147 映画「手紙と線路と小さな奇跡」
はい、こんにちは。
本日ご紹介するのはこちらの映画。私にしては珍しいのですが韓国映画です。あ、別に韓国映画にアレコレ思うところがあるというわけではなく、ここしばらく本当にインド映画にまっしぐら状態だっただけです(苦笑)。いま気になってる韓国映画ありますし!
こちらの映画に関しては、職場のとある映画好きの先生から「アマプラで無料で観られるよ~」とお勧めされて観てみたものです。これがよかった!
○「手紙と線路と小さな奇跡」(原題または英題:「Miracle:Letters to the President」)
2021年製作
監督・脚本:イ・ジャンフン
出演:パク・ジョンミン / イ・ソンミン / イム・ユナ / イ・スギョン / チョン・ムンソンほか
韓国 117分 PG12
そもそもこちらのストーリーは実話をもとにしたものだそうです。
1988年に開設された、韓国発の私設駅「両元駅」というのが実際にあるそうで、その実話がもとに。
舞台は、単線の線路が通っているのに駅がない、ろくな道すら整備されていない小さな田舎の山村。村人たちは他の町へ行くとき、わざわざ危険な線路上を歩いて移動しなくてはなりません。特に危険なのはトンネルを通っていくというとても狭い場所。そこでは、やってきた貨物車によって何度も人命までが失われてきたのでした。
話の中では、客車は時間が決まっているから避けられるのだけれど、貨物列車は時間を告知されておらずランダムに走ってくるので避けるのが非常に難しい、という説明が入っておりました。いや危険すぎるやろ……。
さて、つぎは主人公のご紹介を。その村で生まれ育ったジュンギョンは、小さいころから数学的な才能に恵まれ、そちらの道では天才と言われてきた少年。母親は幼いころに亡くなっており、高校生になった今は離れて暮らす父親テユンと、村でともに暮らす姉の三人家族です。
彼は大統領に向けて何度も何度も「この村に駅を作ってほしい」という要望を手紙で書き送ってきたのですが、長い間なしのつぶてで……。
ちなみに父親はこの鉄道の機関士で、なぜかこの手紙を送ることにずっと反対していました。
遠い町の高校へ通い始めたジョンギョン(片道なんと二時間以上!)は、そこで美しいクラスメートの女性ラヒから思いを寄せられ、次第に仲良くなります。
ラヒの勧めもあってジョンギョンはより読んでもらいやすい手紙の書き方を勉強したり、「高校生クイズ」に出場してテレビに出て、有名になることでなんとか駅の設置につながらないかと様々に努力を重ねるのでしたが……。
こう書くと「ああ実話をもとにした地味な映画か」と思われるのかもしれませんが、この映画はその一筋縄ではいかない不思議な事象が含まれています。まあここは実話がもととはいってもきっとフィクションだろうなと思われるわけですが……。
ここからはネタバレになりすぎるので詳しくは書けませんが、もう本当にすべてがわかったときに涙腺が一気に崩壊する、心に刺さるハートフルなストーリーでした。
地に足のついた、現実の問題提起という側面もしっかりとあり、骨太な作品でもありました。
本当に良かったですし、いま無料で観られますのでぜひぜひ。
それでは、今回はこのあたりで。




