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嫌な予感

「さて、これでやっと終わりか」


「どうしましょうか......」


 どうやらソフィア先生が何か悩み事を抱えているようだ。

 そう考えたライズはすぐさまソフィア先生のところに駆け寄った。


「どうかされましたか? ソフィア先生」


「あ、ライズ先生......実は」


 先生に話を聞いたところ、どうやら試合が中止になったせいで宮廷魔法師との練習をする生徒が決まらず、決め方を模索していたようだ。


「それなら、皆行けばいいじゃないですか」


「え?」


 ソフィア先生の珍しき口をぽかんと開けた顔を見られた。


「だから、みんなで行きましょう、宮廷魔法師のところへ」


「それって、迷惑じゃないですかね......」


「大丈夫ですよ、私が話を通しておきます」


「宮廷魔法師に話を通すって、ライズ先生何者ですか?」


「はは、ただの浮浪者だったものですよ」


 ライズはそう言うとひらりとかかとを返して「ちょっと用事が」というとすぐに走り去ってしまう。

 後に残ったソフィア先生は、周囲に気づかれないように何かの魔法を放つと、何事もなかったかのように歩き出す。


 街中で唱えていたソフィア先生。その魔法は一体何なのか。何をしようとしているのか。それらはいまだ闇の中である。


「はぁ......」


 ライズは一人ため息をついていた。

 ソフィア先生からあふれ出る嫌な予感、それを事前察知する形で逃げていた。

 ライズの魔法は範囲攻撃が基本、最初に使う『橙の太陽』ですら環境変化魔法である。そのほかレイや火槍ですら、避けられたら貫通力爆上げのその魔法で都市など一日で全壊するだろう。


「こりゃまいった......」


 そして今は日が沈みだしたころ。それも関係していた。


「ライズ先生、いや、英雄サンライズ」


 後ろから、声が聞こえた。


「......どうした、ガイア」


 いつもいつも、最初に気づくのはガイアだった。

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