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異世界転生危機一髪 ー意地でも異世界に行きたくない俺は全力で阻止するー

作者: かなちょろ
掲載日:2024/01/12

 俺の名前は【伊勢 海斗(いせ かいと)】高校二年の十七歳だ。

 趣味はゲームに漫画、アニメにキャンプ、料理なんかも趣味だ。

 そんな俺は異世界に誘われる事が多くあった。

 事の始まりはの中学二年の時。

 目の前に突然魔法陣が現れ吸い込まれそうになったが、なんとかその魔法陣を避ける事で転生は免れた。

 異世界小説は良く読むし、大好きな部類だ。

 だけどそれは()()事が好きなだけで行きたいとは思わない。

 だって異世界には漫画も無いしアニメも無い。

 ゲームだって無いし、異世界によっては食事もトイレも最悪だ。

 そして魔物の部類もいるだろう。

 勇者として召喚されたら魔王とか訳わからない奴と戦わないといけない。

 場合によっては死ぬかもしれない。

 いくらチート能力、ハーレムがあったとしても俺は行きたいとは思わない。


 最初の魔法陣が現れてから俺を異世界にどうしても転生させたいのか、色々な事をして来るようになった。


 魔法陣を足元に出現させる。 危機一髪で避けて回避。

 竜巻のような風で巻き上げてくる。 地下鉄の深い所まで走り危機一髪で回避。

 星の良く見える夜にいきなり雷が落ちてくる。 近くの高いマンションや電信柱に落ちて、危機一髪で回避……とまあこんな感じだ。


 そして…………現在…………。


 トラックが突っ込んで来ている。

 ギリギリで回避すると、トラックは民家の壁に激突して止まった。

 運転していた人の安否が気になり運転席を覗くと、誰もいない。

 後の原因はパーキングブレーキが止まっていなかった為に、勝手に動いてしまったもされている。

 だけど、運転席にちゃんと人が乗っていたのを俺は見ている。


 また別の日、全身黒ずくめの人がナイフを持って俺に切り掛かって来た。

 危機一髪躱すと、黒ずくめの人は何かに躓いてすっ転んだ。

 顔を上げ、俺を見ると消えてしまった。


 こんな事がちょいちょい続いたが、この一週間は何事も無い。

 そんな夜、自室で買ってきたばかりのゲームをやろうとゲーム機のスイッチを入れた直後、部屋に魔法陣が現れ、人が出て来た。


「あなたがカイトさんですね」


 銀に輝く長い髪、スタイルの良いプロポーション、白いドレスのような服、なんだかわからない杖を持つその女性が話しかけて来た。


「…………違いますよ」


 俺はハッキリ言ってやった。

 恐らく、俺が異世界召喚を拒み続けているせいで、異世界の神様が出て来たのだろう。


「え? そ、そんなはずは無いですよね……?」


 この神様は俺がキッパリ違うと言ったので、オロオロし始めた。 ここで追撃だな。


「だから違いますよ。 俺はハヤミ・イサオって言います」

「え? え? ……す、すいません。 家を間違えました……」


 神様は魔法陣に消えて行った。

 今回も回避出来たようだな。


 そして深夜……。

 寝ている俺の横が急に明るくなる。


「やっぱり合ってるじゃないですかーー!!」


 うるさいなあ……、と思いながら眠い目を擦り声のする方を振り向くと、さっきの神様が目をうるうるさせて立っていた。


「あ、バレました?」

「グス……、あの後神界に戻ったら他の神達に笑われるし……グス……」


 なんかちょっと悪いことしたな。


「それで、神様が俺に何か用でもあるんですか?」

 半泣きしている神様がちょっと可哀想だし話しだけでも聞いてあげるか。


「……グス……、はい。 良く聞いてくれました。 カイト様、貴方は異世界へと招待されました。 異世界に行けばーー」

「あ、遠慮しておきます」


 かぶせ気味にあっさりとした答えを伝える。


「ええーー!! まだ話し途中ですよ! それに異世界に行けば、チート使い放題、ハーレムし放題ですよ!」


 良い事だけ言って、異世界に行かせようとする手口か。


「それより、今までの事を謝って下さい。 結構周りにも迷惑かかっているんですよ。 それとも神様は何しても許されるんですか?」

「そ、それは……」

「下手をしたら怪我人が、いや、死人だって出ていたかも知れないんですよ?」

「…………ご、ごめんない……」

 

