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113  映画「ロボット・ドリームズ」

 

 はいこんにちは。

 今回もまた、ちょっと観てきた映画のお話です。

 今回はまたもやアニメ映画。ただし海外の作品。

 まずは基本情報のご紹介から!


 〇「ロボット・ドリームズ」(原題:ROBOT DREAMS)

 2023年 スペイン・フランス合作 102分

 監督・脚本・製作:パブロ・ベルヘル

 原作:サラ・バロン

 アニメーション監督:ブノワ・フルーモン

 編集:フェルナンド・フランコ

 音楽:アルフォンソ・デ・ビラジョンガ


 こちらは、私の住む地域の映画館ではだいぶ前からシネアド(映画CM)が流されており、ずっと気になっていた作品。

 最初に印象に残るのは、可愛らしいキャラクターデザイン。ただし、人間は出てきません。人間の代わりに人間のように生活しているのは犬やゾウなどの動物人間(?)なキャラクターたちです。もちろんロボットも登場。


 舞台は1980年代のニューヨーク・マンハッタン。

 大都会の片隅で孤独に暮らす青年ドッグ(つまり犬)は、孤独に耐えかね、ある日みつけたテレビコマーシャルから「友達ロボット」を購入することに。

 宅配便で届いた大きな箱には、ロボットの部品が詰め込まれていました。ドッグはそれをなんとか組み立て、ロボットは起動して、ドッグと仲良く暮らし始めます。


 ここで注目したいのが、80年代のニューヨーカーたちや街並み。とりわけ街並みに、あのツインタワーがあること……。ちょこちょこと移りこむあのかつてのマンハッタンを象徴する建物を見ると、いちいちシンとした気持ちに。「そうか、この世界はあの9・11テロを知らない世界なんだな……」と。

 ニューヨーカーたちも、汚い落書きいっぱいの町や地下鉄の中、それぞれに個性的な姿を見せていて印象的。


 さて、ある日ドッグとロボットは遠くの海水浴場へ遊びに出かけます。

 そこで、周囲の子どもたちにつられてロボットは海の中へ。最初は心配するドッグでしたが、ロボットが大丈夫そうなので安心し、しばらく海の中で遊びます。

 ところが、そのまま二人でお昼寝をしてしまい、目が覚めていざ帰ろうかとしたところ、ロボットの体が動かなくなってしまい……。


 防水性でなかったロボットは、錆びついて動けなくなってしまったのです。どんなに頑張っても、重たいロボットを動かせず、ドッグはあの手この手で彼を修理しよう、救い出そうと奔走するのですが、やがて海水浴場は来年の6月まで閉鎖されてしまうことに。離れ離れになってしまい、途方に暮れるドッグでしたが……。


 この作品、特に印象的なのはこれといった「セリフ」が存在しないこと。いや声優さんはいるのですが、「うっ」とか「ハア」とかちょっとした息遣いを入れるぐらいで、いわゆる言葉で何かを伝える部分がありません。ゆえに字幕もポスターなどの翻訳としてちょっと入る程度。

 それでも非常にエモーショナルで、人物の気持ちがダイレクトに伝わってきて涙が止まらなくなってきます……。

 昔懐かしい色々な曲が流れるのも魅力的。今作のテーマ曲である「セプテンバー」が本当に印象的です。


 パンフレットによると、監督のパブロ・ベルヘル氏は1963年生まれ。個人的なことで恐縮ですが、なんとダンナと一緒!

 だからということでもないんですが監督は、幼少期を日本のアニメーションの名作である「アルプスの少女ハイジ」や「母をたずねて三千里」を観て育ってこられたとのこと。ヨーロッパの、ユーモアやアクションを主体としたアニメーションよりも、日本のアニメーションはエモーショナルな側面を重視している。今作はそれもあって日本のアニメーションへのラブレターでもあるのだそうです。


 あまり多くの映画館でやっているものではないのですが、まだ間に合う人もいるかも!

 ということで、こちらぜひぜひ、お勧めです。

 ではでは!


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