第九話 仕事探し
さて、よく寝た。テントから出るとしますか。外に出てみたが、まだ太陽が出ていないようだ。それに、家などの明かりも消えたままだ。おや、あれは…見張り君じゃないか。よし、テントを借りたんだ、お礼も兼ねて挨拶するとしよう。
「やぁ、見張りさん、おはよう。」
見張り「なんだお前か、てっきり侵入者かと。テントの料金だが、いらないぞ。昨日ボーナスを貰ったんだ、それから、僕の名前は見張りじゃない。クムロって立派な名がある」
クムロさん、か。やぁ、僕は伊藤保って言うんだ。これから、よろしく。
クムロ「さん付けはいらないぞ。」
ならクムロと呼ばせてもらうとしよう。
あれ?クムロ、仕事しなくていいの?見張りなんでしょ?
クムロ「今日、仕事は休みだ。お前はどうするんだ?」
そうだ、すっかり忘れていた。仕事探してこの町や世界について調べる。が、変なこと言って警戒されたくない。仕事探し、とだけ言って彼と言って別れる。
さて、手当たり次第行ってみよう。さーて、まずは、町の地図だね。どんな町にだって、地図はあるはず。おっ、こりゃ幸先が良い。掲示板に地図がある。どれどれ、どうなってる?なるほど、役場と図書館、この二つは重要かな?後は…町全体が囲まれていることくらいか。次は、仕事だ。昨日、クムロに案内されたとき、求人広告をいくつか見たんだ。珈琲店でのバイト、接客業は僕には無理だな。と、僕に出来そうにない仕事を除外していく…あ、これなら出来そう。「モンスターの討伐」か「見張り」
リスクが低そうなのは見張りだ。
さて、面接受けに…そもそもこの世界に面接なんてあるのか?ま、いい。当たって砕けろ、だ。
~to be continued~