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序章
本連載は現在、『愚者たちの輪舞 ―ブランタール公の凱旋―』に統合されました。
加筆・修正を経て完成度を高めたバージョンは、愚者たちの輪舞の第二章としてお読みいただけます。
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木陰を抜ける涼風で枝が揺れ、優しい影と夏の峻烈な日光が行き来するのを感じる。木漏れ日がまぶたを貫く。
「生きておるか? ならばほれ起きよ。いつまで寝ておる。起きろというのに」
女性の美しい声がする。と同時に、一気に覚醒した。
目を開けると、木漏れ日で目がくらんだ。
「おお、気が付いたか。大事ないか? どこか痛むところはないか?」
大層古風な話し方をする少女は破顔した。真夏の木漏れ日のような、優しくて柔らかい、そして鮮烈な笑顔だった。




