77 支援物資の生理用品は「不公平」?
はいこんにちは。
いやあ。今回はまた能登半島地震関連のお話となります。
ほんと、SNSでは話題にこと欠かないほど毎日なにかが炎上しておりますな(苦笑)。
今回はこちら。
少し前から、避難所にいる方々のために食料品・衣料品・医薬品などなど、さまざまな救援物資が送られるようになってきました。その中には当然、おむつ(赤ちゃんだけでなく高齢の方むけのものも含む)や生理用品もあるべきである……というのが、国の指針としてすでに出されております。
さてさて。
ここで、生理用品に関連して、釣りなんかなんなんか知らんが一部の男性たちから「それは不公平だろ」「食料品などのほうが優先順位が高いだろ」と横やりが入っておりました。
彼らの言い分の中でびっくりしたのが、「女性だけに必要な物品を配るなんて不公平だ。だったら男性にもそれに対応する何かを配ってくれ」というもの。
いやいやいや。
何いうてますのん!
もちろん、SNS上の女性アカウントさんたちもびっくりするやら腹を立てるやらで大変なことに。
この辺のお話については、すでに74話でも少しお話しましたが、まさか「不公平だ」「それに対応するものを男性にもよこせ」まで言う人が現れるとは思いませんでした。
ほんまびっくりや。
あ、でもほかの人がコメントしていたのですが、平時でも学校で女子トイレに生理用品を常備しよう……みたいな話が出ると、PTA役員である男の子の母親から「女の子ばかりずるい、男の子に不公平だ」みたいなご意見が出たことがあるそうで。
つまり別に男性だけが「ずるい!」と叫ぶわけではないようです。いや、それもどうやねんとは思うけども……。
「不公平か不公平でないか」については判断が難しいところではあるんですけども、いやそもそもね。
被災したときに限らず普段から、女性は生理があることによってさまざまな困難を抱えざるを得ないわけです。ひどく体調が悪くなる人も一定数おられ、仕事に出られないほど状態が悪くなる人もいる。自分の意思とは無関係に経血が垂れ流れる状態で、生理用品がきちんとそろっていなければ恐ろしく不潔な状態にもなってしまうし。
今回のことで医療関係者からもコメントがいろいろと出ていました。生理中の女性が適切にナプキン等の交換ができないと、「重大な尿路感染症や骨盤内感染のもととなりうる」と、東京都港区の山王病院、産科部長の大柴葉子医師もおっしゃっているとか。
そういうことも考えあわせれば、もともと生理のない男性たちより、普段から女性の方が「生理のせいでわりを食っている」ともいえるわけで。
それをどうにか清潔に保ってなんとか日常生活に支障が出ないようにと工夫されてきたのがナプキンですよね。
避難先にそれを届けることが「女性優遇だ」「男性にとって不公平だ」「男女差別だ」と叫ぶのは、あまりにも無知だし、恥ずかしいことなんではないかなあと。ついでに言えば非常にさもしいことだし。
現に、その必要をしっかり認識している、生理用品を扱う業界団体から、最近8万個が避難所に届けられた……というニュースも入ってきました。避難者の女性たちがきっと安堵されたことと思います。
無知や無理解は、少しずつ人から話を聞いたり記事を読んだりすることで改善していけると思うので、故意の悪意で言っているのでないかぎり、不満をもらしていた男性たちがきちんと事実を理解して考えを改めてくださったらいいなあ……と心より願うばかりです。
最初から悪意で言ってる「釣り」の人のことはもう知らんけど。はあ……(溜め息)。
ではでは、今回はこのへんで!




