下段に小さいスペースがあり、そこに縮こまるように小さな女児が隠れていた。


 兄が押し込んだのだという。押入れ上段には手が届かなかったのだろう、ほぼ一飲みにされたに近いようだ。「お兄ちゃんは?」と何度も聞いてくる女児をあやし、1部屋目に連れて行くと、母らしき人物に抱き締められていた。


 4部屋目、2名の老人が捕食されていた。2匹のヤツメウナギ型を戦士が退治する。押入れなどを見ても、他の生き残りは居ないようだ。


 5部屋目。曇りガラス戸を開けると脱衣所だ。


 いきなり襲い掛かってきた鮫型が戦士の腕を食い千切ったが、シェラドさんがすぐに止めを刺した。戦士の腕に血止めをする。


 風呂場に入ると異形はおらず、湯も入っていない浴槽に、ガタガタ震えながら家人らしき男女と子供が隠れていた。


 傷付いた戦士は神官の下へ、3人の親子らしき人は戦士が担いで1部屋目に移動させる。


 最後、手洗いを確認すると1匹の蜘蛛型の異形が網を張っており、掛かった人を捕食していた。近寄ると危ないので光刃を槍状にして止めを刺す。


 捕食されていた人は腕から肩、首筋近くまで食われていたが、なんとか命はあるようだ。圧迫止血をして戦士に神官のところまでつれて行って貰う。


 外を覗くと、暗雲は晴れていた。1部屋目と会場の隅に居て貰った人達を合わせ、動けない人は戦士が担ぎ、自力で歩ける人は自分の足で歩いてシェルターまで戻って貰う。


 これで3エリア・4エリアの担当区域での仕事は一段落だ。


 ほっと息をついた瞬間に疲労が押し寄せ、私はシェラドさんに運ばれながら眠ってしまった。



次からは現地の人々と救い出した人々との調整、生きていく道の選択へ入ります。

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