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101 744自治体消滅? について

 

 こんにちは。

 本日のお題はこれ。

 ライブドアニュースによれば、なんでも、民間組織「人口戦略会議」がこのほどまとめたデータによると、2020~50年の30年間で、744の自治体が「消滅可能性」に該当するのだそうな。

 この「744自治体」というのは、日本の自治体の40%超にあたるとのこと。

 理由として、子どもを産む中心の年代となる20~39歳の女性が半減するからだという内容でした。


 ほ~。

 少子化がこのままズンズン進んでいけば、まあ当然の帰結というか、なんというか。

「子どもが少ない」→「若い人、特に女性が少ない」→「その女性の中にも『子どもは生みたくない』と考える人が多い」というのはこのところのSNSを見ているとヒシヒシと肌に感じるところではあります。


 子どもが欲しくない、生みたくないと考える理由は人それぞれなので一概には言えないことですが、やっぱり、このところ専業主婦の肩身がものすんごく狭くなっていて、政府の方針としても「共働き推奨」みたいになっていることは大きいんやないやろか。

 共働きで、なおかつ上の世代と同居もしていないと、子育てはかなりの「無理ゲー」になるもんです。しかも都市部では、まだまだ待機児童の問題も大きいですしね。

「こんな状況で、どうやって生んで育てろと?」と思っている人は多そう。

 共働きだとはいえ、長い経済氷河期のためにそんなに収入も多くない家庭が多くて、しかもこの教育費のバカ高い日本で、二人以上の子供を育てるなんてなかなか大変なことでしょう。


 親と同居していないのなら、当然、夫も妻も家事や子育てでしっかり協力していかねば回らないのに、日本という国ではまだまだ「男は仕事だけやってればOK」「家事や子育ては、妻のお手伝いをちょっとやってれば十分」みたいな考え方の人が多いし。

 ま、そうやない人も(うちのダンナも含め)増えてはきてますけどもね。


 もうひとつ言えるのが、「離婚によって生じるリスク」が、日本ではあまりにも大きすぎること、かなあ。

 このところDVなどが理由で離婚するカップルが増えてきていますな。あ、もちろんひどいDVが理由ならば、子どものためにも積極的に離婚したほうがいいと私も思っていますがね。

 ともかく、子どもがいた場合に、その子の養育費をきちんと支払わずに逃げる人が非常に多いこと、政府としてもそうした人に対してきちんと養育費を支払うように強制する有効なシステムがほぼほぼないことで、特に女性たちが出産、ひいては結婚に対してすらも敬遠ぎみになっているのではないかしらん。


 あとはSNSの影響も大きそう。

 これだけ日々、「結婚するんじゃなかった」「ダンナがこんなにも非協力的でしんどい」「育児大変、もう気が狂いそうになる」みたいなご意見が流れてくるのを目にする状況だと、若い女性たちが結婚に対して夢を持てなくなり、尻込みするのは当然やと思うし。

 本当は「ええこと」もいっぱいあるのが育児。もちろん大変なことも多いけど、そういうのを凌駕するほどの幸福感も得られるのが育児やろうなと思いますけどね、私は。


 養育費に関しては、もちろん日本よりひどい状況の国なんていくらでもあるわけですが、それでも先進国では養育費を支払わない元配偶者に対して財産や給与の差し押さえやら、まず国家が肩代わりして支払っておき、それを借金として元配偶者から取り立てる……みたいなシステムを導入している国はすでに複数あるというし。

 なんで日本ではそれをやらへんわけ?

 せめてもそれが担保されているなら、もうちょっと「安易に」また「気軽に」女性だって結婚もすりゃあ出産もするんとちゃうの? っていう気がするんやけどもー。

 あとは、学歴や職歴が妊娠・出産でブツ切りになってしもーて、後の生活基盤がグラッグラになりやすいのもなんとかしてあげてほしいかな。

 ええ学校に行って就職して、ある程度のキャリアを築いてから「さあ結婚、出産」……ってやってるとどうしても高齢出産になりやすい社会構造にも問題ありますよね。


 極論、18歳でもう結婚もできるわけやから、大学には先に入っといて、結婚して育児休学みたいなのも余裕でできて、ふつーにほかの人たちと同じように就職もできて……ってなるのがエエんちゃうかなあ。

