例1
そのままのコピペになります。
技術が進化し人はその住処を宇宙に広げ、もはや国家が意味を成さない時代。
地球にいた頃でさえもてあまし気味だった資源を更に手に入るようになったにもかかわらず、いまだによくわからない理由で争いあっている。
もっとも下層民の自分にはあまり関係ない話だが…。
今の争いは基本的に上の人間が行っているので自分たちの生活で大きな影響事態は無い。
しかも争ういの主導は企業が行っているので、その系列の仕事をしていればその勝敗の影響をもろにうけてしまう。
たまにある街中で企業同士の小競り合いのニュースを聞く程度だったが、何の因果が傭兵をする事になった。
この世界では傭兵なんて最近は珍しくない職業になっている。
企業の人間が戦闘に参加するより外部の人間を日雇いして小競り合いをする事が多いそうだ。
そんな小競り合いに参加する事になってしまった。
宇宙に進出するほど技術が進歩すすんでいるとステルス技術が進んでおりカメラの性能が戦況を優位にするものになっており、レーダーはデブリを回避する用途にしか使われていない。
そして戦闘に使われるのは10メートルほどのロボットで行われる。
10メートルほどのロボットが戦闘で使用される理由としては企業の技術力を示すための物らしく、戦場には絶対にこわしてはいけないカメラが多くあり、映像は株主などに公開されている。
自分が乗り込むロボットにはさまざまな試作品が取り付けられており、一般に出回っている物を比較するとなんだかトゲトゲしい。
なんでも未経験の新人には良い物を貸してくれるらしい、そして見事戦闘に勝利できれば、幾つかの試作パーツは回収されるが、使用したロボット本体はもらえたりするらしい。
そして報酬もおいしいのだが、これで生命の保障があれば殺到していただろう。
現に自分も遺書を既に書き終わっている。
死ぬ可能性が高く応募に手間がかかり、そもそも他に普通に仕事があるので傭兵をしなければならない状況というのは珍しい。
自分はそんな珍しい事態があり、傭兵をすることになってしまっている。
「今回貴方に依頼したい仕事は後方からの遠距離砲撃になります、貴方はこの宙域で敵のいる方向に適当に撃っていてください、弾幕を形成することが貴方の仕事になりますね」
この仕事内容なら死ぬことはなさそうだ。
「それから今回支給される機体はこちらになります」
「おお!」
おもわず声を上げてしまった、10メートルほどのロボットの迫力があり見せる目的もあるため見た目も良い物になっているのでテンションが上がってしまう。
「気に入っていただいて何よりです、今回報酬にはこの機体が含まれていますので貴方の活躍を楽しみにしています」
「お任せください」
この言葉は心からの言葉だ、目の前の機体が手に入るかもしてないのなら素直にもなる。
機体の装備は企業の量産品に試作の長距離砲や各種追加装甲、さらに長距離用レドームもついて遠距離仕様となっている、おそらく自分の物になる頃にはほとんど取り外されているんだろうな…。
仕事開始まで少しながら時間があるのでシミュレーター で練習したり、教本を読み時間を潰していく。
シミュレーター で練習しているといつの間にか仕事の時間になっていた。
敵味方の区別は企業のロゴやイメージカラーで塗装されているので簡単に判別できる。
思ってはいたがやはり実戦は全然違った、全身に感じる重力はシミュレーター では感じられない物がある。
敵がいないのにもかかわらず緊張のあまり誤射をしてしまいそうだ。
「援護を求む」
短い言葉だが事前に打ち合わせをしてあるので、射撃モードを遠距離状態にして狙いを定める。
特に狙う必要はないらしいが、ほどほどに狙いつつ安い弾をばらまいていく、当初予定していた量の半分の弾薬消費で済んだ事により報酬に色がついたらしい。
自分が受けとった機体の状態は長距離砲と少々ばかりの追加装甲だった、ちょっとさみしくなってて悲しかった。
しかし機体を持っているといことは傭兵業をしている証でもあり機体を所有しているかぎりどんな内容であれ仕事がまいこんでくる。
