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チョコっとおかしなクラスのお話

作者: O兄さん


「明日はバレンタインだが、一応校則でお菓子は禁止だからな持ってくるんじゃないぞ、わかったな」


次の日


「そろそろホームルームの時間か、さすがにバレるように持ってきてるやつはいないだろうけどな」


「ほらー早く席付けー、ってそこ何集まってるんだ、まさかチョコ持ってきてるんじゃないよなぁ?」


「なんだそのでっかいタッパー茶色いのが見えたぞ…って唐揚げ?」


「先生もどうぞって、あ、ジューシーでうまいな、自分で作ったのか?」


「なるほど、鶏肉に水を含ませてから揚げると良いのか…ってオイ!なんでお前は大量の唐揚げを持ってきてるんだ?」


「男子はチョコより唐揚げの方がウケがいいからだって?そうか、たしかにそうかもしれないがウチは女子校じゃないか、男子ウケ狙ってもしょうがないだろ」


「全く、お菓子じゃないから校則違反で没収出来ないし、ちょっと判断に困るもの持ってくんなよ」


「ふぅ、大量の唐揚げ持ってきてるやつもいるし、他になんか持ち込んでるやついないか持ち物検査するぞ、カバンの中身全部出せよー」


「安心しろ、ちゃんと放課後には返してやるし、職員室の冷蔵庫で保存してやるからな」


「まずはお前な、なんだこの可愛らしい箱は、中身確認するぞ、ってやっぱりチョコじゃないか」


「しかも、スキデスって書いてあるじゃないか、なんでカタカナなんだよちょっと怖えよ、しかもハートじゃなくて六芒星だし、とりあえず没収な」


「はい次、お前はたけのこ○里か、たけのこ美味いよな、きのこの完全上位互換だしな、まぁ没収するけどな」


「はい次、ってお前はきのこ○山か、よろしい、ならば戦争だ、後で職員室に来る様に、没収だ」


「次は…ってオイ、でっけえやつ持ってきてるな、製菓用チョコ1キロってお前、せめて作ってこいよなんでそのまま持ってきた、これ職員室まで運ばなきゃいけないんだぞ、重ぇよ」


「はい次、お前も可愛らしい箱持ってきてんな、中身確認するぞ、やっぱりチョコじゃないか…ってこれチョコの匂いの消しゴムじゃねえか、小学生かよお前はこういうのあんまり文字消えないだろ、全く紛らわしい事するんじゃないよ」


「はい次、お前もお菓子か…ってコレすぎのこ村じゃねぇか、きのこたけのこの幻の3個目、でもコレとっくの昔に販売終了してるだろ、俺でも実物見たことねぇぞ」


「何?復刻販売してたって?マジかよ……って調べたけど2005年じゃねぇか、賞味期限くっそ昔だしコレ、よくこんなもん持ってたな、とりあえず没収するけど、なるべく傷はつかないように保管しとくぞ」


「次は…またでかい箱持ってきてんなぁ、中身見るぞ、ってチョコレートのホールケーキじゃねぇか、うっわすげぇ美味そうじゃん、この時間で売ってる店よく見つけたなぁ」


「マジで?手作りなの?このケーキ、まるでプロが作ったやつみたいじゃないか、そういえばお前パティシエ目指してたな、お前ならきっと良いパティシエになれるよ、このまま頑張れよ、後で俺にも食わせてくれよな、没収だ」


「次は…ポットにカップと、またこれは本格的なティーセットだなぁ、なんでこんなもの持ってきてるんだよ、重いだろ絶対」


「ちゃんとチョコに合う茶葉も持ってきたって?チョコに負けないちょっと風味が強めのやつなのか…ってそういうことじゃねぇよ、全く…没収するぞ、さっき美味そうなチョコケーキ手に入れたんだ、放課後に応接室開けてやっから俺にも飲ませてくれよ」


「はい次、コレは、ラグビーボールみたいな実出てきたけど、なんでカカオの実そのまま持ってきてるんだよ、だから作れってなんで材料とか原料持ってきてるやついるんだよ」


「栽培するために持ってきたって?そうか、お前園芸部だったなって騙されるかバカ、こんな設備もない関東の学校で栽培できたら新聞に載るぐらいの偉業だぞ、できたら褒めてやるわ」


「次…ってなんでお前もカカオの実を持ってきてるんだよ、そんなに手に入りやすい物だったっけか?それよりお前は園芸部じゃないだろなんで持ってきたんだよ」


「なるほど、自分は保険委員だからすり潰して薬にするために持ってきたのか、納得するわけないだろ、普通に保健室にある薬使えよ、なら教室の後ろにある薬研はお前のか、持って帰れよ意味が分からなくて怖えんだよ」


「次は、なんか普通の箱だな、開けるぞ…ってなんでみっちりチョコが詰まってんだよ、コレ箱にそのまま溶かしたチョコ流しただろ、衛生的に大丈夫なのか?コレ」


「ちゃんと箱の内側にコーティングしてから入れたから大丈夫だって?それなら安心か……ってそういうことじゃねぇよ、なんでその努力を他に活かさなかったんだよ、しかもすげえ食いづらいだろ、没収」


「次は、あれ?お前が小説を読むなんて珍しいな、ん?なんだコレ背表紙がないぞこの本、開くぞ……って中身チョコレートかよ」


「全くどこのコナンの館長かと思ったよ、というか良く知ってたな、かなり初期の話だぞ、あの話だと中に麻薬が入ってたんだよな、このチョコには何も入ってないよな」


「スーッとする葉っぱは少ししか入ってないから大丈夫だって?何を入れたんだ!早く言え!」


「へ?ペパーミント?ただのチョコミントじゃねぇか、紛らわしい言い方するんじゃないよお前は、没収な」


「はぁ、最後はお前か、すげぇでかい箱だな、隠す気なかっただろ、とりあえず中身確認するぞ」


「うわっ!びっくり箱かよこれ、ピエロ出てきて歌いだしたんだけど」


happy birthday to you♪ happy birthday to you ♪


「まさか…お前ら」


happy birthday dear 「「「フンフーン」」」


「なんで全員で名前のとこハミングなんだよ!ツメが甘いんだよしっかり打ち合わせしとけよ!」


「あとな、俺の誕生日は来月だからな!重要なとこしっかりしとけよお前ら!」


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