 育児をしていたためにキャリアに穴があいてほかの人より収入が減るというなら、「子ども産んだ人限定ボーナス」的な副収入があってもええんちゃうかと思うし~。


 とにかくこの、「子どもを産んで育てたら損する」(特に女性たちにとって)と激しく思わせてしまってる状況をなんとかせんと。

 出産・育児はそうでなくてもしんどくて大変な作業なのに収入まで減るし、なんかあって離婚したら養育費もマトモに支払ってもらえなくなるリスクまであるし……っていう状況は、どう考えたって改善されなアカンやろ、と思う。

 このままやったら当然「結婚なんて面倒。リスクばっかり」「子育てなんて大変すぎる。私には無理」って敬遠する女性が増えるばかりやろ。


 ああ、あとひとつ思ったのが、このニュースに接して「このままでは日本が滅びる」みたいなご意見をいくつか見たんですが、「それはどうなん?」と。

 人口だけのことを言えばまあ、移民をたくさん受け入れていくことで解決しますわな。

 かれらが言うのは恐らく、昔ながらの「日本国民」を維持したいという話なんやろうけども。

 んー。

 その「昔ながらの日本国民」の在り方が、そもそも女性の人権を無視して成り立っていたところが多分にあったわけでね。それが次第に「女性の人権も大切にせねば」と変化していく中で、当然、変わっていかざるを得ない局面にきているのだと思います。

 この話が出ると、すぐに「女性がワガママになったからだ」みたいな責任を押し付けるご意見も(おもに男性から)出るわけですが、いやそういうことやないやろと。

 これまで「もの言う女性」はすぐに、特に男性たちから「生意気だ、ワガママだ」と叩かれがちだったわけですが、「だったら黙って去るよ」とばかり、女性たちは黙って地方から、あるいは日本そのものから離れ、外部の男性との結婚を選んでいるように思います。

 まさに「沈む舟」から逃げるかのように。


 人権意識が高い海外の男性を選んで結婚し、育児の保証も厚い国で子育てしている方としては、例えば「つれづれ司書ばなし」でもご紹介したことのある書籍「危機の現場に立つ」の中満泉さんを思い出します。

 このかたは2017年時点で国連軍縮担当事務次長・上級代表という肩書をお持ちだった女性。スウェーデン人の男性と結婚し、お子さんも何人か出産。あちらでと日本でとの子育ての差についてもこの書籍のなかで紹介されていましてね。

 いやもう目からウロコでした。なんだろうこの日本との差は!

 あれほど手厚かったら、「もうちょっと子ども産もうかな」と思う人が増えるんとちゃうかな。

 いやもちろん、スウェーデンが完璧ってわけではなく、あちらはあちらで国内問題はいろいろあるわけですけどもね。


 それに、大事なのは女性の権利だけではありません。

 女性の権利も男性の権利も、そのほかの性別の人の権利も、それぞれ大事にしたうえで、国のありかたを大きく長い目で考えていかねばならない。

 だれかが一方的に虐げられて我慢させられ、奴隷のようにこき使われることをよしとして発展する国家なんて、やっぱり間違っていると思うし。


 ただまあ移民は、それでたとえ人口だけは維持できたとしても、それで日本古来からある文化をきちんと継承していただけるのかどうか……という点では非常に疑問を覚えますけれどね。

 すでにクルド人の問題が起こっているわけですが、かれらの大切にしている宗教はそのままかれらの中で維持されるものでしょうし。

 たとえばすでに問題になっている、神社の神職が足りなくなってきている件についても、かれらが神職になってくださったりはしないわけでしょうしねえ。


 いやほんま、難しいわ。

 てなわけで、今回もつらつらと失礼いたしました~。

 みなさんはどんな風にお考えになるでしょうか。

 ではでは。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 更新ありがとうございます [気になる点] 日本は民事に関しては加害者が圧倒的に有利なんですよね 個人の被害に関しては国は介入しないんです よくある違法放置駐車案件にしても、解決するまでに数…
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