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短編:HELLO

20年前のあの夏、僕は宿題を置いてきた


勘違いしないように言うけど自分の意志で置いてきたんだ


もう一度あの人に会いに行くために



「ねえ、榎本君は神様って信じる?」


「何言ってんだよ冴島姉ちゃん。知らねえの?『神は死んだ』って言葉」


「その人は神様をちゃんと死亡確認とってから言ったのかな?」


「死亡確認?」


「うん。死亡確認」


「取ってんじゃね?知らねえけど」


「じゃあ、質問を変えよう」


「ほい来た」


「榎本君は奇跡を信じる?」


「信じない...」


「そっか」


「冴島姉ちゃんは?」


「信じたい...かな?」


「へぇ」


「だって、そっちの方が人生楽しそうじゃん」


「冴島姉ちゃん、僕から宿題」


「何?」


「次こっちに来るまでに奇跡を証明すること!」


「じゃあ、榎本君にも宿題」


「いいよ」


「神様を見つけること!」


「おう」


だから僕はあの夏に宿題を置いてきた。冴島姉ちゃんが奇跡を見つけれるように。


「え、の、も、とく~ん。何ボーっとしてるの?」


「ごめんごめん。ちょっと昔のことを。しっかし、その名字で呼ぶの辞めてって何回も言ってるのに辞めてくれないよね」


「え~、いいじゃんよ~」


「でも僕たち夫婦だよ」


「ふふっ」

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