第一話 左遷
「なんで僕が地方に飛ばされるんだ?」
自宅で一人、そう呟く。だいたいさ、こんなちょっとしたミスでこの仕打ちは無いでしょ。
やぁ、僕は伊藤保、本庁に勤めていた、警察官さ。明明後日から、僕は田舎に異動する。
「あーあ、青春を潰してまで勉強してこのザマかよ」
ほんと、つまんないの。
気分転換に夜風に当たろう
そう思って、外に出る。
うわ、最悪だよ…
なんでよりによって、こんなときにチンピラの集団に会うの?ほら、案の定絡んできた。
見たところ、学生か…?
少しイライラしてるし、からかってやるとするか、どうせ、田舎に配属されることは、決まってるし。最悪正当防衛にでもしようかな。
彼らを煽ってみる。チンピラ達は手に鉄パイプとかメリケンサックとかを持ってこっち睨んでくる、うわ殺意高…
なんてこと考えてると、チンピラ達は目の前まで迫っていた。チンピラが鉄パイプを降り下ろしてきた。が、チンピラの手が止まる。いや、止まっているのはチンピラだけじゃないみたい。みんな止まってる。
「さーって、止まってるんだし。一、二発殴っても許されるよね」
あれ、僕も動けないぞ?なんてこと言ってると足元に幾何学模様が現れた。
「ちょっと待って、なんで僕吸い込まれてんの?」
幾何学模様に体が吸い込まれていく…もう肩の辺りだよ。
「って、もう顔まで…」
言い終わる前に幾何学模様に完全に体が入った。意識が遠くなっていく…
僕はこれからどうなるのだろうか
~to be continued~