表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
誓いのキス   作者: いづる
3/4

真相は⁈

「で、俺と結婚してまで義兄さんの近くにいたいってこと?まだ、忘れられないの?それとも、君と別れて一緒になった姉さんに復讐したいの?」低めのトーンで、次々と問いかける。


「ま、まって。これが質問の答えになるかわからないけど。初めて、青野家で羅蔵と華さんに会った時が衝撃的だったわ」そう、あの光景はほとんど今でもかわらない。


「……」


「羅蔵は私を見ても、ほとんど表情がかわらなかった。それよりも、その瞳はすぐに私から華さんへと移りそこからは一時も離れなかった。5年間つきあっていた女が来たのよ。普通、なんかしらの動揺とかするじゃない⁈ 私たちの記憶がまるでなかったように。それは不自然であり自然だった。それから、何回かあっても」


「で⁉ 君の気持はどうなんだ。彼に対して」


「なんだか、くやしかったし悲しかった。だって、そうでしょう? いまさら何しにこんなところまできたんだって悪態をつかれたほうがまだ。どんなにかよかったか…」


「義兄さんとは直接話はしたの?」


「何度も連絡を取ってやっと、彼の口からはすまない彼女と生きていきたいと言う言葉がきけたわ。やっと二人きりになれた時に、これが何年も彼を追い続けてきた彼の本音だって」彼女の顔からは、いつもの明るい表情が微塵も残っていなかった。


「彼は、あなたの姉と出会った瞬間に恋に落ちた…つまり結婚詐欺師というプロが負けた相手、敵うわけがないわ」


「姉さんはいつでもおだやかでどんな人とも楽しそうに話すし、彼女が人を悪く言ったり蹴落とすのを見たことがないんだ。もし、君が姉のことを恨んでいるとしたら見当違いだ」

(そうね。でも、違うわ。時おり見せる憎悪の表情は、一瞬だけだったし気のせいかと思ってた)


「そうね。そのとおりだわ。私に、羅蔵を引き留める魅力がなかっただけ」


「違う、そんなことはいってない。無責任かもしれないけど、過去はわすれて俺との未来だけを信じて一緒になってくれないか。神様の前で偽りをいってほしくないんだ」


「…そうね。私、あなたと会って気がついたの。私が変わっていったのはあなたのおかげ。だからこれからは前を向いて行こうって」そう、それが私の復讐にもなるってきがついたから。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