飽き性が短編恋愛ゲームモノを書いてみた:前編.?
「ったく、アイツは何でこんなジャンル渡してきたんだよ」
俺はクソブラックな会社を辞めてからしばらく自堕落な生活を送っていた。
つい先日旧友から
「お前暇してんならさ。このゲーム渡すから感想くんね?感想聞かせてくれたら金払うし」
そう言って渡されたのが
ラブミーラバーズ〜ドキドキ篠崎学園編〜
はぁぁ?生まれてこの方恋愛ゲームなんてやったことねーよ!
リアルの恋愛も常にゲームオーバーだわ!
てかそもそもゲームすらあまりやらんわ!
はぁ、まあ時間はあるんだ。金にもなる。
「よし、やるか」
ーー1週間後ーー
「クソゲーじゃねえか!」
「はぁ、イライラする」
と言ってもこの1週間で全クリするぐらいはやり込んだ。
このゲーム、ネットに攻略サイトが無い。
旧友に聞いても「蔵から出てきた」しか言わない。
攻略対象のクセが強い。
全クリには三周しないといけない。
蓋を開けてみればオープンワールド探索ゲーム。
他にもバグが多いのなんの。
唯一の救いは絶対に攻略対象の見た目が良いのと見た目はバグらないくらいだな。
「チッ、酒が切れた」
「よっこいしょ」
ガチャ
俺は何やってんだ...
とりあえず感想送るか
『なんだあのゲーム(怒)』
『おっ、終わったか?』
『ああ終わった。全クリしてやったしキャラもシナリオもバグも全部覚えた」
『さすが神童』
『うるせえ』
『じゃあ天才』
『それも止めろ』
そんなやりとりをしてると思った以上に疲れが溜まってたのか。
目の前に迫るイノシシに気づかなかった。
最後にこれだけは言わせろ。
「部屋に『ラブラブ』置きっぱは妹に煽られるな』
俺はこの世から消えた
ーーーーー
と思ってたんだが。
どうやら病院に搬送されたみたいだな。
清潔感のある天井が証拠だ。
首がうまく動かせないのも固定されてるからだろうな。
目の前に大きな影があるけど気のせい気のせい。
視界が悪くなってるせいだなぁ。
...
...
な訳ねえだろ!
これはアレか?転生か?いや、転移も考えられる。
とりあえず確認しよう。
「あぇああうぃあ」
...
転生でしたねこれは。
しょうがない第二の人生頑張るか。
切り替えが早いのは良いことだ。ウンウン。
いや混乱してるな俺。
そういえば追加で確認しないと、この世界がどんな世界なのか。
まずは(ステータスオープン)...
出てきた...ファンタジー系だなこの世界...次はゲームの世界なのかどうかだ。
ステータスの数値は...
「あぅ」
おっと思わず声が出てしまった
この数値は...一般的なものがずらっと並んでるが...
最後の数値この数値はあのゲーム特有のもの...
この世界...『ラブラブ』だ...
なんとなくわかってたけど。
わかってたけど!
いざ現実を見るとな。
ヤバイ眠くなって...
「見てあなた啓太が寝てるわよ...」
「君に似てかわいいな」
「もうあなたったら」
ーーーー4年後ーーーー
あの日以降に分かったことをまとめると
どうやら俺は棚木啓太と言う名前らしい。
父は健介、職業は商人。
母は真弥子、職業はヒーラーらしい。
ちなみに『ラブラブ』は
ファンタジーオープンワールド探索恋愛ゲーム
とか言う属性盛り盛りのゲームだ。
ネットによくある現代ファンタジーな恋愛ゲームで、実は中々に広い世界になっている。
まあ、ネットでそう言う系をたくさん読んでる人だったらハマりそうなジャンルだなぁって感じ。
実際はクソゲー。
話が逸れたな。
俺の家は大手の商会の会長の家つまり、俺は会長の息子ってわけだ。
「ケイちゃーんごはんよー」
「わかったぁ!」
あと、『ラブラブ』の主人公は俺だ。
「かなちゃんも来てるわよ〜」
「はーい」
かなちゃんと言うのは幼馴染みの大沢叶で、メイン攻略対象の一人。
金髪にめちゃくちゃ可愛い整った顔立ち。
大きくなったら美人になりそうなタイプの奴だ。
しかし、俺はこいつの裏の顔を知っている。
『ラブラブ』の攻略対象はクセが強いと言っただろ?
どんな風に強いかと言うと
「今日はチキンスープと...
「ねえ、ケイちゃん。明日町に遊びに行かない?」
きた...
見ておけよ?
「ごめん明日は用事が...「ねえ用事って何?」...って」
「ねえ用事って何?」
「もしかして僕以外の子と?」
「もしかして女の子?」
「ねえ。ねえ。ねえ!」
「ああごめん明後日だった」
「良かったぁ。明後日は誰と何するの?」
「明後日は家の手伝いかな?」
「ふぅ。良かった」
そう、まず一つ目はヤンデレってところだ。
この一つだったらまだ俺的には許容範囲だったんだが...
「
ちな母親以外登場人物全員男です