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75 アニメ映画「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」4Kリマスター

 

 はいこんにちは。

 私の今年の初映画はこちら作品となりました。

 え、インド映画やないんかって?

 いやまあ、こちら映画の上映を知ったのはそもそもインド映画を観にいったのがきっかけやから許して……アハハハ。それに、そもそもインド映画やったら別のエッセイに書いてるし~!


 ともあれ、ですな。

 ご存じの方が多いとは思いますが、こちらの作品は非常に古いものでして。それをこのほど4Kリマスター版として全国の映画館で上映していたわけです。もちろんこの前にはテレビ版を再構成した映画「宇宙戦艦ヤマト」も同様にして上映しておりました。


 もともとの「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」は、1978年8月5日に公開された劇場版アニメ作品。

 当時のわたくしは小学生でして、ちょうど夏休みでもあり、四国の母方の祖父母宅に預けられていましてね。

 どうしても、ど────っっしても観に行きたくて必死に祖父母におねだりしまして、ようやく観に行けたという記憶があります。

 当時の祖父母宅はすごい田舎にあったもので、映画館なんていうこじゃれたもんは近隣になく、そこからすればだいぶ「都会」な宇和島の映画館まで、祖父が車でつれていってくれました。

 映画館前はすごい人の列だったような。夏という季節だけのことでもなく、ものすごく暑かったような気がします。


 小学生だったゆえ、ストーリーの細かい部分は案外とうろ覚えでしたけれども、衝撃的なラストにはしばらく茫然としていたような……。ひとまずパンフレットは買ってもらいました。そちらは今も大切に保管しております。


 さてさて。

 そして今作品です。

 ほかのエッセイでも書きましたが、「さらば」の上映情報をゲットして以来「やっぱり観にいきたいなあ」という気持ちがだんだん抑えられなくなりましてね。

 なんといっても、半世紀近くも昔の作品。原作者である松本零士先生、劇伴担当の宮川泰先生はじめ、アニメーターさんも声優さんたちも多くがすでに故人となっておられる作品です。

 またご存命ではありますが、あの「機動戦士ガンダム」の安彦良和先生も絵コンテ等で参加されていますよね。

 なによりわたくし、お若くして故人となられた主人公・古代進の声を担当された富山敬さんのありし日のお声がやっぱり聴きたくてね……。本当に早すぎる死でしたからね。大好きな声優さんでしたし。


 というわけで、公開日である1月5日の翌日、6日にぶらっと行って参りました。

 余裕をもっていきましたが、チケットを取る際にけっこう席が埋まっているのがわかって少し焦るとともにひどくうれしくて。

 期待はしてなかったんですが、入場者特典もゲット。おおう。


 映画館入口前には、私と同年代かそれよりも上とお見受けするような妙齢の男性、女性が待っておられました。髪の毛がほぼ白くなってらっしゃる方もおられ、意外にも、自分たちヤマトファンの上を過ぎてきた時間に思いを馳せることになりました。

 半世紀近くが経っても、同じ作品を愛して、こうして映画館に集まっている人たちの間にある不思議な連帯感みたいなものをひしひしと感じました。


 映画そのものは、ストーリーを知ったうえで観ているにもかかわらず「こんなシーンあったっけ?」の連続でした……すみません!

「このシーンってこんな長かったっけ」とか、逆に「短かったっけ」とかもいろいろあり。小学生のときの記憶なんてかなり曖昧なものなんやな~と思い知ることしきりでした。


 いま小説を書いている身として、脚本や構成が素晴らしいということも実感。子どもの目からはよくわからなかった「大人の世界の都合や事情」みたいなものも、短いセリフやシーンの中にちゃんと表現されているのですよね。なるほど!

 そしてなにより目玉である「4Kリマスター」の良さ。

 以前の映画館のときも、テレビ放映されたときにも気づけなかった細かいところがよく見えました。古代との別れのシーンで、島くんが涙を流しているのが、今回はじめて見えましたしね。


 あ、でも一点だけ。

 古い作品には往々にしてありがちなことですが、やっぱり今の価値観では「ちょっとな……」と思う部分もありますね。

 森雪さんが男だらけの中、ひたすら紅一点みたいな扱いであることやら、「男なら〇〇すべき……」みたいなセリフが何度も出てくるところは、当時の私もぼんやりと「え? 女は??」と疑問をもっていましたが、今の若い人たちにはもっとはっきりと首をかしげられてしまう部分でしょう。

 今はまたヤマトが新たな作画と声優陣によってリメイクされていますが、あちらは圧倒的に女性率が高くなり、ストーリーにも改変が加わっています。これもまた時代の流れなんでしょうね。


 ともあれ。

 ラストが近づくにつれて、客席ではあちこちから鼻をすする音が。

 小さなお子さんをつれたおじいちゃんらしき方もおられましたが、基本的には私と同世代のかたが中心、そして女性も多めでしたが、本当にみなさん「ヤマト」が昔からお好きで、ここにこうして集まった方々なんやろな~と心温まる時間となりました。


 こういう映画の上映もまたいいものですよね。

 もちろん、若々しく清廉な青年を演じた富山敬さんのお声は素敵でしたとも!

 最後にながれる、やはりお若い声の沢田研二さんの主題歌もひさしぶりにちゃんと聴けて感動でした……。


 こちらの映画は三週間ほどの上映だそうです。

 気になる方は、今からでもぜひ足をお運びくださいませ~!

 ではでは。


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― 新着の感想 ―
[一言] 男なら云々のセリフは時代云々もあるかもしれませんが、いかにも松本零士さんの好きそうなセリフですね(^O^)/ 私は先日SPY×FAMILYを見に行ってきました(^O^)/
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