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暴走生命の世界 バイオロジカルウェポンズ  作者: 七夜月 文
2章 迫る怪物と挑み守るもの ‐‐私情の多い戦場‐‐
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終わりと始まり2 終

 

 夜通し騒いだ翌朝、蒼薔薇隊は装甲トラックの前に集合する。


 トラックは人がいなくなったときにトガネが運転し、蒼薔薇隊の借りている部屋の前に移動してきていて蒼薔薇隊の男たちは皆部屋から持ってきた荷物を詰め込んでいて女子はその様子を遠めに見ている。


 周囲はつい先ほどまで続いていた騒ぎの後で、ものが散らかりひどいありさまだった。

 蒼薔薇隊が集合する前から数人の一般兵が掃除しているものの、このままのペースだと午後になってしまいそうなほどに辺りは汚れ汚かった。


 祭りに参加せずそのまま部屋に帰って寝たトヨと、帰るのが面倒臭く鍵をかけてトラックの奥で一夜を過ごしたライカと顔を合わす。


「おはようございます」

「おはよ、トヨちゃん。どうだった?」


 あまりの眠さに上着を脱いで着ていたコートを羽織って眠り、皺のついた隊服のライカ。

 トヨの制服は着替えたままトラックに置いてきていているので部屋に帰って寝たときに来たジャージ姿のままだった。

 さすがにドレス姿でここに来る気はないらしい。


「まぁ、よくもなく悪くもなく?」

「何で疑問形」


 二人が昨日の出来事を話し合っていると、装甲トラックに荷物を詰め込んでいたトウジ、トガネ、トキハルがやって来る。


「俺たちはこれから王都へ戻る。理由はトヨの命令違反の報告と処罰を決めるために」

「やっぱそうなるのか。それでその後俺たちはどうなるんだ?」


 後部のドアを閉めるとトウジが話に加わってきた。


「とりあえず、信頼できる隊に連絡は入れていくつもりだ。蒼薔薇隊は解散する」

「そうか、まぁ隊長がそう決めたのなら仕方ないか」


 うすうすわかっていた事なのでトウジは軽く返事をするとトラックに乗り込んだ。

 それと変わるように今度はライカがトキハルのもとにやってくる。


「ってことは蒼薔薇隊はほんとに解散ですか? 冗談じゃなくて?」

「ああ、そうなる。以降は皆別の隊で活動してもらうことになるな」


 申し訳なさそうに頭を下げるトヨ。


「私のせいですみません」

「もともとの元凶はからかった先輩だから、トヨちゃんは悪くないよ。どうせなら先輩がいなくなればいいんだ」

「俺っちなにも言い返せないからやめて」


 ジャージ姿のトヨを連れてライカたちはトウジを追ってトラックに乗り込んだ。

 最後にトガネとトキハルがトラックに乗り込む。


 皆車体前部の左右に分かれた席に着きトキハルを見る。


「解散とはいえ王都に戻るまでは蒼薔薇隊だ、前線基地やシェルターによりながら依頼を受けた特定危険種や遭遇した生体兵器との戦闘の場合はいつもの通り戦ってもらう」

「了解、これが最後の隊としての行動というなら思いっきりやらないとですね」


 皆に向けたトキハルの言葉にいつになくライカは声を張って返事をした。


「それでケガをされるのは困るぞ。トヨがいなくなって戦力が落ちるというのに」

「すみません……。でも、それよりトウジは迷子にならないようにしてください」

「大丈夫、その場合トヨちゃんとライカちゃんの看病は俺っちにが責任をもって……」

「うざい、きもい! せっかく私がまとめようとしたのに!」

「騒がしいぞ、それに今の話どこもまとめてなくないか?」


「いつも通り慎重に戦いましょうよ。私もまだ蒼薔薇隊ですから」


 ライカを落ち着かせ全員が席に着くのを待つとジャージ姿のトヨの運転で装甲トラックは大扉の外に向かってゆっくりと走り出した。


 彼らの目指す先は王都、そこで蒼薔薇隊としての活動が終わり皆新しい精鋭としての活動が始まる。

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