初めの朝食
片付けを済ませるのは1日では終わらないが、とりあえずは済んだ所もある。
ほかはこれからだ。
屋敷について一夜明けた。
最初の一日目は掃除と生活の基盤を整える為に行動した。
食料や必要なものの買い出しや食事の準備までで一日目は終了した。
一日目のマリアは自室の掃除を終わらせると、シンに家具を運び込ませてお茶をもらった。
本当は自分も手伝おうと思ったがシンが一人でやると押し切ってきた。
「姫様。休むのも姫の勤めです」
自分の言った言葉を返されたのでマリアも退いた。
そうしてお茶を飲んで進行度を確認する。
ジャクリーンはおおかたの所は終わらせていた。
彼女は自分の仕事が不服そうだったがそれでもひとまずということで仕事を進めた。
こだわっていたら終わらないと判断したのだ。
そうして、綺麗になった食堂で食事をして部屋に戻った。
シンは綺麗に家具を戻し、椅子に座って休憩していた。
「シン。休憩なら食堂でしてきたら?食事を食べられるわよ。それに今日はもうこれで終わりだから、好きにしていいわ」
「ありがとうございます」
シンはこちらに気付き立ち上がり、頭を下げた。
「ですが、姫様が寝るまでが私の仕事です。何かお手伝いすることは?」
「そうね。じゃあ今のうちに食事をしてきて。私はこれから入浴してくるから、その後に紅茶を一つお願い」
「かしこまりました」
そう言ってシンは食堂に向かった。
マリアはシンの忠実さに有り難さの意も含んでの溜息をついた。
そうして入浴して、寝る前の紅茶を1杯飲んで就寝した。
そして日が変わり、メアリはシンを連れて、朝食をとりに食堂に来た。
シンを後に立たせて、食事をする。
そこにガイウスが朝食をとりにやってきた。
「やはり埃っぽくていかんな。姫様も大変だったろう?」
そう言って音を立てて椅子に座る。
椅子が壊れんばかりの勢いだった。
城にいた時は我慢して上品にしていたのだろう。
上品といっても野蛮には変わりなかったが、今よりはマシなのだと思う。
まぁそれもそれでいいだろうと思う。
私も元は野蛮な人たちの一部だっただろうから。
「いえ。私はちゃんと眠れました。埃は殆ど無かったですから」
「そうか?こんな埃まみれなのに姫様の部屋だけ?」
「おそらく、管理の者が私の部屋だけ綺麗にしていたのでしょう」
嘘だが、一応そう言って置いたほうが言いだろうと思った。
ガイウスは目の前のマリアが本物ではないと知っている者の1人であるが、自分で掃除したなどと言ったらどんな反応をするか想像できなかった。
それにここには他のメイドの目もあった。
「そうか。メイドたちは大変だったろうなぁ」
そうするとジャクリーンが現れた。
「そうです。キッチンと食堂と後は浴場と一部屋綺麗にするのがやっとでした。お陰で埃のマシな部屋に押し込めて休む事になりました」
それを聞くとガイウスは眉間にシワを寄せた。
「埃で困ってたのは俺だけか?」
それに対してジャクリーンは答えた。
「滞在する予定の屋敷をここまで埃を積もらせたのですから、ガイウス殿は埃が好きなのだと思いました。ではキッチンに戻ります」
そういってジャクリーンはキッチンに戻っていた。
相当腹に据えかねていたのだろう。
ジャクリーンがあそこまで言うのは珍しい事だとマリアは苦笑した。
そしてそこまで怒るジャクリーンを初めてみたガイウスは少し面食らったようだ。
そうしてマリアに質問した。
「シンもか・・・?」
質問の意味がよく分からなかったが、おそらくシンも埃にかぶらず寝たのかという意味だろう。
そう断定してマリアは返事をした。
「シンは私の部屋の床で寝ましたから、あまりいい環境で休めていませんね」
それに対してシンは全力で否定した。
「いえ。綺麗な床ならば普通のベットと同じです。姫様のご配慮感謝します」
その2人の会話を聞いてガイウスは唖然になった。
「俺だけか・・・」
そう言って一日が始まる。
ガイウスは少し落ち込んでいたようだが、食事を食べると元に戻っていた。
それを見てマリアは少しおかしくなって笑った。




