121 映画「ごはん」
はい、こんにちは。
コロナは私のあとムスメに上に到来し、そのムスメもだいぶ体調が戻ってきて少し落ち着いてきたつづれ家です~。
ということで。
今回はアマゾンプラ○ムでの配信が始まった日本映画「ごはん」のご紹介。
これはなんといっても、あの「侍タイムスリッパー」の監督作品であるから! というのが、見ることにした最大の理由でございます。
〇「ごはん」
2017年製作
監督・脚本・撮影:安田淳一
出演:沙倉ゆうの / 源八 / 井上肇 / 福本清三 / 紅壱子 / 多賀勝一 ほか
日本 118分 G
ちょっとご覧いただくだけでお分かりかと思いますが、こちら「侍タイムスリッパー」でもご出演している俳優さんがそろい踏み状態。「侍~」のほうでは、出演をお約束されていたにもかかわらず撮影前にお亡くなりになってしまったためにご出演が叶わなかった、福本清三さんがご出演されているのが、なんとも嬉しい作品でもあります。
主人公ヒカリを、「侍~」のヒロインにして助監督でもある沙倉ゆうのさんが演じておられ、もう安心感が違います。
物語は、日本の農業、とくに米農家のお話となっております。
「侍~」のときにも書いたかもしれませんが、安田監督はご自身が米農家をなさっているという方。だからこそ、米農家の日々の作業の細かい部分まで、非常に丁寧にリアリティを持って表現されていて、まずそこが素晴らしかったです。
東京で派遣社員として働いていた主人公・ヒカリ。
ある日突然、故郷の京都でひとりコメ農家をしている父の訃報が入り、葬儀そのほかのために帰省をします。
ヒカリの母親は彼女が幼いころに亡くなっており、そのことがきっかけでヒカリと父との関係はぎくしゃくしたものになっていました。米農家である父は仕事にひたすら打ち込むタイプの人で、ふたりの距離はただただ離れるばかりだったのでした……。
故郷に戻ってみると、生前の父が、近隣の農家の人々が様々な理由から耕作できなくなってしまったコメ農地を頼まれて引き受けていたことがわかります。それは非常に広大な面積。父を手伝ってくれていた男性は最近足を骨折したばかりで仕事ができなくなっており、やむなくヒカリはその男性が復帰してくれるまでの約束で、父の田畑を受け継ぎ、これまでまったく知らなかった米農家の仕事にとりかかるのでした。
ところが米作りは一筋縄ではいかない、それはそれは大変な作業の連続で……。
「侍タイムスリッパー」でもそうであったとおり、この映画の中にもいわゆる「悪人」は存在しません。
最初は父に対して冷たく複雑な気持ちを抱えていたヒカリも、作業をしていくにつれて次第に父の気持ちがわかるような気がしてきて、次第しだいに米作りの魅力に引き込まれていきます。
優しくムリなく流れる心情の描写、そして本当に美しい田んぼの風景。
あちこちで涙しますし、なにより「ごはんを作るってこんなに大変なんだ」と理解するのに非常によい教材ともなっていると思いました。
米づくりについて考えさせられ、かつ心温まるヒューマンドラマです。
今ならアマプラで観られますので、よろしかったらどうぞ~。
ではでは。




