45 広告に起用されるJKたち その1
はいこんにちは。
世の中に起こるいろんな出来事を通じていろいろ考えるのが好きで、考えながら書いて整理することが多いわたくし。
このエッセイはそういう感じの場なので、お気が向いた方だけおつきあいください~。
もしも、なにか事実と異なることをもとに考察していたら、それは教えていただければと思います。
では今回はこちら。
先日、宇都宮市で開業したというLRT。ほかの写真などを見ると、どうやら街なかを走る、路面電車みたいなものかなと思われます。そのPRのために作成されたらしいとある絵について、ここしばらくSNSで燃えていました。
絵は、背景にそのライトレールと宇都宮を象徴するような景色があって、その手前に短いスカートのセーラー服を着た女子高生5名がそれぞれポーズをとった感じのもの。最初の投稿者は「蒼空はるか」という名前の「宇都宮市産業PRキャラクター」と銘打ったアカウントでした。
いわゆる「萌え絵」と呼ばれるアニメキャラクター風の絵柄で、短めの上衣の下からおなかがチラ見えしたり、スカート丈がやたら短かったり、それをまた謎の風が吹いているのかあおりあげている、今にもパンツ見えそう……という表現で、普通に制服を着ている状態からするとやや露出多め。本物の十代の女の子に同じ格好をさせて写真とったら問題やろなーという感じのレベル。
プラス、絵の中に「協力 宇都宮市総合政策部広報広聴課」と入っている。
こりゃ危ないかも……?? と思っていたら案の定、燃えはじめてしまった。
おもに女性たちによる「こんなのが公的な公式のPRに使われるなんて! けしからん!」みたいなやつですな。
最初、私は「これが宇都宮市の公式キャラなの? え、本当に?」という感じで全体の状況が見渡せずにちょっと戸惑う感じでした。
最初にぱっと見た感じで覚えた疑問は、以下の通り。
「キャラクターは全員女性(しかも高校生だけ)やけど、この沿線には女子校しかないんかな? 男子はどこ?」
「スラックスの子がおらんのはなぜ?(全員腰ばきの超ミニスカ)」
「キャラクターが邪魔していて、背後の電車がよく見えず、なんの広告かよくわからない」
「電車内での痴漢の被害が問題視されている中、なぜわざわざ最も狙われやすいといわれる制服の女子高生を起用?」
これでした。
正直いって、私も「オタク」の端くれやし、萌え絵などと呼ばれる絵だってきらいなわけじゃないので、別にこのPRを叩く意図はまったくないです。フェミさんの中の口の悪い人みたいに、いきなり「キモッ」とか言うつもりもないし。
SNSでは例によって例のごとく、これを擁護するいわゆる「オタク」の男性たちと、「フェミ」と呼ばれるフェミニスト女性たちのバトルになってしまった。
かれらの言い分をいろいろみていると、論点があっちこっちに行くので非常にわかりづらいところが多い。お互いに揚げ足のとりあいバトルやし(苦笑)。
SNSのよくないところは、お互い字数に制限があって十分語れないことと、話題がとっちらかりがちなこと、そして互いに一応「匿名」のために相手を不必要に罵倒し見下すような表現を使ってしまうことで、余計に相手の気分を害して話にならなくなってしまうこと。今回もその弱点が如実にでておりました。
わかる範囲で、ちょっとまとめてみようかな……。長くなるので、今回もまた何回かに分けてになりそうですね。
えっとまず、このPRというのは決して宇都宮市の公式キャラクターではない、ということをおさえましょう。
その後いろいろ出てきた情報によると、もともとこの「蒼空はるか」なるキャラクターは原作のあるもので、そこにこの5人の女子高生が登場し、彼女たちは宇都宮の魅力を発信するアイドルユニットという設定なのだそうな。
しかも、今回のLRTだけのことでなく、ほかのいろいろな場面に出てきて、2018年から活動していると(中にはしっかり露出の水着姿のやつもあるようですが、今はまあそれはおいときましょうかね)。
とすると「女の子しかいねえ、女子高生だけなのは変」っていうのが消える。まあ、だからといって「こんな広告気持ち悪い!」って言う人の声が消えるわけでもないやろけど。
その後、宇都宮市からはこんな公式見解が出ました。
「現在、SNSで運用されている「蒼空はるか 宇都宮産業PRキャラクター」のアカウントにつきましては、宇都宮市の公式アカウントではございません。また、当該アカウントに掲載されているキャラクター、イラスト、コンテンツ等全ての情報発信に関しましても本市の協力の事実はございません。
アカウント運用者におかれましては、イラストを用いて本市のPRにご尽力頂いていることと存じますが、当該アカウントからの発信は本市の公式な意思・見解ではないことをご理解いただきますようお願いいたします」
【宇都宮市ホームページより抜粋】(令和5年8月24日付)
つまり、やっぱり「公式」ではないよと。要は税金を使ってやっている事業ではないということですね。どんな形態のPRをしているのか、その内容についてまでは検閲などの口だしができる立場ではない、ということです。
この見解を出したのも、恐らくこの件でいろんな人から市に問い合わせが来たからであろうことは想像に難くないです。
ほかの方の説明であったのが、「このキャラクターは船橋市におけるふなっしーのような位置づけ」というもの。
これはわかりやすい!
私人が、一応公式の許諾は得ているものの、基本的には自由に自分の作ったキャラクターを使って市の魅力をアピールしている状態、ということなんですね。ふむふむ。
ちょっとばかり宇都宮市の文言がはっきりしなくてもやもや~っとはするんですけども、とりあえず「今回の批判についてはウチに言うてもろても困りまっせ~」という意味だととらえました。……いや、ええんかそれでと思わなくはないけども(笑)。
やっぱり長くなった!
ということで、続きはまた次の項にて~。