また報酬も良いがほとんどが弾薬代と機体の改造の費用に消えてしまうらしい、自分の機体はこれから後方支援の仕事を重点的に受けるつもりなので装甲は最低限あればよさそうだ、ただし遠距離や後方支援の仕事は近距離の仕事と比べて報酬が安いらしい、当然見せるためのものだから絵面が地味な事が原因らしい。
今日も今日とて仕事をしている。
後方支援の仕事をメインにしているため機体はいつも無傷なこともあり連続で仕事を行う事が続いた。
動く事自体は少ないが、いつ通信が来ても対応ができるように構えておかなければならないため結構神経を使う。
まだ戦闘経験が浅いため、ゆっくりできる心の余裕はまだ無い。
ここ最近は仕事と寝ることしかしていない気がする。
「おい、聞こえているか!」
通信越しの怒鳴り声で目が覚めた、まだ浅い居眠りだったため直ぐに対応できたがこの生活が続けば良くないため、さすがに交渉して戦闘数を減らしてもらった。
久々の休日はほとんど動かずにいた、さすがにこのままではマズイ気がしたので溜まりに溜まった資金で自分の愛機を改造することにした。
装甲は安全性が向上する関係から思った以上のかかるため予備の武装を購入することにした。
今回購入した装備も含めてなかなか充実した装備になった気がする。
武器は機体と同時に貰った長距離砲で以前まではこれしかもっていなかった、これ一つで事足りていたのだが今後この武装のみでは対応できない仕事が増えてくるので増やしておいた方がいいだろう。
そこでサブ武器に単発式のライフルと叩きつけるタイプの剣とそれを取り付けるためのラックと高いが背に腹は代えられないため小さいが盾を購入した、盾一つでライフル10丁分なのだからしっかりと守ってほしい。
もちちろんこれならの製品は全て自分を雇っている企業の系列の商品だ。
お蔭でしっかりと動作確認もできたし、機体の重量が変わったものの自動で計算してバランスを保ってくれている、もし他社製品の武装を付けた場合は自分で設定をしなければならないので、その辺の技術を持っていない自分にはお世話になっている企業の製品しか使えないのが現状だが…。
装備を追加したお金で貯金のほとんどを使ってしまったが自分の生き延びる可能性が増えたのだがら消えた資金に対してはふりかえらないでおこう。
さすが系列の企業と言うべきか、自分が装備を追加した次の仕事は初めての遊撃の仕事だった、この仕事ではさすがに長距離砲をメインに使う訳にはいかないので単発式のライフルをメインに使用すつつ長距離砲を使っていく戦法になった。
遠距離支援以外の初めての戦闘だったため無駄撃ちが多く、いままでで一番の高額の報酬だったが弾薬代で赤字になってしまった、それでも機体へのダメージは少ないので何とかなっているのである。
今後の事も考えていろんなシミュレーションで訓練をしなければならないだろう。
その後も暫くは後方支援の仕事をメインに前線に出る事も増えてきた。
おかげで最近は弾薬代と機体のメンテナンス代で火の車だがギリギリの黒字の状態が暫くつづいた。
このままよく分からない生活が続くのだろうか…。
突然宇宙人が攻めてきた。
人類が宇宙に進出して時間がたっていたので宇宙人の存在はしっていたがいきなり攻めてくるとは思っていなかった。
もしかすると上流階級の人間はしっていたかもしれないがか下層民の自分達には知らされていないだけかもしれないが…。
当然こんな事態になってしまったので企業同士の小競り合いが一時的に無くなり、つい先日まで銃を向け合っていた物たちと共同戦線になるとは思ってみなかったし、実際になってもいまいち実感がわかない。
しかし相変わらず開発競争は進んでいたり、武器や装備の共通化が行われなかった。
宇宙人側の戦闘になった事でレーダー技術も進化しているらしく、これだけは何故か支給してくれた、他は多少安くなったものの相変わらず自腹だった、解せぬ。
宇宙人側は生身の怪獣のような見た目でなぜ宇宙空間で行動できるか不明だったが突っ込まないでおこう、あと戦闘する時は小型の場合はロボットで踏みつけるにはちょうどいい大きさだが、ロボットを簡単に丸飲みできるほどだ。
そのため各種類に対応できるように装備を充実させなければならないので出費が痛かった、それでも自分は特殊弾だけの購入で済んだのは最初に貰た長距離砲のお蔭だ、こいつを近距離で打てばかなりのダメージを与える事ができる。