 神様はペコっと頭を下げて謝ってきた。


「わかってくれればもう良いです。 今日は眠いし学校もあるので、寝たいのでお引き取り頂けませんか?」

「わ、わかりました……、では、おやすみなさい」

 

 神様は魔法陣に消えて行く。


 学校では眠気に戦いながら、帰宅部の俺は学校が終わると直ぐに家に帰る。


 部屋に戻ると昨日の神様が座っていた。


「あ、おかえりなさい。 待ってましたよ」

「また来たんですか? 神様って暇ですか?」

「暇じゃ無いですよ! カイトが異世界に来てくれれば良いだけです!」

「なんでそんなに俺を異世界に行かせたがるんです?」

「それはノルマが……、い、いえ、カイトさんの適正に合った異世界が今ピンチなんです!」


 いまノルマとか言わなかったか?


「ピンチとは?」

「はい。 魔王が現れてーー」

「却下です」

「ええーー!!」

「俺が魔王を倒せず死んだらどうするんですか? 倒せる保証は無いじゃ無いですか?」

「そこは私がフォローしますから」

「フォロー出来るなら神様が倒して下さいよ」

「それは神界の決まりでダメなんです。 異世界には一人の英雄が必要なんです」

「その英雄が俺だと?」

「はい!」


 この神様可愛い顔でいい笑顔しやがる。


「どんなチートをくれるんですか?」

「レベルMAX、魔力MAX、全魔法習得、英雄スキル習得でどうですか?」

「駄目ですね」

「なんでですかーー!!」

「そんなつまらないクソゲーのような世界は遠慮します」

「ほ、他には、奴隷のいる世界なので、ハーレムも出来ますよ。 種族も色々いますから、カイトさんの好みのハーレムが作れます」

「奴隷制度のある世界は嫌ですね。 間違ったら俺も奴隷になるかもしれ無いですから」

「それじゃ、それじゃ……」


 神様は何か考えこんでる。


「わかりました。 それでは、そうならないように夢で助言をあげます。 それならどうでしょう?」

「夢で助言なんて言わずに、神様が仲間としてついて来てくれるなら考えますよ。 それならいちいち夢で助言とかしなくても良いですよね?」

「それは出来ません。 私達神が地上に降りてしまうと、力に制御がかかり、殆どの力が使えません」


 それは使えないな……。


「それじゃこの話しは無かった事で。 次に勧誘してくるなら、もう少し良いプランを持って来てくださいね」

「うう……、わかりました……」


 神様は魔法陣に消えて行った。


 二日後、また神様がやって来た。

 あれだけ言ったのに結構しぶといな。


「今回のは凄いですよ」


 張り切って話し始めた。

 何か考えがあると見えるが、俺は断固として拒否する構えだ。


「前に言ったチート能力に加え、一度死んでも復活出来る加護を付けました。 更に、好きな方をハーレムメンバーに出来る様にしました。 王女でも魔女でも可能ですよ。 これならどうでしょう?」

「却下ですね」

「そんな……」


 神様は少しショボンとしている。


「確かに色々魅力になったかも知れません。 でも俺は今の世界でやりたい事が沢山あります。 ゲームの続き、次に始まるアニメ、まだ完結していない漫画の続き。 ご飯もこっちの方が美味しいかも知れませんからね」

