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コスモ  作者: 香月 宙
6/10

映像

この「力」なるものを自分の中で認め

いざ それを行使しようとしてみると・・・


どうすればいいのか わからない。


まず 父の手を握り 心の中で呼びかけてみた

「父さん・・ 父さん 太だよ。わかる?」

「僕がわかるなら 何か伝えて!・・」


何度やっても 何分たっても なんの応答も変化もなかった。


くっそー 何もかも僕の思いすごしなのか?

僕の「力」も 彼らの「目」も みんな勘違いだっていうのかよ!


そこで僕は 何人か見た彼らの動作そのものを まねしてみる事にした。

えっと・・・手と手を・・・握手する方向じゃなくて・・・・

指が重なるようにして・・・




うわああああぁぁぁぁ!!!



映像が!!あの 幾何学模様文字が!!!



思わず手を離した。び・・・びっくりした。


不思議な事だが 『どうして?』 という疑問より

どこか『やっぱり』という確信の気持ちの方が 強かった。


落ち着け!もう一度だ!なんなのかを確かめるんだ!


次に父の手からその映像を読み取ろうとした時 

父の意識が・・・一瞬戻ったような気がした。


「父さん!!父さん!!聞こえる!?」


だが 見た目変化もなく 意識はそのまま 混濁したままだった。


僕がこの「力」を使ったからか?何か僕に言いたい事があるのか・・・


慎重に さっきと同じ形で手を重ねた。


(なんなんだ・・・この文字の集団は・・・読めない・・・

わからないよ 父さん! これが父さんの心の中なの?

何かの暗号? 数式? 父さん・・・)


呼びかけ続けて どれくらいたったのだろう。

その「力」を使うのには 思ったより体力がいることを初めて知った。


だいぶ疲れ また今度にしようと思った時

父の手を通して伝わる 僕の頭の中のその映像に 何かを見つけた。


C・・Cだ!・・・英語か!?・・・

次は・・・O・・・S?・・・M・・・O・・


≪C・O・S・M・O・・・・ コスモ!?≫


僕がその5文字を見つけるのを待っていたかのように 

父の手からは もう何も伝わってこなくなった。


コスモ・・・コスモ・・・宇宙・・・


ますます 分からない・・


というか   


父さん・・・父さんは 誰なんだ


そして 僕は・・・・・・何者なんだ・・・




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