自分が近接戦が苦手な事もあって後方での行動が多いがほぼ必ず前に出てしまっている、というのもいろいろな方向から向かってくるため、後方が最前線になることもよくあることだ、相手の方が宇宙空間での戦闘は何枚も上手だ。
戦闘が進んでいくとやはり経験を積むことができ、成長することができる、しかしそれはむこうも同じで、敵側は最初期によく出てきた小型は最近では一切見るこてはない、その代わりに少数で高速移動する個体が増えた。
そのおかげで固定砲台の役割がほぼ壊滅し、陣形がほとんど意味がなくなっていった。
さらに装甲が固い敵も現れはじめ、通常弾では対処できず、特殊弾かパイルバンカーとかいうよく分からない兵器くらいしか決定だにならくなっていった。
いぜんまでは率先して敵を倒していたのトリガーハッピーのような人たちだった、というのも戦闘の報酬は与えられた役割を正確にこなしたか否かなので敵を多く倒しても報酬が増える訳ではなかったのだが、最近報酬の評価方法が変更されたため、今はいろんな奴が率先して敵を倒していっている。
そこにもはや陣形や役割と言ったものはないが、むしろ戦果は上がっているのである。
こちらの兵器はほぼ全て企業が開発しているので武器の供給は少し遅い、幸いにも広大な宇宙で資源自体は有り余っているので補給線さえ維持できれば戦い続けること自体は出来る。
そのせいか最近は敵の進化速度に対して後手に回る事が多くなった。
しかし実現不可能と言われていたビーム兵器の登場で形勢は一気に逆転した、やはり本当に戦争になった時は技術の進歩はすさまじく早く、ビーム兵器なんてフィクションの世界でしか見た事がないものだった。
当たり前だが、ビーム兵器も支給品ではなく購入しなければ使用できないの世知辛かった。
それでも購入した物は多く、それでかなりの戦線を押し広げることができた。
実はビーム兵器が出る以前にも電磁砲があったが冷却に専用の装備が必要な事と連射が効かない事で一部を除いて不人気な武器だった、ただし一度装備を揃えればあとは安い通常弾で高い威力がでたり、一撃の威力が高い事もあって興味自体はあった。
しかしそれよりも少スペースで低安価で高い威力にそこそこの連射性能なので電磁砲は廃れていきそうだ。
しかし自分は貰った遠距離と特殊弾で地道に頑張っていくしない、最近は報酬が多くていい武器を買いそうになるが、そこは我慢して装甲や機体の起動性向上についやしている、おかげで被弾は尤も少ない方ではある。
スコアよりも自分の命が大切なのだから仕方があるまい、それに名前もしらない人だったが、装甲よりも武器を優先して購入していた奴はこの前の戦闘でロストしている。
そんな状態を最初の方で見たおかげで自分は武器の強化は後回しにしてきたおかげで今日も生きている。
ついに敵が特殊弾の対策を初めてしまった、おかげで自分が戦える武器が長距離砲を至近距離で撃つか剣で叩くしかなくなってしまった。
仲間の武器はソフトの対応で時間がかかるため即時に対応ができないため、基本的に自前の武器かそれを鈍器がわりにしか使えない。
なくなく銃を更新した、ビーム兵器の銃は品切れだったため、最新式の銃と安かったのでパイルバンカーも買ってみた。
パイルバンカーは使い勝手は使い始めな事もあり難しいが当てたときは確実が破壊できるので結構重宝している、ウワサではパイルバンカー一本で戦いぬいている者が居るらしい。
自分は剣に変わる近接武器と使用しているためわざわざ狙いに行ったりはしない。
ついにビーム兵器以外の射撃武器が効かなくなってきた、これは全体の問題になっており、ついにビーム兵器が支給されることになった、需要がありまくったおかげで、最初に見たときより簡単なデザインになっていた。
しかし威力や取り回しが格段に良くなっているらしく、確かに使ってみると扱いやすくまた戦況を押し上げることができた。
だがその時間も長く続かずについにビーム兵器の対策もされてしまった、このままでは打つ手なしの状態になってしまったが、ついに企業が動き、条約で禁止されていた重核ミサイルが使用された、それが使用されると周辺一帯が宇宙であろうと猛毒で人が住めない宙域になり、昔使用された事があったらしいがその宙域はいまだに立ち入りできない宙域となっている。
