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少女の異世界奮闘記  作者: 羊洋士
第二部 中 ~至戦~
32/44

出陣

準備を進め、いよいよ生き残りをかける地へ

マリアは陽光さす空の下、屋敷の前に佇む。

白色の鎧を身につけ、手には剣を握っている。

そしてマリアの眼下には数千の兵を並べている。

そして背後にはガイウスとアルマンを立たせた。

マリアはこれから戦場へ向かうのだ。

その景気づけをするために兵の前に立っている。

演説をするためだ。

マリアはこの光景を1つ目の終着点と考えていた。

兵を集め、作戦を練り、それを実行させる訓練をした。

勝つためにできることはした。

自分とて剣術の稽古をやっていたし、作戦の詳細を詰めていた。

兵は足りない。

だが、勝てる。

そういう風に持って行こうとしていた。

実際はどうであろうか?

勝利は終わったあとにしか分からない。

だが、どうであるかを心に問わなければ耐えられなかった。

私は・・・立派にマリア様の代わりを熟せるのだろうか?

それも、この戦で答えが出る。

負ければ代わりどころか、マイナスを与えてしまう。

この国の王に殺されるかもしれない。

だが、勝てばいい。

勝てばいいのよ。

そう思って兵を見た。

兵達は皆、マリアの方向を注視していた。


「兵士諸君、よく訓練についてきてくれた。まずそれを感謝しよう」


マリアは静かに言葉を発する。

高い声で、全軍に行き渡るように声を張って。

その声の出し方は、ジャクリーンの教えだ。

以前ジャクリーンがメイドとして育ててくれた時に教わった。


「この戦はこちらの方が数は少ない。それは元から分かっていったことだ。だが、数が少ないからと言って負けるわけではない!!」


自分はこの戦に臨む上で、それ以前にここまで来るのに多くの人の助けを得た。

それを返すには、感謝することだけでは足りない。

成果をださなければ。

勝たなければいけない。


「貴殿らは今まで訓練に耐えた。それは辛いものであっただろう。だが私は宣言する!!貴殿らのその辛さがこの地を救うと!!」


マリアは一息置いた。

そして、息を吸って言葉を放つ。


「その辛さは決して貴殿らに敗北をもたらさない!!貴殿らは勝てる!!何万の大軍にすら勝てるはずだ!!」


「おおおおおお!!」


「私は勝つぞ!!貴殿らはどうだ!?勝ちたいか!?」


「おおおおおお!!」


マリアは周りを見回して頷いた。


「ならば勝つぞ!!」


「おう!!おう!!おおおおお!!」


兵達はリズミカルな怒声を上げてマリアに答える。

士気は悪くない。

日頃ガイウスとアルマンが声掛けをしてくれていたのだろう。

だからこそ勝てる。

勝って当然と自惚れている敵の足元を掬える。

マリアは兵達の荒々しい返答を聞いて兵の前から去る。

そして代わりにガイウスが兵の前に出た。


「出発だ!!勝利を取りに!!」


「おおおおお!!」


兵達が大きな声で返事をした。

そして兵達が歩き出した。

戦場へ。


「ガイウス、アルマン。助かったわ」


マリアはガイウスとアルマンにそう呟いた。


「そして、シオンもね」


そして、ここに姿を表さなかったシオンにもだ。


「シオンはどうした?」


「彼女はさっきまでちゃんとここいたけど、もう出発してるわ。特殊な配置だから先回りしなきゃいけないし」


それをきいてアルマンは頷いた。


「残念だ。口説こうと思っていたのに」


「アルマン。それは悪いジンクスだからやめておきなさいね」


「そうか?俺は毎回誰かに愛をささやいて戦場に立っていたが」


「お前はそんなに取っ替え引っ替えなのか?」


「やですよ。本当に愛する1人に会っていないだけです」


ガイウスもアルマンも平素と変わらない。

そう努めているかもしれない。

だが、それはありがたかった。

マリアは緊張でどうにかなりそうだった。

それを見たガイウスはマリアに言った。


「上手くいくと思っていないと、できる事もできなくなるぞ?」


「あー俺は気負うとダメだからそんなに緊張するなって言いたいですね」


「ありがとう。2人共」


言葉では分かっていても、心では震えてしまう。

将がこれでは戦場でどうなるか分かったものではないわね。

そう自分を駆り立てた。


「まぁ出来るもんが出来て、出来んもんは出来んだろう。そう気負わなくてもいいと思うぜ」


「そうだな。確かに余計なことを考えるのは良くない。できる事をやればいいそう思っていれば良い。アルマンだってリラックスしてるだろう?」


「あ、俺は重要なポジションにいないから気が楽なだけです。姫様の立場なら逃げ出しているかも」


「お前。褒めているのだから少しは言葉を受け取れ」


「いやー戦の前って、こう、不安になるもんじゃないですか?そのほうが俺は上手くいくんですよ」


「そういうもんか?俺はやってやると思ったほうが楽なんだが」


「さすが、猪猛者」


「お前は思ったほど臆病者なのだな」


「慎重だといって欲しいものですな」


そのやり取りを聞いてマリアはクスリと笑った。


「2人共。準備は良いみたいね。じゃあ行きましょうか。戦場へ」


2人は頷いた。

そして、青空の下の決戦に向かう。

マリアの全てを賭けて

二部の中が終わりです。

このページを開いてくださったこと感謝いたします。

全兵をマリア・ガイウス・アルマンで三分割。あとそのなかで少数をシオンが指揮するという構図。

内容の要約すると、マリアがガサツで鎧も着たことなかったし剣術もダメダメだったからレッスンすることになって、あと兵を少しずつ加えていって最後はガハハと笑って戦場へ行くところまで。




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