第五話 ランダムな召喚
じゃあまず、僕がこの世界に召喚された理由を教えてよ。それと、僕の「才能」だっけ?それについてもさ。
テコ「この世界に召喚した理由ですか…言ってしまうと、誰が召喚出来るかは、ランダムでしてね…、」
ってことは僕、理由も無く呼ばれたの?
なんだか腹立つなぁ、心の中で呟く。
テコ「そうなりますね、では。貴方の「才能」について、話させてもらいます。」
もしかして、これ?そういって僕はワンコを出す。
テコ「話が早い。貴方は勇者ではない、と、言いましたが、理由は貴方に、勇者ならもっている「正義」というものが無いからです」
警察官が誰も彼も正義の味方なわけ無いでしょ?もしみんな真面目に警察官やってるなら不祥事は起きない。
テコ「そうです。だから貴方は勇者としての力が芽生えなかった。魔法も、使えないようですし。」
芽生える?ってことは、この世界に来たら、みんななにかしらの能力を手に入れるってこと?
テコ「その通りです。私がこの世界に召喚した人達には、能力を手に入れた人もいます」
能力が手に入らなかった人もいるってこと?
テコ「才能が無く、この世界に来ていた場合、人で在らざる物…と化します、彼らは耐えきれず、この世界の記憶が消えて、元の世界に元の姿で返されます」
ぞっとする。もし自分が化け物になってたとすると。
自分の能力についてだけどさ、具体的には…ん?
うわぁ…いっぱい居るよ…
いつの間にかモンスターに包囲されていた。
テコ「ひとまず、モンスターを片付けましょうか、貴方の能力の詳細は、戦いの後にでも。」
僕はワンコを召喚し自分も剣を持ってモンスターの群れに突っ込んでいく。やれやれ、生きるためだ、仕方ない。
~to be continued~