一発のミサイルで方が付いてしまったのは納得いかないが、溜まりに溜まった報酬があるのでしばらくはのんびり生活できそうだ。
のんびり生活できると思っていたがそうもいかなかった。
いわゆる平和団体が企業に対して抗議活動を開始したのだ。
理由は重核ミサイルを使用した事らしい、あとは話し合いをするべきだったなど…。
戦場にいたものからすれば平和なところで遠くから見ていた人たちが何を言っているんだという気持ちになったが関係ないので放置していた。
しかしその平和団体にかつて戦線を共にした人たちの一部が平和団体に合流して活動しているらしい。
そうなってしまうと平和団体についているロボットのみを標的にした仕事が入ってきた。
かつての戦友と戦うのは気持ちが引けるがしかたあるまい仕事なのだから。
平和団体も一枚岩ではなかったようでまた向こうの機体も1体だけではなかった。
予想以上の数の敵が来たが戦線に参加していない者とそうでないの者の実力の違いは明白だった、自分がここまで強くなっているのか驚いたくらいだ。
そのおかげでその手の仕事も順調に片づけていった。
しかし相手をした所が不味かったのか、本来の仕事が激減してしまった、何でもイメージがあまりよくないらしい。
たしかに平和団体と敵対して仕事を受けているのはごく少数で自分は特に目立って仕事をしていたため、一部では有名になってしまったらしい。
そのせいで企業同士の小競り合いにあまり参加できずにいた。
やってしまった、はめられた平和断端の末端組織の構成員を虐殺してしまった。
自分はただいつも通りに仕事をしていたはずなのにいつの間にか大量殺人の汚名をきせられていた。
こうなってはまともに仕事なんてできはしない。
必然と裏の世界にいくしかなかった、こんな時でももちろん企業は助けてくれない、それが傭兵と言う物だ。
それからは追ってから逃れつつ非合法で生きていくしかない、幸いにもここは宇宙なので非合法のそしきなんていくらでもある。
あとは自分を受け入れてくれる所を探すしない。
自分はここから先、生きていく事ができるだろうか…。
今日も今日とて追ってを巻きながらその日を生きている。
機体の中で寝ることもあったために横にはなれないが休む事ができる設備をついかしたのが大きかった。
ロボット操縦の技術は十分にあり戦果もあるので新たな雇い先を探すしかないだろう。
そして今日は滅多に宇宙に現れる事がないと言われいる政府の人間と名乗るものが現れた、なんでも罪事態は問題ないとこで、身分を隠してこちらで働かないかと誘いが来た。
これで裏切られて殺されてもそれが寿命といって諦めるしかなし仮に断ったとしても長くはいきられないだろう。
自分の愛機を思いっきり改造することになった、当たり前だが自分の愛機の見た目は知れ渡っているので、大幅に見た目を変更しなければならないらしい、ついでに機体の強化もしてくれるとのこと、長年愛着がある姿だが、それが原因で不特定多数から追われるのは避けたいため渋々変更する。
あといろいろな時も機体と共にしてきた長距離砲も見た目の大幅変更を余儀なくされた、これも自分のトレードマークになっていたらしい。
それをきいてちょっと誇らしかった。
すっかり変わってしまった自分の機体は違和感しかなかった、しかしコックピットは同じだし、いくつかのカバーを外せば元の姿がみれるのでそんな時に安心できる。
武器もいままで通りに使用できるのであとは気持ちの問題となった。
そして政府に雇われた事により、活動の拠点は地球になった。
地球といえば広告なんかで良い物なんかの紹介や安全をアピールする時によく見かけるもので上流階級だと観光目的で行く事があるらしいが、所詮自分は下級なので遠くの存在だった。
地球にいざ到着すると重力で体が思うように動かず、愛機の操作も手間取ってしまう。
暫くは慣れるための訓練が必要でその変もサポートしてくれるらしい、企業とは大違いだ。
しばらくは戦闘行為はせずに10メートル級の機体の大きさを生かした重作業をメインにしていた。
こういった作業は戦闘よりも精密な操作が求められるので地上の練習にはちょうど良かった。
そして訓練を終え、十分に地球で行動ができるようになると、いよいよ実戦が開始された。
