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コスモ  作者: 香月 宙
3/10

僕の名前は「太」(たい)

妹の名前は「陽」(ひなた)

この安易は命名からも想像がつくように 僕の両親は ごくごく普通の親である。

僕にこんな「力」があるということは ・・といろいろ考えてみたが

突然変異なんだろうと疑わないほど 普通の親

   

・・・のはずだった。少なくともあの時まではそう思っていた。


父は 半導体の研究者で 忙しく各国を飛び回っている。

子煩悩で優しいが 頑固で無口な方だ。ひなの頑固さは父譲りだろう。


母は マーケティングの仕事をしている。一時期家に入ったが

僕たちの成長とともに 仕事復帰した。

家庭より仕事をとるというタイプではないが 会社ではかなり頼られているらしい。


両親の過去についてなどは 興味も無く 聞いたかもしれないが全然覚えていない。

まぁ 今元気で仲良くやってりゃいいか くらいの思いしかなかった。


小さい頃は 誰でも一度や二度は思うだろうが 

本当に僕はこの人たちの子供なんだろうか と思いっきり真剣に考えたほど

両親にも双子の妹にも 顔は 全然似ていない。 


しいて言うなら 性格や考え方のが近いかもしれない

が、それは後からの刷り込みである可能性も否定できない。


そう思い始めたのは父・・ 

いや きっかけはパソコンだった。


夜中 フリーズした自分のパソコンをあきらめて 

父のパソコンを借りようとした時だった。


丁度その時も海外に行っていた父に 承諾を得るために電話をした。

父は パソコンと言った時 「ぇ・・」っと聞こえないくらいの声で 

何かあわてた様子が伝わった。

結局すぐに「わかった」と言ってくれたのだが

なんだろう・・何か違和感が残った。


まぁ 息子であっても見られたくない物や履歴があるんだろうと

そう思う事にして パソコンを開いた。

別に・・・妙な期待をするほどのこともない 普通のパソコンだった。

なんか少し肩透かしをくらったような・・・ フッっと笑えた。

 

次の夜 なんとか自分のパソコンを復旧させ 父のを返そうとて

電源を落とした時である。


一瞬 何かが見えた!


な・・なんだ今のは・・・!?


普段自分のは 画面が消えるのを見てるなんて事は無いのだが

その時は そのほんのわずかな瞬間を 予測したかのように

僕の目はしっかりと とらえた。


あの・・あの文字だった。

たしかに

たしかに 僕がサイコメトリーをした時に現れるあの『幾何学模様文字』だった。


もう一度・・

もう一度見ようと 電源を入れたり落としたりてみたが 

二度とその文字は見れなかった。


見間違いか?疲れているのか?

いや・・

絶対に見た! 絶対にあの文字だ!。


しかし・・なぜ・・なぜ父のパソコンに・・




 






 


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