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Superfluity

 『異世界』

 

 それはアニメやライトノベルなどで見られる現実世界では無く創造により生じた世界。

 それは面白みも楽しみも無く唯々つまらない世界を一変してくれる唯一の世界

 それは想像もしないような新たな人生を切り開いてくれる夢のような世界。

 それは…、それは…、それは…。


 実態が無いからこそ人々はそれを願う。すなわち『こうであったらいいのに』と。

 たとえそれが実際に起らないと分かっていても無意識のうちに妄想してしまう。

 だが、もしも、それが叶うとしたらどうなるのだろうか。


 今回の例で言えば、小鳥遊冬也。

 彼は十六歳の男子高校生だ。中肉中背で黒髪の黒瞳。部活は剣道部に所属しており友人関係は至って普通。勉強はあまり得意ではなくいつも赤点ギリギリのところをさまよっている。

 どこからどう見ても平凡な高校生である。

 そこに疑う余地など一つも無い。


 にもかかわらず、『異世界』という摩訶不思議な世界に迷い込んでしまった――。


 さて。

 理不尽にも他の地へと来てしまった小鳥遊冬也。だが、そこには、神様の恩恵と言われる『特別な力』――いわゆるチート能力は残念ながら一切、与えられることは無かった。

 どういうわけか。

 通常――定跡通りであるはずならチート能力を――何らかの特殊な能力を『異世界へ来る前』に与えられるはずだ。そうでなければ、『異世界』に来た意味が一切ない。

 特殊な能力が存在しないのか。

 神様自体が存在しないのか。



 そもそも、この『異世界』自体、なんだかおかしい。

 どうして現代的な服装をしているのか。

 どうして現代より発達しているモノが魔法関係以外であるのか。

 どうして小鳥遊冬也にとって都合よく創造されているのか。

 どうして――――――か。

 どうして――――――か。

 どうして――――――か。




 だから()は最後にこう綴ろう。





 これは誰も見たことのない異世界―――――ではない(・・・・)物語。


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