「それなら……、ちょっと待ってて下さい。 話し合って来ます」


 神様はそう言うと魔法陣へ消えて行き、しばらくするとまた出て来た。


「話し合いました。 だいぶ苦労しましたよ。 異世界からこちらの世界にもちゃんと戻る事が出来る魔法が使えるようにしました! これで完璧ですね」

「いや、まだですね」

「今度はなによーー!!」

「確かに異世界から戻れるのは魅力です。 でも異世界でハーレムを作っても、こちらに俺だけ戻ってしまっては向こうに残った人は可哀想じゃ無いですか?」

「それは仲間もこちらに連れて来れるようにしたいと?」

「そうですね」

「そのくらいなら私の権限で出来ますので、可能です」


 これはヤバイ。 異世界に行かない手が無くなる。


「その仲間の中には神様も入ってますか?」

「わ、私ですか!?」

「そうです。 俺のハーレムメンバーに入ってくれますか?」


 前に聞いた時は力が無くなるから無理と言ってたしな。


「……私も…………ハーレムメンバーに…………、それって…………」

「神様は綺麗で可愛いですし、俺の好みなんですよ」

「え!? そ、それは……、でも……、ほんとに……」


 だいぶ困惑しているな。


「ちょっと考えさせて下さい」


 そしてまた消えて行った。


 その日の夜、いつもの神様が現れると思ったら今回は違う神様が現れた。


「ちょっとあんたね! 私の妹を拐かしている男は!!」


 金髪のショートな髪でプロポーションは更に良い。


「だ、誰ですか?」

「そんな事はどうでも良いの! 私の妹が凄く悩んじゃってるのよ。 理由を聞いたら、今、異世界へ送ろうとしている人が理由をつけて拒んでいるって。 異世界に行く為には妹もハーレムメンバーに入れないと駄目って言われたって……」


 かなり怒ってる。

 まあ、妹をくださいって言っているようなものだからな。


「いやまあ、そうなんですが、異世界に行くなら万全を期したいんですよ」

「もう十分でしょ!?」

「まだまだですね。 肝心な事忘れていませんか?」

「なんだ?」

「異世界語ですよ。 話しがちゃんと出来ないと異世界で苦労しますし、文字も読めないと困ります」

「そんな事なら異世界に行けば直ぐ身につく」

「勉強は嫌なんですよ」

「なら読み書きが出来るように妹に伝えておく」


 そして金髪の神様は消えて行った。


 しばらくして……。


 俺のクラスに転校生がやって来た。


「初めまして、【イシュ・マリア】です」


 高校生には思えないプロポーションと銀の髪、男子も女子もうっとりしてしまう美貌。 見た事ある女性だ。


「あ、カイト!」


 この一言でクラス全員の俺への注目が集まってしまった……。


 この日はクラスだけじゃ無く、他のクラスの男子からも質問責めだ。

 マリアと名乗る女性は俺との関係を前に助けてもらった人と答えているらしいが、男子達からの目線は痛い。

 放課後、さっさと帰ろうとしたが、マリアが近寄って来て、一緒に帰ろうと言ってくる。

 他の人の目線が痛い……。


 走って教室を出て、靴を履き替える。

 急いで帰るが、前からマリアが出てきた。


「私からは逃げれませんよ」


 力を使ったな。


「なんで学校に来たんだよ!」

「もちろん、カイトさんに異世界に行ってもらう為です。 でもその前に私がカイトさんを知らないと駄目だと思って来ました」

「どうやって入学したんだ?」

「もちろん神ですから、そのあたりは色々とですね」

 受験とか無しかよ。 ずりいな。


 そして、神様姉妹の家も俺の家の隣りになっている。

 元々隣りに合った家の家族は別に引っ越しをしたようだ。

 結構ひどく無いか?

 この事は後で聞くと、引っ越した先ではだいぶ待遇の良い事になっているらしい。

 これも神様の力か。


 そして、俺と神様姉妹との学校生活と、異世界転生をする、しないの対決が始まった。


 俺が異世界に行く事は無いはずだ。

 でもこの神様姉妹と恋人同士になったと学校中に言いふらし始め、学校中の男子や女子から嫌な目で見られこれからの学校生活を送る事になる。

 俺が学校に居づらくなれば異世界転生するとでも思っているのだろうか?

 俺はこれからも拒み続けるだろう。

 自分の生活を守る為に。

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