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夏休み初日
「おっはよー!高島くん!」
「…いや、お前、なんで」
夏休みに学校にくるというだけでもうかなり腹立たしいのに何故朝からこのハイテンションと絡まなければならないのか。
「なんでって、美化活動今日からっしょ!?」
「…え、お前まさか」
「今日から毎朝一緒にがんばろーねー!!」
頭がくらくらする。低血圧の俺にこの上ないダメージを与えた…
*
「お?なんだ高島きてるじゃないか」
「おい田中…もう一人の美化委員って…」
「綿貫、もう高島と仲良くなったのか?さすがだな。」
「そうなんスよ!俺高島くんと学校中ピカピカにすんね!」
よろしく〜と手を振り田中は職員室に戻る。
というか、仲良くなってねえよ。
「さーて、どうする高島くん!まずは校内ゴミ拾いでもしよっか!」
「……。」
もう喋ることに疲れた俺は大人しく従うことにした。
こうして俺の夏休みは幕を開けたのだった。