地上戦は楽でいい。
気にする範囲が少なくてすむのが助かるし前だけみていれば何とかなるのもありがたい、もちろん奇襲に備えて後ろの警戒も怠らない。
機体の単独飛行はできないが跳ねることはできるので、これも手伝って空の警戒の心配がいらない。
地に足がついた状態がこんなにも戦いやすいとは思ってもいなかった。
その反面、移動にはかならずエネルギーを消費するので、一度加速すればあとは惰性で移動してくれるが地上ではそうもいかず、予備のエネルギーパックがなければ帰投できないこともあった、今はそんな事はもうないが…。
地上での標的は平和とはまったく無関係の反政府組織だ、重核を使ったこと関してデモをする事はないし、単純に今の政府のやりかたが気に入らないからと各地で行動を起こしている。
死者が出ていたり、すこしでも違う意見をだすと人格否定までして罵声を浴びせるので与論も反政府団体に対しては良い感情をもっていない。
かくいう自分も敵対してることもあって実際に会った事がないのにもかかわらずまるで会った事があるかのように罵声をネットにアップされていた。
しかも反政府組織は一つではなく複数あり、一つ一つの組織の規模が小さく連日いろいろな反政府組織と敵対している。
もっともロボットを持っているような反政府組織はそこまで多くはないので連日の戦闘がないのが救いだろう。
あんな罵声を受けながらの戦闘は精神衛生的にキツイものがある。
片っ端から反政府組織のロボットを破壊していった結果ついに判明している分のロボットを全て破壊しきったらしい。
それによりまたしばらくは戦闘のない日々が続いた。
反政府組織のロボットは資金難なのか旧式が多く、ほとんどが規格墜ちの払い下げ品だったのだろう、武器は比較的新しい物があったがそれに機体の性能が追いついておらず比較的、すくなくても宇宙にいた頃よりも楽な戦闘がほとんどだった。
地上にいる敵は強い敵がおらず腕が鈍るおそれがあったので過去の戦闘データを元に戦闘シュミレーションをよくやっていた。
シュミレーションの日々に飽きていた頃に反政府組織と近しい組織からコンタクトがあった、内容は法律では捌けない人物の暗殺である。
自分はロボット乗りであって暗殺者ではないので拒否したが報酬がとにかく高かったために詳しく話を聞いてしまった。
対象者を反政府組織のロボットを倒すついでにまとめて撃てばいいらしい。
この仕事は確かに楽な部類だが、もし失敗した時やこの事が明るみなった時は自分は政府から即座に切り離されるだろう。
さすがに宇宙と地球に追われてしまえば行き場がなくなってしまうので報酬額に揺らいだが断った。
おそらくこの暗殺の話は話さない方が良いだろう、自分は今まで通りの仕事をしていればいいんだから…。
と思っていたら政府から直々に同じような仕事がきた。
内容も似たようなもので、ロボットだけを狙っていたものを建物も含めて攻撃しろとの事だった、ご丁寧に武器も新調してくれやがった。
この武器じゃ巻き込まない方が無理と言う物だ。
案の定最初の仕事で標的の周辺も巻き込んで破壊してしまった。
事前に調べた情報にはロボットを運用できるほどの規模が無いハズの組織も運用していたので疑問があったが…、聞いてはいけない気がしたので触らないようにしていた。
またはめられる事が無いようにシュミレーションの成績を下げたりして対策もしているがなんとかなっているだろうか…。
敵がロボットでしかも操縦に不慣れっぽいこともあって大きな戦闘なく数年で表だって活動する事がなくなりまた仕事がなくなった。
たまに現れるテロリストの鎮圧作業に出動する事があったが長いと年単位で動くことがなくなた。
政府の軍と訓練したこともあったが、いまいち連携がとれず、連携するより単独で動く方が成績が良い事もあって軍と合流することもなかった。
いままでの報酬もしっかりあるのでほとんど引退生活に近い物を送っている。
偶然だが政府と反政府組織の上層部がつながっているのを知ってしまった。
そして次の仕事は久々の反政府組織のロボットの破壊だ、胡散臭い事この上なかった。
しかも敵の所有しているロボットは明らかにここ数年に出てきた新型でさらに個別に個人に合わせて改造してあった。
