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51 痴漢被害と冤罪について

 

 はいこんにちは~。

 今回のテーマはこちら。


 またもや、SNSで話題になっていたことからちょっと考えたことなどを。

 おそらく今回の発端は、とある動画が拡散されたことでした。

 問題の動画は一分半ほどのショートムービーで、シナリオがあり、役者を使って製作されたもの。

 内容としては電車内で座席に座っていた男性の肩に、隣に座っていた女性がうたた寝して頭をもたれさせていたところ、男性が邪魔に思ってその頭を手で押し戻したら、女性が目を覚まして「触りましたよね?」みたいに言い始め、痴漢だと疑われて車内のほかの乗客たちにつかまって問い詰められる……みたいな感じのもの。


 ん~。

 こういうことが実際に起こったことがあるらしく、そういう話をもとに製作されたムービーらしいのですが、まあ燃えたね。


 男性はもちろん

「男性がかわいそう」

「こんなん怖い、痴漢冤罪怖い!」一辺倒。

 対する、普段から痴漢被害にあってきた女性たちからは

「こんなものを流されたら、痴漢されたときに冤罪になるのを恐れて被害者女性が声をあげにくくなるじゃないか!」

「そうでなくても声をあげられない人が多いのに!」

「被害者を黙らせようとするものだ、害悪だ」

 と反発する声が多かった。


 まあね、冤罪は怖いですよね。

 やってもいないことを疑われ、周囲の人々から責められ白い目で見られ、警察につれていかれて……ってなるのは本当に怖いと思う。

 ただまあ、今は微物検査などもあり、警察での手続きの流れからいってもそんなに冤罪事件に発展する事例は多くないようですが。


 ただ「冤罪」というのは法的にはあくまでも「本当は無罪だったのに有罪になってしまったこと」を指すので、この場合のように単純に「この人、痴漢です!」と言われて被疑者になることを指すのではないそうです。そう考えると、「やってないのに被疑者になる」という事態は冤罪そのものよりはるかに多くなるでしょうね。


 ちなみに、実際に痴漢をしてしまって被害者から訴えられた場合、以下の4通りのいずれかになるようです。こちらは実際に痴漢被害に遭い、相手を訴えた女性によるブログからの情報。


 ①示談 → 示談金〇円+前歴

 ②起訴 → 有罪 → 罰金刑30万ぐらい+前科

 ③不起訴 → お咎めなし+前歴(不起訴になっても前歴はつく)

 ④示談+起訴 →示談金〇円+罰金刑30万ぐらい+前科こちらはレアケース


 前科・前歴がつくと、当然警察にその記録が残ります。今後被疑者が再犯して、故意にしたのではないと主張した場合などに、その「たまたま体が当たっただけ」みたいな言い訳が通用しにくくなる、みたいな効力があるし、再犯だから罰金刑ではすまなくなり、懲役刑になることもあるとか。


 痴漢もしっかり犯罪なので、本来はしっかりと捕まえて訴え出ることが再犯をふせぎ、さらには次なる被害者を生まないためにも必要な行動ですね。

 痴漢をする者は男性のごく一部でしょうし、件数が多いのはその一人が見逃されてきたことで何度も再犯しているのが原因。

 とある痴漢犯罪者のコメントがニュース記事にもなっていましたが、この人は完全に依存症になっていて、一人で何千件も痴漢犯罪をおかしていたとのこと。彼に言わせると、「ちょっとしたストレスがあるとそのストレス発散のために痴漢行為を繰り返していた」とのこと。ほとんどスポーツみたいな認識で、そこには相手の女性の人格や気持ちを尊重する考えはいっさいなかったとのこと。

 つかまらなければ、そして依存から抜け出すために必要なプログラムを受けさせなければ、いつまででも犯罪を繰り返すであろうことがよくわかります。


 若い女性ほど経験がなく、とっさのことで動けなくなりやすく、声もあげにくい。被害をうけたことで心理的なショックが強く、羞恥心や社会的な立場や家族や彼氏(!)のことなどいろいろ考えて訴えでにくいと思います。

 ですが、それが犯罪者の狙いでもあるので、できれば勇気を出してとっつかまえ、警察につきだしてほしいなと個人的には思っております。

 最近では、調書を取られるときにも昔みたいに被害者の心を傷つけるような発言を警察官がする、みたいなこともないそうですしね。まあ何時間も拘束されることになるので、実際大変ではありますけども。


 とくに未成年の、制服を着たお嬢さんたちが狙われやすいというのが本当に心が痛むし腹が立つ。訴えにくいように大事な大学受験の日を狙うという卑劣な犯罪者も実際に存在するとのことで、本当に許せないです。

 電車に乗っていても、そういう恰好でスマホを見ているお嬢さんたちをよく見かけるわけですが、離れたところからそっと見ていることがあります。近くに変な男(とも限りませんが)が立って妙な動きをしていないか、なんとなーくですが見ておくようにしています。


「冤罪が怖い」と思う無害な男性たちの気持ち、恐怖は理解するのですが、結局、痴漢がいなくなれば必然的に冤罪だって起こりにくくなるわけで、だったら痴漢ではないすべての人たちが一致協力して痴漢の撲滅と、被害者になりやすい若い女性たちを守る方向へ動けばええことやと思う。痴漢でない人々同士でいがみあっている場合ではない。


 それなのに、なぜかSNSではまたもや男性対女性みたいな争いに発展しておりましてね。

 ひどいのになると男性が「痴漢なんて命にかかわる被害でもないのに、そんなおおさわぎするな」「それに比べて痴漢の冤罪になったら人生詰むんやぞ」みたいなことを平気で言う。「痴漢された女のことなんかどうでもいい」みたいなことすら言うのがいて、もう閉口してしまう。


「命にかかわらない」って言えば、そのときは確かにそうかもしれない。けれども、性的な被害というのは被害者の心に深刻な影響を残すことが多いです。

 鬱になったり、それがこうじて外へ出られなくなり、ひきこもりになってしまったりという話はよく聞きます。もちろん、怖くて電車など公共交通機関にのること自体ができなくなったりする人もおられます。

 中にはそれが原因となって死を選んでしまう人もいる。

 性的な犯罪というのは、体のみならず心もしっかりと傷つける犯罪なんですよね。殺人や暴行よりも重い罪だとまでは言いませんが、それでもしっかり重いもの、ひどい犯罪には違いない。


 そこを、騒ぐ男性アカウントたちはまったく気づかない……というか、敢えて「気づこうとしない」わけです。都合の悪いことは見て見ぬふりをし、自分にとって都合のいい話にだけは飛びついて拡散させる。

 なんででしょうね。

 なんでそこまで、他人の痛みに共感することができないのでしょうか。

 もちろんその根底には、これまでの人生の中で女性たちから虐げられてきて積み重なった恨みつらみがあるのだろうなという予想もできるわけですがね。


 でも、そうやないやろ、と。

 要は、痴漢を初期段階でとっとと捕まえて前科つけて、再犯させないようにみんなで動くことが大事なんやろ、とね。本当に冤罪被害が怖いというなら、「痴漢被害にあう女のことなんか知らん」ではなくて、「痴漢そのものを撲滅しようぜ」でなければならないと思う。


 みなさんはどんな風にお考えになるでしょうか。

 今回はこんな感じです。

 ではでは。


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