これは明らかに自分を消しに来たのだろう、偶然とはいえ、知られたくない情報を知ってしまったのだ、消されるのも時間の問題だろう。
しかし、自分のロボットも強化を怠らず、また練習も密かにおこなっていたので見た目は旧式だが中身は最新の者だ、簡単には負けるわけにはいかない。
ついにやってしまった、敵のロボットだけを破壊すればいいのだが武器はそんな繊細な事ができる物ではなかったので、周囲の建物も破壊してしまった。
さらに運が悪いのか仕組まれていたのか影響力が強い人物を殺してしまった、その瞬間をバッチリ記録とし残っているので言い逃れができない。
犯罪にこそならないものの世間の風当たりがきつくかといって宇宙に逃げる手段もないので逃げ回るしかない状態だ。
それから自分を殺すために刺客が何人も現れた、その中にはかつての同僚も現れた、なんとか説得して見逃してもらおうと思ったがそうもいかず結局自衛のために倒してしまった、コックピットを狙ってはいないものの、確実に複数人は殺してしまっている。
それから殺人なども問われてしまい、本当に犯罪者として全世界に指名手配されてしまった、どこに行ってもロボットは目立ってしまうため、人がいる所には迂闊には行く事ができなかった。
地球は完全に統一されているため加盟国以外に逃げるという昔ならできた手段もできないので逃げる場所は人がいない所になる。
さらに反政府組織と敵対していたこともあってその手の組織と合流する事もできない。
これは完全に詰みである
しかしこんな自分でも声をかけてくる組織がある、世界の終焉を望む組織である。
もう胡散臭さしかないが支援してくれる所はここしかない。
しかも向こうからは連絡しか寄こさないため、ロクに意思疎通も出来ないがこの際贅沢は言ってられない。
そしてそこからまた新しい武器を貰った…、完全にハンドメイドで禁止されている技術が惜しげもなく使われており、強力で撮り回しがいいが環境汚染をしながら戦闘するような代物だ。
しかしすでに使っている武器は相当にガタがきておりなるべく使わない方向で行くしかなかった。
使ってしまった…、使わないと決めていた武器を使ってしまった。
苦し紛れとはいえ使ってしまった。
敵が瞬く間に融解しながら周囲に汚染物質をまき散らしてそれを受けた敵がまた融解して汚染物質をまき散らしての連続だった。
あの地獄のような光景には吐き気を覚えるほどだった。
しかし汚染物質をまともに受けたはずの自分のロボットは全くの影響を受けていなかった、後日に簡単ながらメンテナンスをしてみたが以上は一切なかった、いつの間にか自分の機体も弄らていたという事だ。
あの武器を使用してから追ってが一時的だが止まり、少しの間だがゆっくりした時間を過ごす事ができた。
ほんとうに支援物資がなければ今頃餓死していただろう、そしてここが地球というのも助かった、エネルギーを一切使用しなくても呼吸ができるのが一番助かっている。
しかも野生動物を狩れば水や食料も手に入る、あの時の政府の人間の言葉を聞いて地球に逃げてきて本当に良かった。
しかし地球の土は誰かの持ち物であり、遅かれ早かれ見つかってしまい移動を補くされてしまった。
そんな生活がつづいたある日。
「最後の仕事だ」
とても縁起の悪い一言から始まった依頼の内容。
正直この逃亡生活も飽きてきた、それにそこそこの期間も生きたしもういいのではないかと思ってしまう。
もう自分の機体のコックピットしか居場所がないのだから…。
「今回のAIの成長はいかがでしょうか?」
「そうですね、かなり思考パターンが人間化しているので順調に進化出来ているでしょう」
「わかりました、この方向性で次も試してみましょう」
「そうですね、しかし途中で宇宙人が攻めてくるのは流石に現実的ではないのでは?」
「しかしそうでもしなければこの実験中は大したデータを得ることが出来なかっただろうしな、なやましい所ではある」
「そうですね、しかしこの世界情勢はめちゃくちゃではないですか?」
「それは過去にあった事件を適当にまとめて再現したものだ、さすがに自分でもこれは酷いと言わざるえない、しかしいい刺激にはなったようだ」
「そうですね、では次のパターンで行きましょう」
もし更新する場合は次から1話当たりの文字数は10分の1ほどになります。